【ときわ路パス】茨城県の鉄道乗り放題!魅力と注意点を解説。

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鉄道
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茨城県内の鉄道が乗り放題となる「ときわ路パス」は、鉄道を利用した県内の観光手段として注目されています。ときわ路パスの強みは(1)茨城県内のほぼすべての鉄道が乗り放題になるという点。価格は(2)大人2180円、こども550円と、お子さま連れに嬉しい設定。(3)運賃が高額になる県内の私鉄線も利用可能で、(4)JR線は県境の駅まで利用可能なため範囲が広い。しかも(5)真岡鐡道線は栃木県内も利用可能など、至れり尽くせりな1枚です。ただし、(6)つくばエクスプレスは利用できない、(7)土休日のみの発売で、(8)季節限定(通年発売ではない)という点には注意が必要です。発売箇所は茨城県内の駅のみですが、デジタル版であればどこからでも買え、特急「ひたち」で水戸まで直行しても正しく精算されます。茨城県内から東京までの単純往復にも使えるケースがあります。

ときわ路パスは現在発売中です!
(土休日限定です)

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茨城県について

唐突ですが、茨城県の地図を載せておきます。

出典:国土地理院Vector(こちら)に都道府県名を筆者追記

この項目で伝えたいことは以上となりますが、

では、この広大なエリアの鉄道がほぼ全て乗れるきっぷがあります。

それが「ときわ路パス」です。

のちに重要な情報となりますので、まずは「茨城県は大きい」ということだけ、頭の片隅に入れておいてください。

ときわ路パスとは

ときわ路パスは、JR東日本が茨城県内の対象駅で発売する企画乗車券の一つです。

茨城県内の全ての鉄道(つくばエクスプレスを除く)が乗り放題で、さらに真岡鐡道は栃木県内の区間もついてきます。

ときわ路パスを使えば、茨城県内の鉄道で行けるほぼ全域を自由に移動することができるため、大変人気です。

茨城県民である私自身も、このきっぷには何度もお世話になっていて、みなさまにも、週末のプチ鉄道旅行にぜひ使ってみてほしい1枚です。

この記事では、ときわ路パスの魅力をお伝えしたうえで、注意点も解説します。オススメな使い方もお伝えしますので、ぜひご参考ください。

ときわ路パスの特徴

茨城県内のほぼすべての鉄道が乗り放題

ときわ路パスは、適用日1日に限り、茨城県内で使えるフリーパスです。

具体的には下記の通り。

  • JR常磐線(取手~大津港)
  • JR水戸線(小田林~友部)
  • JR水郡線(水戸~常陸太田・下野宮)
  • JR鹿島線(潮来~鹿島サッカースタジアム)
  • 関東鉄道(全線)
  • 真岡鐡道(全線)
  • 鹿島臨海鉄道(全線)
  • ひたちなか海浜鉄道(全線)
出典:背景地図部分は国土理知臨Vector(こちら)、他は筆者が追記した情報

ちょっとびっくりした人もいるかもしれませんが、私鉄を含む茨城県内のほぼすべての鉄道が乗り放題です。

考えただけでも夢が広がりますね。

JR線の範囲が広い

しかも、JR線に関しては県境に忠実すぎるほど従っています。

良く言えば範囲が広い。取手~下野宮間は片道でも2,640円かかります。「千葉」とのつながりが強い潮来も飛び地的にエリアに入っていて、鹿島臨海鉄道経由で到達することが可能です。

悪く言えばサービス精神がない。水戸線なんて、小田林から友部までです。一駅(小山まで)延ばしてくれたらどんなに便利だったか…と思いますよね。また、宇都宮線の古河駅は茨城県に属しますが、同駅はエリアに含まれません。

運賃が高額になる県内の私鉄線も利用可能

運賃の割安な首都圏の私鉄線とは異なり、地方の私鉄線は運賃が高額になりがちです。

  • 勝田~阿字ヶ浦:570円(14.3km)
  • 取手~下館:1,540円(51.1km)
  • 水戸~鹿島神宮:1,590円(56.2km)

など、JRの運賃体系よりも少々高めに設定されております。

これらの私鉄線にもときわ路パスのみで乗車できるのは嬉しいですね。

おとな2180円、こども550円

ときわ路パスの価格は、

  • おとな:2,180円
  • こども:550円

です。特にお子さまが大変お求めやすい価格設定になっていて、例えば水戸~日立間の往復だけで元が取れてしまいます。

また、大人の休日倶楽部カードをお持ちの方であれば、ご本人に限り1,670円で購入できます。

JR線のみの利用であっても、取手ー友部間の往復(2,340円)で元が取れます。片道でも取手ー高萩(2,310円)で元が取れます。

別に特急券を購入すれば、特急列車にも乗車ができます。(※青春18きっぷなどとは異なりときわ路パスを運賃相当として適用できます)

これに私鉄が付いてくるわけですから、やっぱり安いですよね。

水郡線で運転される日は指定席券をプラスすれば乗車できます

当日購入可能

最近では、利用開始日当日に発売しないフリーきっぷも増えてきています。

しかし、ときわ路パスは利用開始当日でも購入が可能。茨城県外から訪れる人にとっても手の出しやすいきっぷとなっております。

窓口だけでなく、券売機でも購入できます。オトクなきっぷからお進みください。

デジタル版も登場

ときわ路パスは、茨城県内を鉄道で巡るためのきっぷで、前述のように、茨城県内でしか買うことができませんでした。

しかし、「じゃあ茨城県内を鉄道で旅行する人はどこに住んでいるのか」といえば、東京であるという人が多いにも関わらず、特急「ひたち」は上野を出ると次は水戸。水戸まで買えないのか…という問題がありました。

主にこの問題を解決するため、ときわ路パスのデジタル版が登場しました。

デジタル版はモバイルSuicaと連携することが条件となりますが、専用サイトから事前に買っておけば、フリーエリアの入口駅(多くの場合は取手)までの運賃を差し引いたうえで、後日返金(Suicaチャージ)してくれます。

くわしくは、下記の注意点を参照しながら「ときわ路パス デジタル」で検索してみてください。

水戸~東京の往復でも「ときわ路パス」がオトク

後でも書きますが、ときわ路パスは茨城県内の各観光地を巡るのにもってこいの1枚です。

一方、少々乱暴な使い方かもしれませんが、茨城県内の人が都内に日帰りで行く際に、運賃を節約する目的で使うこともできます。

例えば中心駅・水戸から東京まで行く場合を考えてみましょう。

普通にきっぷを買っていくと、往復で4,620円かかります。

水戸~東京
片道運賃:2,310円
往復運賃:4,620円

一方、ときわ路パスを購入して、区間外精算と合わせていくと、3,660円で往復できます

ときわ路パス:2,180円

取手~東京
片道運賃:740円
往復運賃:1,480円

水戸でこの状況ですから、日立や常陸大宮などの県北地域であればその差は広がります。

茨城県民の普段使いにもちょっぴりオトクなきっぷとなっていて、左記のデジタル版の登場により、さらに使い勝手がよくなっています。

なお、東京からさらに先があるのであれば、土浦以南で休日おでかけパスを使ったり、全区間で週末パスを使うという選択肢も出てきます。柔軟に判断しましょう。

ときわ路パスの注意点

つくばエクスプレスは利用できない

ときわ路パスを使えば、茨城県内のほぼすべての鉄道を利用できることは前述の通りなのですが、その中に「つくばエクスプレス」は含まれていません

つくばエクスプレスの運行区間のうち、守谷~つくばの区間は茨城県内に属しますが、同区間ではときわ路パスを利用することはできません。

「つくばエリア」にはときわ路パスのみで到達することは難しいことになります。

どうしてもつくばエリアに向かいたい場合は、つくばエクスプレスの運賃を別途支払うか、ひたち野うしく・荒川沖・土浦から関鉄バス(フリーエリア外)を利用してアクセスすることになります。

土休日のみの発売

ときわ路パスは、週末の鉄道旅行を支援する立ち位置のフリーパスです。

そのため、利用日は土休日に限られています。

平日に出張目的などで利用することはできません。

季節限定の発売です

ときわ路パスは、週末パスなどとは異なり、通年発売ではありません

常に使えるものではないことを覚えておきましょう。

概ね下記の時期に発売されています。これは実績であり、将来を約束するものではございません。

  • 夏季:7月中旬から8月下旬
  • 秋季:10月上旬から12月下旬
  • 冬季:2月中旬から3月下旬

ときわ路パスが発売される際はプレスリリースにより具体的な期間を含めて発表されています。

フリーエリア外では紙のきっぷを購入できない

前述のように、現在は「ときわ路パス(デジタル)」が発売されており、これを利用する場合はフリーエリア外でもオンラインで購入できます。エリア外からSuicaを利用し、エリア内までの駅まで利用した場合、境界となる駅まで自動的に精算されます。ここでは、紙のときわ路パスを利用するケースを想定して記載しています。

ときわ路パスはフリーエリア内のJR線の駅でしか購入できません。フリーエリア外にお住まいの方で、最寄りの駅で買おうとしても買えません。

原則として利用前に購入してから利用開始となります。

取手駅などで下車して購入するのが通常の流れとなります。

取手までのきっぷでフリーエリア内まで乗り越した場合に、下車駅で発売し乗越区間の運賃として適用してくれるかどうかの取り扱いについては、駅によって異なる場合がありますが、原則として乗車駅~下車駅間の普通運賃が必要となります。ときわ路パスの適用は同駅で購入してからとなるのが一般論ですから、入口駅で下車するようにしましょう。

特に特急「ひたち」を利用する場合は注意しましょう。

なお、ときわ路パスが手元にある状態であれば、この限りではありません。そのままフリーエリア内の下車駅まで直行しても大丈夫ですし、帰りであればフリーエリア外の下車駅でときわ路パスを提示すれば、実際にフリーエリアを出た駅(取手駅・潮来駅・小田林駅・下野宮駅・大津港駅のいずれか)を申告し、同駅からの運賃を精算することで完結します。

ときわ路パスを使ったオススメの行き先

ときわ路パスの特徴はわかってもらえたと思います。

次にオススメな行先をいくつかご紹介。ベタですがご旅行計画の足掛かりにご参考ください。

鉄分うすめ(観光重視)

国営ひたち海浜公園

まずは鉄板中の鉄板。ひたちなか市にある国営ひたち海浜公園です。

JR常磐線の勝田駅が玄関口となります。ここから茨城交通バスで向かうことができますが、ときわ路パスをお持ちであればひたちなか海浜鉄道の阿字ヶ浦駅から行くのもいいかもしれませんね。

偕楽園

こちらも鉄板。水戸市にある偕楽園です。

JR水戸駅北口からバスで行けます。茨城交通バスや関鉄バスが運行を担っていますが、乗るバスによって偕楽園のどこにつくかがまるで変わりますので、下記記事をチェックしてから行くことをオススメします。

袋田の滝

少々遠くなりますが、大子町にある袋田の滝で涼をとるのはいかがでしょうか?

JR水郡線袋田駅からバスで行けます。茨城交通バスが滝本という袋田の滝の近くまで運行。袋田の滝を見るためにはトンネル利用料が別途必要になりますが、四季折々の姿を楽しめる大滝は一見の価値ありです。エレベーターに乗って高い位置から滝を見ることもできます(追加料金なし)。

大洗・鹿島神宮方面

大洗鹿島神宮に行くのはどうでしょう?

大洗はガルパンの舞台になったことで有名。駅前からのコミュニティバスに乗車すれば、大洗水族館や展望台にも行くことができます。

鹿島神宮は駅から徒歩10分程度で行けます。坂が多いので少々大変かもしれませんが、緑豊かな神宮内に入れば別世界。境内にある「御手洗池」は一部ではパワースポットといわれていますが、ここまで行くと坂が倍増しますので、パワーが±0に!?列車の時間管理に気を付けましょう。

鉄分濃いめ(乗車重視)

鉄道ファンの方がこのきっぷを使うのであれば、もう私から言えることは何もありません。冷やかしで読んでいるんでしょうが、とりあえず足掛かりだけ下記に示しておきますので、あとは勝手に楽しめください。

真岡鐡道のSL

知っているとは思いますが、SL整理券を別途購入すれば乗車できます。SLに乗車できなくても、真岡まで行けばキューロク館が駅前にあるので楽しめると思います。知っているとは思いますが、真岡駅は遠目で見るとSLの形をしています。忘れずにチェックしてくださいね。知っているとは思いますが、晴天の中で雲を蒸気に見立てて駅舎を撮れれば最高ですね。

全私鉄乗車

知っているとは思いますが、取手から関鉄常総線に乗車し、真岡鐡道線を真岡まで往復、水戸に移動して鹿島臨海鉄道を大洗まで往復、勝田に移動してひたちなか海浜鉄道で那珂湊まで往復すれば、このきっぷで乗れる全私鉄を1日で触ることができます。

知っているとは思いますが、関鉄常総線には「快速」が走っていますよ。

知っているとは思いますが、鹿島臨海鉄道からひたちなか海浜鉄道まで歩いていくことも可能なので、以下ご参考ください。

日立駅の絶景

天気がよければ日立駅に行ってみましょう。

知っているとは思いますが、日立駅の駅舎から果てしなく広がる太平洋を眺めることができます。海上バイパスをガラス張りのカフェから眺めるのもオススメです。

ちなみに、冬場であっても日立駅から日の出を見るためには水戸以北での宿泊滞在が必要です。

日立駅から都内に特急で直接お帰りの場合は、日立ー上野や常陸多賀ー東京での乗車をオススメしています。日立駅からの場合、150kmの壁が上野と東京の間にあります。たった1駅で特急料金が跳ね上がりますので気を付けましょう。

まとめ

ときわ路パスについて、以下の知見を得ました。

  • 茨城県内のほぼすべての鉄道が乗り放題
  • 真岡鐡道は栃木県内も乗れる
  • つくばエクスプレスは茨城県内でも乗れない
  • おとな2,180円、こども550円
  • 土休日限定/季節限定の発売
  • フリーエリア内のみでの発売
    (※デジタル版はエリア外でも購入可能)
  • 茨城県内~都内の往復でもオトク

ときわ路パスは季節限定のきっぷなので、すぐにリンク切れになるため直リンクを貼るのは控えます。詳細はJR東日本のホームページからご確認ください。
>> JR東日本

ではまた。

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