茨城県北部屈指の都会「日立」
日立ー東京間を移動する場合は「特急ひたち」か「高速バス」の2択となります。
多くは特急ひたちを選びますが、ちょっとした工夫で料金節約となります。
本記事では、鉄道と高速バスを比較した後、検索では教えてくれないコスパに優れた移動方法を考察していきます。
特急ひたちは日立ー上野、常陸多賀ー東京、大甕ー品川で利用するのがよいです。
駅から離れた場所に用事があったり、時間があるなら、高速バスも利用価値アリです。
日立市について
位置関係
日立市は東京からおよそ150km離れた太平洋側にある都市です。
改めて地図で見ると、結構離れているなと感じると思います。
日立市のようす
日立駅周辺
東京からこれだけ離れていると寂れていると思われそうですが、実際はそうでもありません。
みなさんご存じの日立製作所の創業地として栄え、その城下町として宅地も多くあります。
日立グループから離れた会社もありますが、それぞれの会社は日立の地で活発に操業を続けており、依然として活気がある街と言えます。
日立駅の周辺には、日立シビックセンターがあり、科学館やプラネタリウムも併設。外観はフジテレビにそっくりですが、実はシビックセンターの方が先にできています。

かみねエリア
駅から少し離れますが、かみねエリアと呼ばれるレジャースポットもあります。
鞍掛山の中腹にあり、太平洋を一望できる場所ですが、そんなに人は多くない、穴場スポット的な存在になっています。

大甕周辺
日立市は南北に広く、十王駅から大甕駅まですべて日立市です。
特に大甕駅は日立製作所の研究所のほか、茨城キリスト教学園などの学校もあり、多くの人でにぎわっています。旧日立電鉄跡地を活用したBRTが当駅から道の駅「おさかなセンター」の間で運行されていて、今は自動運転実証実験の真っ最中です。

そんな日立市と東京都の間を移動する際のコスパに優れた移動手段を考えていきたいと思います。
電車とバスの単純比較
電車利用の場合
電車を利用した場合、JR常磐線を走る特急「ひたち」を利用することになります。
運賃:2,640円、料金:2,240円で、合計:4,900円必要です。
時間は列車によって異なるものの、概ね1時間40分で到着します。なお、朝早くに日立駅を出発する上り列車は、取手以南で首都圏のラッシュのはざまを走るため、スピードがかなり遅くなります。
特急ひたちの停車駅は列車によって異なりますが、ある列車の場合、日立・常陸多賀・大甕・東海・勝田・水戸と、特急らしからぬ細かい停車をしていきます。
しかし、その先は様子が一変。水戸から上野まではノンストップで走り抜けます。
バス利用の場合
バスを利用した場合、常磐道を走る高速バス「ひたち号」を利用することになります。
運賃:2,500円で、往復割引乗車券4,600円を利用することもできます。
時間は上り方面が平日がおよそ3時間、土休日がおよそ2時間30分となっています。
下り方面は全日ともおよそ2時間30分です。
この差は、平日の上り方面のみ首都高速を向島ランプで降りて、都営浅草駅と上野駅を経由するのに対し、土休日は東京駅に直行することに起因するものです。
なお、上りの高速バスは首都高速三郷線及び向島線の渋滞に巻き込まれることが多く、大幅な遅れが日常茶飯事です。途中の八潮パーキングエリアからつくばエクスプレスに乗り換えることも可能です。
日立駅を出発後、日立南太田ICで高速道路に入るまでの間、常陸多賀駅周辺の停留所にも細かく停車しますので、諏訪表原や兎平など、駅間で電車利用だと不便な場所に用事がある方には使い勝手が良いです。
ここで一旦結論
上記のように、速達性ではJR特急、低コストでは高速バスということになります。
ある意味、当たり前の結論ですが、日立ー東京間でも成り立つということになります。
しかし、JR特急を利用する場合でも、コストを節約することが出来るので、次で説明します。
電車利用時の節約方法
鉄道利用時にかかるコストには運賃と特急料金があります。
運賃は両駅間を移動する際に絶対にかかるものなので、簡単に節約することはできません。
一方、日立ー東京間移動の場合は、特急料金を比較的簡単に節約できるので、説明します。
特急に乗る区間を少しだけ短縮する
ポイントとなるのはJR東日本の特急料金計算方法。
50km/100km/150km/200kmと、50kmごとに料金が切り替わり、その切り替わり幅が大きいのです。
例えば100kmまでは1020円、150kmまでは1580円、200kmまでは2240円と、同じゾーン内であれば同一料金なのに、そこを1kmでもはみ出すと跳ね上がっていきます。
冒頭にも話したように、東京ー日立間はおよそ150km。
ちょうど、150kmの境目を超えるか超えないか、絶妙な位置関係になっています。
つまり、150kmを超えないように乗れば、特急料金が660円も節約になるのです。
発駅 | 着駅 | 営業キロ | 特急料金 |
---|---|---|---|
日立 | 東京 | 152.7km | 2,240円 |
常陸多賀 | 東京 | 147.8km | 1,580円 |
日立 | 上野 | 149.1km | 1,580円 |
日立→東京間で効率よく特急料金を節約
日立から特急に乗る場合は、東京まで乗らずに上野で普通列車に乗り換えて行けば節約になります。
しかし、上野駅での乗り換えは不便だと感じる人も多いかもしれません。
そんな場合は、日立駅に数分早く出向き、常陸多賀駅までの1駅だけ、先行の普通列車で先回りするという方法が取れる時間もあります。常陸多賀駅で特急に抜かれる普通列車をうまく利用するのです。
常陸多賀駅で特急に抜かされる普通列車の日立駅発車時刻は下記です。
- 0714発:ときわ62号に接続(東京0920着)
- 0856発:ひたち6号に接続(東京1042着)
- 0957発:ひたち8号に接続(東京1142着)
- 1855発:ひたち26号に接続(東京2043着)
- 2055発:ひたち30号に接続(東京2243着)
常陸多賀駅での乗り換えは隣のホームですので、不便に感じることはないでしょう。
東京→日立間の場合は上野に出た方がいい
前項では上り列車について書きましたが、下り列車の場合は「常陸多賀作戦」が使えません。
常陸多賀駅で下り方面の列車が行き違いになることはないからです。
そのため、素直に上野駅まで先回りする方法がいいと思います。
なお、常磐線特急は全車指定席ですので、特急券を買っておけば上野駅からでも間違いなく座ることが出来ます。
まとめ
まとめると下記です。
- 急いでいるときや遅れてはいけないときは電車利用
- コストを抑えたいのであればバス利用
- 電車利用の場合、特急利用区間を1駅短くすれば、コスパ向上
お気をつけてお出かけください。