【速いぞ】関東鉄道常総線の「快速」に乗車。TXと接続でJRに対抗。

スポンサーリンク
本サイト内にはGoogleAdSense等のアフィリエイトリンクを含みます
鉄道
この記事は約5分で読めます。

下館と取手を結ぶ関東鉄道常総線には「快速」が存在します。下館~守谷間はスピード重視で駆け抜けますが、守谷~取手間は各駅に停車。中には守谷で運転を取りやめる列車も。その背後には「TX&常総ライン往復きっぷ」を活用した、関東鉄道とつくばエクスプレスの思惑がありそう。茨城県西部から常総線を利用し、守谷でつくばエクスプレスに乗り継いで東京へ向かう利用を想定した「常総線の快速」に焦点を当てます。

スポンサーリンク

関東鉄道常総線

関東鉄道常総線は、茨城県の取手駅下館駅を結ぶ路線です。全長約51kmの同路線は、茨城県の西部を南北に貫きます。

公共交通の過疎地域ともいえる水海道下妻下館(筑西)を沿線に抱えて走る同路線の存在意義は大きい。

全線非電化のローカル路線。

…なのですが、何も知らずに勝手に「ローカル線」呼ばわりし、怒られたことがあります。

確かに路線北側は周辺集落を結ぶローカル色の強い路線となりますが、守谷を境に南側は豹変するからです。

宅地開発が進んでいる取手~守谷間では利用客が多く、駅を大量に設置し、客を細かく拾って走ります。

取手にも守谷にも簡単に出ることができる沿線は利便性が高く、人気もあるのだとか。

近年になっても新駅が開業するなど活況です。同区間は非電化ながら複線化されていて、都心につながる立派な通勤路線として機能しています。

いわゆる盲腸線(行き止まり)ではなく、終点の下館から水戸線に接続するので、後戻りをせずに小山方面に抜けることが可能。旅行者にとって高ポイントですね。

常総線には快速があります

そんな関東鉄道常総線には快速が存在します。

快速の停車駅は、下館・下妻・石毛・水海道・守谷・南守谷・戸頭・稲戸井・ゆめみ野・新取手・寺原・西取手・取手

えっ、ずいぶん止まるなぁと思ったかもしれませんが、それもそのはず…

快速として走るのは下館~守谷間のみ。大量に駅を設置した守谷~取手間は律義にすべての駅に停車します。

下館~守谷間だけを見ればかなりの俊足で、約42kmの道のりで途中停車するのはわずか3駅です。

本数が少なくなるであろうローカル区間で快速なんて…途中の小さな駅にも止まってあげなよ…と思われるかもしれませんが、これには思惑があります。

下館~守谷間で快速を走らせる理由

JRに対抗意識

下館から東京に向かう場合、残念ながら多くの人にとって最初の選択肢となるのは

下館ー(水戸線)ー小山ー(東北本線)ー東京

です。運賃は1,694円。安いですね..

でも、少しでもお客さんを拾いたい常総線は黙って見てはいられません。こちらには守谷で接続する強力なパートナー「つくばエクスプレス(TX)」があるのです。

下館ー(常総線)ー守谷ー(TX)ー秋葉原

可能な限り、こっちのルートにお客さんを誘導したいのです。

しかし、常総線もつくばエクスプレスも運賃が高いのがイタイところ。

そこで「TX&常総ライン往復きっぷ」の発売に至りました。

往復利用を条件に、下館から守谷経由で秋葉原まで、往復3,090円で利用できるようにしました。

片道あたりでみればJR線経由に圧勝です。

守谷での快速ー快速接続で最速化

時間も負けません。

例えば土休日の11時05分に下館駅を発車する「常総線の快速」を利用すれば、守谷駅でわずか4分接続で「TX最速の快速」に接続し、秋葉原に12時26分に到着します。

このスピードにJR在来線は全く勝負にならず、チカラワザで新幹線という武器を使ってきますが…

東北新幹線を利用しても下館11時01分発で東京駅に12時16分着。都心部への所要時間としてはほとんど変わりません

特急料金のかからないオトクなきっぷで新幹線と互角の戦いができるのも、常総線が快速を走らせてTXと同盟を組んでいるおかげです。

取手行き快速が守谷で失速する理由

ここまで読んでくださった方であれば、常総線の快速が守谷で失速する理由がわかっていただけると思います。

常総線の快速は、県西地区から東京方面へのスムーズな移動を実現するために走らせているのです。

その使命を果たすため、途中の小さな駅には申し訳ないのですが、片っ端から通過させていただき、守谷まで全力疾走。

無事に守谷でお客さんを送り届けた後は、守谷~取手間は余力。

ついでに言えば、下館始発の快速は守谷止まりも設定されています。取手行きに関しても、多くの場合で守谷到着後に10分近くの停車時間が設けられています。

完全に戦意喪失したように見えますが、これには理由があって、守谷以南はスピードよりも「細かな地域輸送」が重要視されるため、各駅に停車すべきなのですね。

10分近くの停車時間にも理由があって、守谷~取手間の前後の列車との間隔調整の色が強いです。

常総線利用に便利なきっぷのご紹介

首都圏から常総線方面(またはその逆)に向かう場合は「TX&常総ライン往復きっぷ」の一択ですね。往復で同じ経路に縛られますが、JR在来線経由よりも低コストでTXと常総線を両方楽しめます。
>> こちら

常総線に乗って沿線をめぐりたい場合は一日乗車券がおすすめ。取手駅・守谷駅・下館駅までは別途自力でお越しくださいませ。
>> こちら

JR東日本主導で「ときわ路パス」というフリーパスも発売されています。茨城県内の鉄道(古河駅及びTXを除き、真岡鐡道線全線を含む)が乗り放題になる期間限定のきっぷです。首都圏から利用する場合は、とりあえず取手駅まで自力でお越しくださいませ。

まとめ

常総線の快速について、以下の知見を得ました。

  • 下館~守谷間に快速が設定されています
  • つくばエクスプレスの快速と接続します
  • 茨城県西地区から東京への最速ルートです
  • オトクなきっぷもあります

2022年7月現在のダイヤをもとに記事を作成しましたが、ダイヤ改正が細かく行われていますので、最新の常総線時刻表は下記をご参考ください。
>> こちら

常総線に乗り、魅力度ランキング最下位の茨城県で新たな魅力を発掘しに来ませんか。

ではまた。

タイトルとURLをコピーしました