総武快速線や横須賀線を中心に活躍を始めているE235系車両には、グリーン車がついています。このグリーン車には、首都圏普通列車グリーン車としては初めてとなる設備(ディスプレイ、電源コンセント、車内Wi-Fi)が搭載されています。モノクロ基調な車内は大変落ち着きます。現在はE217系(旧型車両)と混在していますが、1本見送ってでもE235系を選ぶ価値ありです。写真とともに乗り心地を記載しています。
E235系とは
四角い顔の新型車両です
近年、JR東日本では、やけに四角い顔をした車両を次から次へと導入しています。
JR山手線を皮切りに、近郊向けとして総武快速・横須賀線系統にも導入されたE235系という電車です。
電子レンジとも揶揄されております。
いやいや…
電子レンジは弁当温めるやつやろ。
人を乗せて線路を走るわけが…
???
ほんまや。
神奈川県~千葉県で活躍中
この車両は、総武快速・横須賀線系統で活躍しています。
「系統」なんて言われても困る人向けに丁寧に解説すると…
具体的には
- 総武快速線
- 横須賀線
- 外房線(上総一ノ宮以北)
- 内房線(君津以北)
- 成田線(成田空港方面)
- 総武本線(成東方面)
- 鹿島線(鹿島神宮方面)
(※鹿島線にはグリーン車の乗り入れはありません)
上記の区間に乗り入れています。
長らく活躍を続けてきたE217系車両の置き換え用として、順次整備が進んでいますよ。
基本編成と付属編成
E235系には
- 11両の基本編成
- 4両の付属編成
があり、区間や時間帯の需要を見ながら組み合わせて運転されています。
基本編成に1-11号車の数字が振られているのですが、付属編成は12-15号車ではなく、増結1-4号車となっています。
「増2」などと表記されるのが総武快速・横須賀線系統の特徴です。
この特徴は、E235系にも引き継がれています。
4両の付属編成は、ラッシュ時の増強用としての役割が大きく、そのために「増結」といわれています。
ただし、近年では需要が少なくなる「逗子以南」や「成田線・総武本線の末端」での区間運転にも活用されています。
LCDによるきめ細かな案内
E217系(旧型車両)ではLEDでの文字情報だけが表示されていたドア上スペースには、LCDが2台も設置されています。
もちろんニュースの表示もいいかもしれませんが、やっぱり運行にかかわる情報が充実するのはうれしい。
接続路線の多い区間を通るうえ、分割・併合が伴う運用にも入りますので、きめ細かな案内をしていただけるのは助かりますよね。
成田空港にも乗り入れますので、多国語での表示が可能となるのもGoodです。
オールロングシート車両
唯一評判が悪かったのは普通車座席の点でしょうか…
この電子レンジには、ボックスタイプの座席は整備されておりません。
基本編成・付属編成とも、横並びの座席のみ。
横並びの座席では旅情の欠片もない…
…かもしれませんが、所詮は通勤列車なのでぜいたくは禁物。
快適に旅をしたいと思っている人にはグリーン車(後述)が用意されていますので活用しましょう。
特に…鎌倉で遊び疲れた人!行楽帰りの横須賀線の混雑をナメないほうがいいです。車両によっては通勤ラッシュ並みの混雑になります(グリーン車にあふれてくることもあります)ので、計画的なご利用をオススメします。
E235系にはグリーン車が連結
グリーン車外観
繰り返しとなりますが、総武快速・横須賀線系統の車両に欠かせないのがグリーン車の存在。
普通乗車券や定期券のほか、青春18きっぷを含むあらゆる乗車券類にグリーン券をプラスすれば誰でも使えます。
当然のようにE235系にも連結されています。
4号車と5号車がグリーン車で、2階建ての車両になっているのは同じですが…
他の普通列車グリーン車と比べて車内が明るくなっているのが伝わるかもしれません。
車内の様子
車内に入ってみましょう…
デッキには変わった様子は見られませんが、車端部に入るときの(アナログな)押ボタンは廃止になっています。
通路は赤。座面は紫。
一見派手なように見えるかもしれませんが、着席時に目に映る景色は白と黒が基調になり、大変落ち着きます。
とても快適。
ちなみに、一部を除いて窓枠は2列セットになっていますので、こだわりがあれば着席前にチェックしておきましょう。
シートピッチは970mmと変化はありませんが、足元はすっきりしていて、広々と座れます。
車端部の個室も健在。これまで通りに頭上に荷物棚があるのもGoodですね。
ちなみにテーブルは…
これまでの車両と変わりはありません。最前列席が小さいのも同じです。
新設備「LCDディスプレイ」
ここから先はE235系グリーン車から初めて搭載された設備になります。
まずは「LCDディスプレイ」です。
普通車と同じ大画面で準備されています。
ニュースが表示されるディスプレイはありませんが、着席が前提のグリーン車には不要でしょう。
新設備「電源コンセント」
続いて「電源コンセント」です。
これはありがたいですよね。
どこに隠れているかというと…
ひじ掛けについています。常磐線特急と似た造りですね。
窓側の席でも、通路側の席でも、独占して使えます。
新設備「車内Wi-Fi」
最後に「車内Wi-Fi」です。
これまでは新幹線や特急列車に限定して提供されてきた車内Wi-Fiですが、E235系のグリーン車でも使用できるようになりました。
乗車時間が長くなることもありますから、助かるアイテムですね。
利用には(初回のみ)メールアドレスの登録が必要で、かつ定期的にログアウトされてしまうのは難点かもしれませんが、特別に料金がかかることはありません。
Adoさんも「E235系は最強」だと歌っていたりいなかったりします。
まとめ
E235系に乗車し、以下の知見を得ました。
- E217系の置き換えとして順次投入
- 普通車はオールロングシート
- グリーン車には「ディスプレイ」「電源コンセント」「車内Wi-Fi」を完備
- しばらくはE217系と共通で運用
E235系紹介ページ
>> こちら
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お子様連れでもグリーン車を活用しましょう。ただし、料金面では注意が必要。グリーン料金には小児料金はありませんので大人と同額がかかります。一方、あくまで自由席なので、未就学児は(満席時でなければ)無料で空席を使えます。詳しくは下記記事の後半をご覧ください。
ではまた。