2010年に開業した新青森駅に11~13年ぶりに訪問。依然として何もない発展途上な状態が続いていますが、駅至近にホテルができるなど、着実に発展中。近年は1年に1回のペースで立ち寄っているので、2022年10月・2023年6月時点での新青森駅構内と周辺の様子をレポートします。新青森駅には「何もない」と困っている人へ。駅から歩いて行ける範囲に「はま寿司」があります。エキナカにも「ドトール」があります。とりあえず食事をして待ち時間を過ごすことはできますよ。
新青森駅の状況
新青森駅は、JR奥羽本線の途中駅として開業し、2010年の東北新幹線延伸により大躍進した青森県の新幹線駅です。
北海道新幹線が開業するまでは、青函トンネルを通過して函館までを結ぶ特急「白鳥」の始発駅として機能しました。
年月は過ぎ、2016年には北海道新幹線が新函館北斗駅まで開業。
新青森駅は途中駅となり、新幹線の乗降客数も減少に転じました。追い討ちをかけるように新型コロナウイルスの影響を受け、一時期は悲惨な状況となりましたが、2022年になると、再び青森中心地への鉄路の玄関口として活気を取り戻してきました。
旅行者を抜きにしても、在来線の利用者は学生を中心に好調に見受けられます。
開業した日にも訪れていますので、興味がありましたら下記の記事も見ていってください。
青森駅までのアクセス状況
在来線で1駅190円
新青森駅は青森駅の西に位置しています。青函トンネル方面に延伸するため、港に向かって行き止まりの青森駅に新幹線が乗り入れることはできませんでした。
しかし、青森駅までは在来線(奥羽本線)で1駅でアクセス可能。奥羽本線は本数が多くはありませんでしたが、極端に間隔が空いたり、新幹線との接続列車が存在しない時間帯には、青森ー新青森ー津軽新城駅間の区間運転が実施されるなど、重要なアクセスを担う在来線も健闘しています。
ちなみに津軽新城駅まで運転されるのは、新青森駅に折り返し設備がないからです。送り込みの回送の意味合いが強いのですが、新城エリアの宅地化が進んでいるほか、周辺に高校もありますので、回送ではなく旅客営業されています。
特急やリゾートしらかみも利用可能
新青森ー青森間のみ、特急列車自由席やリゾートしらかみ(全席指定ですが空席を利用可能、立席利用と言います)が利用できる特例は健在。わずか6分程度の乗車ですが、本数が少ないので助かりますね。
ただ、開業当時に比べて新青森ー青森間を走る特急が激減しています。以前は北海道の玄関口として機能しており、新青森発函館行きの特急列車が頻発していましたが、北海道新幹線が開業した今では函館行きの特急列車が全部無くなったためです。
リクライニングシートの車両で残されているのは特急つがると快速リゾートしらかみのみ。どうしても乗りたいならこちらから狙っていくしかありませんね。
私は後述の「はま寿司」で時間を潰してから特急「つがる」に乗車しました。6分だけですが楽しいです。
駅構内でどうすごすのか
(改札外)ドトールやお土産屋さんが入っています
駅構内1Fにはおみやげやさんが入っていて、開業当初から継続して営業しています。でも、利用者が求めているのはそれだけじゃないんですよね。
と思っていたら、ドトールが入店していました。待合所直結です。
これは便利ですね。新幹線と在来線との乗り継ぎにおける待ち時間のほか、新幹線に持ち込むドリンクも調達できます。ありがたい。
ちなみに、店内にはテーブル席の他、カウンター席もあって過ごしやすい感じ。ただし、コンセントはありませんでした。
(新幹線改札内)ソバ屋さんが入っています
新幹線改札内には蕎麦処「ブナの森」が入店。閉店は18時で、残念ながら時間がいつも合わないのですが、朝なら7時から営業しているとのこと。これから出発する人には使いやすいですよね。
コンビニのNewDaysでお土産を駆け込み購入することもできます。
そのほか、広めの待合室があります。カウンター席もあるので、仕事をしたい人にも便利です。
駅周辺のようす
東横インがそびえたつ!
駅周辺には相変わらず何もありませんでしたが、開業当初から増えているものを見つけました。
東横イン新青森駅前です。位置関係が分かるように遠めから撮影しましたが、これはビジネスマンにとっては嬉しいですね。青森駅周辺のホテルは駅から離れているところも多いのですが、こちらは新幹線駅の目の前ですから、使い方次第でかなり便利になります。
新幹線で到着後、翌日にフェリーに乗って北海道に渡る物好きにもいいかもしれませんね。
駅の南口に向かってみます。
はま寿司がある!
駅の南口を出て突き当たりの道路を左折すると、徒歩6-7分程度ではま寿司が見えてきます。途方にくれてしまったら利用してみてください。ファミリーマートのすぐ横です。
全国チェーンの回転ずしですが、この店舗にもテーブル席のほかにカウンター席がありますので、一人旅の途中でも気軽に使うことが出来ますよ。
何もないのは新青森だけではない
さて、ここまで何度も「何もない」と連呼してきましたし、多くの人もそう言っています。しかしこれは新青森駅に限ったことではありません。
「新幹線停車駅」というだけでなぜか期待値が上がってしまうのが乗客の心理ですが、基本的に田舎の新幹線駅には「何もないのが普通」だと思った方が良いです。
新函館北斗駅、奥津軽いまべつ駅、七戸十和田駅、黒部宇奈月温泉駅など、私が利用したことのある地方部の新幹線駅の駅周辺は、だいたい何もありませんでした。市内中心駅でない限り、期待する方が間違えています。
お手柔らかにお願い致します。
編集後記
新幹線の発車案内を見ると違和感を覚えます。写真だと見えにくいかもしれませんが…
新幹線ホーム14番線から「はやぶさ29号」が新函館北斗へ発車するのが17:43。
一方、同じ14番線から「はやぶさ42号」が東京に向けて発車するのが17:44。
いや~、1分間隔で発車できるなんて素晴らしいですね。
…というと嫌味になっちゃいますね。
さすがに遅れていたからこうなっているのですが、そんな時こそ、新青森駅は忙しくなるのです。
折り返し列車の車両繰りをしなければなりませんし、北海道新幹線直通列車の途中駅として、乗務員の交代も新青森駅で行われます。貨物列車と共用している青函トンネル内にはなるべく遅延の混乱を持ち込みたくないので、当駅でタイミングを合わせることもあります。
遅れているとき、利用者はイライラしてしまうかもしれませんが、その裏で懸命に列車を動かす車両捌きは必見ですよ。
なお、新幹線は高い!という人にはフェリーがあります。
北海道には行かない!という人には、リゾートしらかみがあります。
ではまた。