仙台駅から1駅、仙石線の終着駅「あおば通駅」は仙台駅西口から400m程度の場所に位置し、地下鉄への乗り換えに便利であることは地元で有名ですが、仙台駅西口の中心部へアクセスするにも便利な立地で、クリスロード商店街への人混みを避けたショートカットができます。遠方から仙台に到着後、追加料金なしで利用できるケースが多いのでご検討ください。
あおば通駅とは
あおば通駅は、2000年3月に開業した比較的新しい仙石線の駅です。
仙台駅から西にまっすぐ延びる「青葉通」の直下に設置されています。
何も知らない人から「何でわざわざ1駅伸ばしたの?」「歩けよ」なんて声も聞こえてきましたが、とりあえず黙って聞いてほしい。
実は、従来の仙石線仙台駅は仙台駅の東口側に位置していて、繁華街である西口へのアクセスに難がありました。
仙台市地下鉄の仙台駅も西口にありますので、地下鉄と仙石線を乗り継ぎたい利用者の立場でも便利な状況ではなかったのです。
西口に行くには、ただでさえ混雑している仙台駅のコンコースを横切って行かなければならず、互いに不便な状況でした。
そこで、各線が乗り入れる幅広な仙台駅の地下を横切る形で仙石線のトンネルを伸ばし、地下鉄と交差する付近に新駅を開業することにしたのです。
こうして生まれたのが「あおば通駅」です。
歩けよ、じゃねぇよ。笑
便利なんだよ。
地下鉄南北線と「ほぼ直結」
あおば通駅の開業は、仙石線と仙台市地下鉄との接続を飛躍的に改善しました。
仙台地下鉄南北線との乗換改札口が設置されていて、仙石線利用者が仙台地下鉄を利用する場合は仙台駅よりも当駅の方が何倍も何乗も便利になっています。
地下鉄側から初めて乗り換える場合にはちょっと迷うかもしれません。多くの人が仙台駅に通じるエスカレータを上がる中、地下鉄の停車位置よりも広瀬通駅方面の先にある隠し通路に進まなければなりませんので、案内板をよく見ましょう。
その先には、“ほぼ地下鉄-仙石線乗り換え専用の改札”があります。
この改札を通り、上り階段を上がると仙石線のホームに着きます。写真の位置から徒歩1分です。
歩けよ、じゃねぇよ。笑
便利なんだよ。
クリスロード商店街へショートカット
仙台にはクリスロード商店街という大型のアーケード街があります。
ここに買い物に行く人も多いのですが、ほとんどの人は仙台駅から徒歩で向かっています。
もうね、激しい混雑は避けられません。
ここでも仙石線のあおば通駅が活躍します。
あおば通駅の1番出口を出てすぐに振り返り、路地を入っていくとクリスロード商店街の中心に出ることができます。
1番出口から徒歩2分程度。
もし、同じ場所に仙石線仙台駅からアクセスしようとすると、仙台駅構内、パルコ周辺やハピナ名掛丁の混雑を掻き分けながら進まなければなりません。
あおば通駅を利用すれば、仙台駅周辺の雑踏をショートカットすることができるので、人混みが苦手な人が西口から離れている場所に向かう場合は有効なのです。
歩けよ、じゃねぇよ。笑
便利なんだよ。
仙台駅からあおば通駅まで乗車
どうしてもあおば通駅を利用したかった私。
ある平日、仙台の西口中心部に用事があったため、特急ひたちで仙台駅に着いたあと、仙石線ホームに向かいました。
乗車券は仙台(市内)までだったので、仙台駅から在来線改札口を出ない限り、追加料金なしで乗車できるのです。
仙石線仙台駅から乗る人は皆無
仙石線仙台駅で電車を待っている人は、みんな松島海岸、石巻方面に向かう人です。
ここからあおば通駅まで乗車する人は、通常はいません。
それこそ、歩けよ。ってやつ。
この場面だけは正解かもしれません。
半数は仙台で下車
入線してきた電車の様子を見てみると、乗客の半数は仙台駅で下車。
残りの乗客はそのままあおば通駅へ向かいました。
折り返し乗車を疑われる始末
仙石線の始発駅となっていて、どうしても着席したいなら「あおば通」から乗るのも有効です。ただし、仙台→あおば通→石巻方面と折り返し乗車することは規則違反となりますので、あおば通駅で一旦下車(精算)することになります。
わざわざ仙台駅から仙石線に乗車してあおば通駅に向かう乗客はほとんどおらず、私一人、まるで乗り間違えたか、折り返し乗車確信犯のような目で見られながら乗車。
実際に乗車した直後、車掌さんから「折り返し乗車はご遠慮ください!」と強めにアナウンスされてしまいました。
いや…そんなことをするつもりはない…
ただただ私は、クリスロード商店街までショートカットしたかっただけなのに。
あおば通駅利用をおすすめできる人
仙石線利用者は積極的に利用しよう
いまさら仙石線利用者に言っても釈迦に説法ってやつですが…
仙石線で仙台方面にやってきて、西口方面や地下鉄に乗り換えるのであれば、あおば通駅を利用しましょう。
実際に「次は仙台です。地下鉄線をご利用の方は終点のあおば通駅が便利です」と案内してくれています。
素直に従いましょう。
仙台駅から1駅乗車も楽しいよ
仙石線に乗り換えるのも面倒くさいし、本数も限られています。仙石線利用者以外であれば、大抵の人は仙台駅で降りて徒歩で目的地に向かうと思います。
仙台の地元の人であれば、張り巡らされた地下道を知り尽くしていますので、普通に仙台駅から歩いて目的地に向かいます。なおさら仙石線を使いません。
仙台駅から乗車した人は私だけだったと言う話にもあるように、イレギュラーな使い方であることは確かです。仙台駅乗換あおば通駅利用ルートをおすすめできるのは、以下をすべて満たす人に限られると考えますが、満たすのであれば楽しいルートになるでしょう。
- 鉄オタのうち、仙石線205系に興味がある人
- 仙台駅西口からさらに西に目的地がある人
- 仙台駅構内から長いエスカレーターで地下に降りるのが苦ではない人
- 仙台駅前の雑踏が苦手な人
- 仙石線の時刻表を調べることができる人
- その結果、ちょうどいいタイミングで仙石線が来そうな運のいい人
最初の1項目で99%の人が落とされますので、なかなかいないと思いますが…
注意点
私の場合は仙台(市内)発着の乗車券を使用していたため、あおば通駅の利用に追加料金はかかりませんでした。
しかし、昨今利用が促進されている「新幹線eチケット」を用いた場合は、仙台駅まで(から)の乗車券となり、仙台市内まで乗車できる特典はついてきません。
話題の半額新幹線をはじめとするえきねっとトクだ値も、新幹線については全て「新幹線eチケット」となっています。
この場合、あおば通駅を利用すると、仙台ーあおば通間が乗り越しとなります。さすがにもったいないことになりますので、乗車券をご確認の上ご利用ください。
※仙台駅からあおば通駅までの運賃は150円です。
また、仙石線の仙台駅は地下深くに位置しています。他の在来線からの乗換に3-4分程度、新幹線からは4-6分程度かかりますので注意してください。
おわりに
あおば通駅を実際に利用し、以下の知見を得ました。
- 仙石線あおば通駅は2000年に開業した新しい駅
- 開業により仙石線から西口方面へのアクセスが便利に
- 地下鉄との乗り継ぎ利便性は飛躍的に向上
- 1駅乗るのも無駄ではない
ではまた。