格安特典航空券「どこかにマイル(JAL)」と「トクたびマイル(ANA)」の決定的な違いを解説

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飛行機
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JALやANAにはマイレージ制度があり、飛行機への搭乗やクレジットカードの利用で貯まったマイルを使い、特典航空券に交換できるのは両社とも同じです。また、通常の半分以下のマイル数(3,000マイル~)で飛行機に乗ることができるシステムも導入されていて、人気を呼んでいますが、細かい点では決定的な違いがあります。JALの強みは多客時にも使えること。ANAの強みは予約時に便を指定できること。詳しく説明します。

どこかにマイルは多客時にも使えると明記しておりますが、これは2020年以降の実績に基づくものであり、将来にわたって約束されるものではございません。

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特典航空券にまつわる話

特典航空券

航空会社にとって最も避けたいのは「空席が大量に余っている状態で飛行機を飛ばす」こと。

人が乗ろうが乗らまいが、かかる経費はほとんど変わりませんので、できるだけ席を埋めて飛ばしたいのです。

そんな時に便利なのが「マイル」という存在。日頃貯めたマイルを特典航空券に変えてもらい、飛行機に”無料で”乗ってもらうという施策ですね。

片道約6,000マイルから乗ることができる、大変オトクなシステムです。

格安特典航空券

マイルを使った特典航空券は空席を埋めてもらうためのシステムではあるのですが、それをさらに強化したのが「格安特典航空券」です。

JALは「どこかにマイル」、ANAは「トクたびマイル」と呼んでいて、片道3,000マイルから搭乗できるという破格の航空券です。

もちろん自由度は低く、特に空席が余りそうなところに巧みに誘導する手段として活用されているのですが、旅行者にとって強力な味方であることは間違いありません。

どこかにマイルとトクたびマイル

どこかにマイルとは

JALが提供する格安特典航空券です。

往復7,000マイルで国内のどこかに飛べるのですが、利用者は出発地と日時、4つの候補地を確認して申し込み、行き先の最終決定権はJALが持つというものです。

利用者は格安で、JALは大量に余っている空席を埋めることができる理にかなった航空券ですが、行き先を決定した上での申し込みができないため、帰省等には利用しにくいシステムになっています。

かつては往復6,000マイルでしたが、2023年4月12日に値上げとなりました。

トクたびマイルとは

ANAが提供する格安特典航空券です。

片道3,000マイルから申し込むことができますが、選べる路線は極めて限定的になりますし、どの路線が選べるかは、一週間単位で最短前日になるまでわかりません。

直前まで計画を立てることができませんが、申し込み時点で行き先を決定できます。

行きたい場所がピンポイントで選べればラッキーで、突然の帰省などにも利用できますが、空港使用料が別途かかるなど、「ぴったり3,000マイル」で乗れることは少なくなっています。

また、閑散期ではない場合は、片道3,000マイルの路線設定がないこともあります。

どこかにマイルとトクたびマイルの比較

比較表

比較表を下に示しますので、ご参考ください。

項目片道あたり片道予約行き先を空港使用料が変更は取消は連休に
どこかにマイル3,500マイルできない4択に絞ることができるが
最終的な決定権がない
かからないできないできない使える
トクたびマイル3,000マイル~できる選べるようになるのは直前だが
最終的な決定権がある
かかる(期間内で)
できる
できる
(3,000マイルがかかる)
使えないことがある

どこかにマイルのメリット

どこかにマイルの強みは、とにかく7,000マイルで往復できること。

最遠で東京から石垣島まで、往復7,000マイルで行くことができます。

また、今やすべての航空券にかかってしまう空港使用料を払わなくてよい点も強いです。

さらに、空席が十分にあるのであれば連休に使えるというのがアドバンテージです。

トクたびマイルのメリット

トクたびマイルの強みは、与えられた選択肢から最終決定するのは旅行者であるということ。

変更先に空席があれば、当該期間内に変更することもできます。

絶対に行きたい場所に乗りたい便で行けるという点がアドバンテージです。

また、片道だけの予約も可能。片道新幹線を利用したり、往復で空港を変えて周遊することも可能です。

連休に使える「どこかにマイル」が旅行者向き

さて、ここからは皆様のご都合次第ということになりますが…

おそらく旅行者にとって都合がいいのは「どこかにマイル」ではないかと思います。

それは、「連休にも使える」という点。これは非常に強いですよね。

(一例)2021年のGW

ゴールデンウィークは人の移動が非常に活発になる連休の一つ。帰省や観光などの需要で公共交通機関が大変混雑するのは例年のことです。

航空会社にとっては、なるべく高い運賃を設定し、それでも満席にして飛ばすことで利益を最大化できる、貴重な書き入れ時となっています。

そのため、例年であれば、実質無料で座席を提供する「特典航空券」にあてる枠はほとんどなく、ましてや「どこかにマイル」はそもそも申し込みすらできないというのが当たり前でした。

しかし、それを許さないのが新型コロナウイルスの存在。これまでは連休であっても旅行をする雰囲気ではありませんでした。

最近では旅行需要も戻してきているものの、コロナの無い例年の連休にはほど遠く、空席も目立ちました。そのため、多くの路線で「特典航空券」向けに席が用意されたのですが、興味深いのはその内容です。

「どこかにマイル」は全日程申し込みOK

JALのどこかにマイルはゴールデンウィークであっても申し込みできる状況でした。例え東京都が緊急事態宣言を出した2021年のGWであっても、通常通り受付し続けました。

なお、通常の週末などと比較すると候補地が限られ、日時の選択を広めにしないと申し込みできない状況ではありましたが、「時間指定なし」とすることで沖縄を含めた九州各地や北海道などの候補地がずらりと並びました。

空席が少なかったり、空席を埋める自信があるのであれば、どこかにマイルの申し込みを受け付けないだけ。

一方、空席が残るのであれば、それが多客時であっても「実際には多客ではない」わけです。

わざわざハイシーズン不可なんて縛りをかける必要がないシステムです。

改めて賢い企画だなと思わされます。

「トクたびマイル」は多客時不可

2023年のGWはトクたびマイルも受付しています。ただし、最低4,500マイル~となります。

一方、ANAのトクたびマイルはGWに重なる期間は頑なに受付不可を貫いていました。

通常の特典航空券でANAに乗ることはできましたが、その場合には「ハイシーズン(H)」区分の割高なマイル数を支払う必要がありました。

柔軟性に欠ける対応だったようにも見られますが、通常であれば多くの乗客が利用する時期だったこともありますし、トクたびマイルの場合は便を航空会社側が指定できない事情があるので、当然の対応ともいえるでしょう。

多客時の対応の違いに着目すると面白いですね。

まとめ

どこかにマイルとトクたびマイルを比較し、以下の知見を得ました。

  • 格安のマイル数で飛行機に乗れるのは同じ
  • 最低マイル数もほぼ同じ
  • 行き先の最終決定権があるのはトクたびマイル
  • 多客時にも使えるのはどこかにマイル

都合のいい方を選び、賢く旅に出かけましょう。

どこかにマイルの申し込みは下記から行うことができます。
>> どこかにマイル (公式)

トクたびマイルの申し込みは下記から行うことができます。
>> トクたびマイル (公式)

ではまた。

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