【東京から料金表】新しい普通列車グリーン料金を考察。特急の方が安い。

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鉄道
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2024年3月。長年続いてきた首都圏の普通列車グリーン車の現行制度にメスが入ります。ホリデー料金の取りやめの他、101キロ以上の枠を新設。「平日50キロまでの利用客」が30円安くなるほかは、すべて現行通りまたは値上げとなります。土休日に長距離を利用する人は約2倍になります。少しでもお得に乗れるように、(1)東京起点での料金切り替わりポイントをご紹介します。また、この制度変更により、(2)普通列車グリーン車を利用せず、在来線の特急列車を利用したほうが安い区間も広がりました。詳しく見ていきましょう。

料金体系の切り替えは2024年3月16日です。

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普通列車グリーン車の料金体系が変わります

この記事は、首都圏の普通列車グリーン車に関する話題となります。

はい、ここまでお間違えないでしょうか?

では進めます。

2024年3月に、首都圏の普通列車グリーン車の料金体系が変わります。

これまで50キロを境に2料金制だったのですが、これからは新たに101キロ以上の区分を追加した3料金制になります。

また、平日料金とホリデー料金を統一します。統一というより、全日とも従来の平日料金相当額に近づけます。

また、Suicaグリーン券と紙のグリーン券とで差別化を図ります。

Suicaグリーン券の場合

Suicaグリーン券を利用するとオトクな料金体系になります。

平日に短距離を利用する場合は30円の値下げとなります。中距離を利用する場合でもこれまでと同額で利用ができます。一方、長距離を利用する場合は、550円の上乗せとなります。

土休日を利用する場合は、距離にかかわらず値上げとなります。これは、ホリデー料金が廃止されたことによります。

なお、Suicaグリーン券を利用すれば

JR東日本にとっては検札を省略できる
乗客にとってはタッチだけで乗車できる

など、もともと双方にメリットがありました。

今回の改訂では「検札を省略できる点」を260円のコストとして換算し、Suicaグリーン券の料金を低く抑えてあります。

駅で紙のグリーン券を購入する場合

これまでは、Suicaグリーン券と紙のグリーン券で料金の差はありませんでしたが、今回からは変わります。

平日に短距離を利用する場合でも230円の値上げとなります。もちろん、その他も現行より値上げとなっています。

特に土休日を利用する場合は、ホリデー料金の廃止と重なり、大幅な値上げとなっています。

なお、紙のグリーン券は

JR東日本にとっては検札をする必要がある
検札をできなかった場合払い戻されてしまうリスクがある
乗客にとっては乗り換え時に再提示が必要である

など、もともと双方にデメリットが目立ちました。

これまではポイントの付与率を変えるなどして工夫を重ねてきましたが、ここにきて金額差を設けることになりました。

車内でアテンダントから購入

これまで、事前にグリーン券を購入せずに乗車した乗客には、いわばペナルティとして割増料金を取っていましたが、これがなくなります。

車内料金が廃止され、紙のグリーン券の金額に統一されます。

こう見ると、紙のグリーン券を利用すること自体が、いわばペナルティとして見なされているようにも映ります。もちろん、悪いことではありませんから勘違いご容赦。

いずれにしろ、1駅でも1000円以上の出費になりますから、あらかじめSuicaグリーン券を購入したうえで乗車したほうがいいでしょう。

東京駅発「どこまで同額」早見表

ここから先は、どこで金額が切り替わってしまうのか、東京駅を例に見ていきます。

ずばりこちらです。

東海道線方面

東海道線方面に見ていくと、大船までは50キロ以内、湯河原までは100キロ以内です。

熱海まで行くと100キロを超えるので、従来よりも大幅な値上げとなります。

宇都宮線方面

宇都宮線方面を見ていくと、久喜までは50キロ以内、石橋までは100キロ以内です。

宇都宮まで行くと100キロを超えるので、従来よりも大幅な値上げとなります。

高崎線方面

高崎線方面を見ていくと、北本までは50キロ以内、新町までは100キロ以内です。

高崎まで行くと100キロを超えるので、従来よりも大幅な値上げとなります。

常磐線方面

常磐線方面を見ていくと、藤代までは50キロ以内、岩間までは100キロ以内です。

水戸まで行くと100キロを超えるので、従来よりも大幅な値上げとなります。

その他の線区

その他の線区では100キロを超えることはありませんので、平日に関しては従来通りの水準で利用できるでしょう。

なお、これらは東京駅を起点とした場合です。別の駅から乗車した場合は、「その他の線区」まででも100キロを超えてくることがありますから、ギリギリ超えて悔しい思いをしないようにチェックしながら購入しましょう。

特急料金と同水準に

さて、普通列車グリーン車を長距離使うとこれまでよりも高額であることが伝わっていると思います。

もしかすると、これは長距離利用客を特急に誘導する目論見もあるのかもしれません。

150キロまでなら特急が安い

首都圏の在来線の特急列車は、全車指定席にする代わりに、従来よりも安価な特急料金が採用されています。

さらに、この特急料金は、チケットレス特急券を利用することで100円引きになります。

Suicaグリーン券の金額とチケットレス特急券の金額を比較すると、少なくとも150キロまでであれば特急に乗ったほうが安いことが分かります。

150キロを超えるというのは、東京から日立以北まで行くレベルを意味し、通常は普通列車で移動しない距離になってきます。

よって、これからは特急列車を利用しましょう。

「特急の方が安い」という結論は、実際に乗車する特急列車によって変わることがあります。常磐線・東海道線(サフィール踊り子を除く)・高崎線(草津・四万を除く)に対して当てはまることになります。なお、2024年3月の改正以降は、房総方面の特急列車も安価な特急料金の仲間に加わります。

普通グリーン券の強みは「乗り換えできること」

…と、特急列車を勧めてきましたが。

特急列車は一乗車ごとに料金がかかるのに対し、普通グリーン券は(同一方向に向かう場合に限り)通しで発券することができます。

もし、例えば水戸→東京→熱海…などと乗り継ぐのであれば、普通グリーン車を利用するのが有利になってきます。

まとめ

2024年3月から、首都圏の普通列車グリーン車の料金体系が大きく変わります。

  • 全体的に値上げ基調となります
  • 土休日に101キロ以上使う場合は大幅な値上げとなります
  • Suicaグリーン券が安価になっています
  • 特急列車に乗れるなら乗ったほうが安いです

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受け取り時の注意点をまとめたブログもこちらで書いていますので、ご参考ください。

普通列車用グリーン券のルールは「購入した場合」でも「(JRE POINT用)Suicaグリーン券」でも(ほぼ)同じです。乗換のルールや、このルールを逆手に取った活用方法は下記をご参考ください。

また、最新のグリーン車情報もご参考ください。

ではまた。

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