【人気】臨時特急「谷川岳もぐら」と「谷川岳ループ」の特徴と見どころを解説。

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鉄道
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谷川岳もぐら&ループは、大宮ー越後湯沢間を在来線経由で結ぶ臨時の特急列車です。見どころは水上ー越後湯沢間の上越国境区間。下り列車はもぐら号として、上り列車はループ号として、それぞれの魅力をたっぷりお楽しみいただけるよう、徐行運転や長時間停車を挟んで歩みを進めます。一方、水上以南では特急列車らしい力強い走りをお楽しみいただけます。特徴と見どころの他、オトクなきっぷの情報も載せております。これから乗る予定の方、是非楽しんできてください。

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特急「谷川岳もぐら」「谷川岳ループ」とは

大宮ー越後湯沢間の臨時特急

特急「谷川岳もぐら」特急「谷川岳ループ」は、主に大宮駅と越後湯沢駅を結ぶJR東日本の列車です。

高崎線と上越線を通る在来線経由の臨時特急列車です。

大宮と越後湯沢の間なんて上越新幹線「とき」に乗ればすぐに到着しますが、なぜこの列車はわざわざ運行されるのか。

そして、なぜ人気なのか。

結論から言うと「とことん鉄オタ寄りの列車」です。

でも、この列車にこれから乗ろうとしている”非鉄”の人にも、全く興味ないけど見かけて気になった”通りがかり”の人にもお楽しみいただけるよう、なるべく優しく解説しますね。

特急型車両で運転

この列車は、かつて「快速」として運転されていましたが、今ではサービス向上(とJRの収益改善)を目的に特急化されています。

使用される車両は特急型です。

前述の185系の他に、E257系という列車や、

画像はイメージです(※谷川岳号には5500番台(緑色のE257系)が充当実績ありです)

485系(やまどり)(※引退済み)などが充当された実績があります。

また、区間を限定して風っこという開放型の車両で運行されたこともあるようです。

とにかくやり方を変えて、不定期ながらも長く愛されているのが「もぐら」や「ループ」なのです。

名前の由来は上越国境から

じゃあ、いったい何がもぐらで、何がループなのか。

これには群馬県と新潟県の間にある上越国境が関係しています。

詳しい解説は以下の記事に投げますが、二言でいうと、歴史的な紆余曲折があって、

  • 下り列車は途中駅を有する深くて長大なトンネルを通っている
  • 上り列車はループ線で高度を稼ぎ、浅いトンネルを通っている

という特殊な線形になっていることに由来します。

谷川岳もぐらと谷川岳ループの違い

谷川岳もぐらは下り列車

谷川岳もぐらは、大宮から越後湯沢に向かう下り列車の名称です。

エキナカが栄える大宮駅の電光掲示板に「谷川岳もぐら」の文字が浮かびます。

この列車は、水上駅と越後湯沢駅の間で下り線を走行します。

途中、トンネルの中の湯檜曽駅・土合駅に停車し、地下深くに停車することから「もぐら」と名付けられています。

谷川岳もぐらは、普段は味わうことのできない時空を超えた異質な空間を進む非日常感がウリです。

谷川岳ループは上り列車

谷川岳ループは、越後湯沢から大宮に向かう上り列車の名称です。

地下を突き進む下り列車とは異なり、ループ線で山を上り下りします。

ループ区間に地上を含む土合ー湯檜曽間においては、これから進む線路を眼下に見ることができます。

谷川岳ループは、壮大な景色の中を進みながら上越国境の険しさを肌で感じることができるのがウリです。

谷川岳もぐら&谷川岳ループの特徴

観光列車としてのサービス

谷川岳もぐらと谷川岳ループの最大の見どころは水上ー越後湯沢間にあります。

むしろ、その区間をネタにして走らせているわけですから当然ですよね。

このことはJR東日本もよくわかっていて、同区間では”特急”というプライドを捨てて、徐行運転&長時間停車を実施しています。

例えば、谷川岳もぐらでは、土合駅で30分間もの長停車時間を設けています。体力に自信があれば大階段を往復することも可能です。

一方、谷川岳ループでは、土合→湯檜曽間の1駅を16分もかけて走ります。直前を走る普通列車は9分で駆け降りる区間ですから、いかに徐行運転をして乗客を楽しませているのかが分かりますよね。

特急列車としての威厳ある走り

前述のようなゆっくりした走りでも許されたのは「快速」であった過去の時代まで。

今では特急料金という対価を乗客から受けているわけですから、特急らしい走りをしなければなりません。

観光列車として運行するのは水上ー越後湯沢間のみ。水上以南では特急列車らしい力強い走りを楽しめます。

特に話題となったのは、185系(という現役を退いた国鉄型車両)が充当された上り列車において、運転調整による遅延が発生した6月3日の出来事。

高崎駅発車時点で10分以上生じていた遅延を「高崎線内で全て取り戻し大宮定刻着という『爆走』」を見せつけ、多くの鉄道ファンを魅了しました。

谷川岳もぐら&ループの料金とおすすめきっぷ

原則として運賃+特急料金が必要

谷川岳もぐらとループは、現在では特急列車として運行されています。

そのため、運賃と特急料金がそれぞれ必要です。

運賃は「オトクなきっぷ」で代用可能

運賃は「乗車券」を購入すれば支払うことができます。前後のJR線利用区間と合わせて買うこともできます。

また、運賃は種々のオトクなきっぷでも代用可能です。

私のおすすめは「週末パス」というもの。

JR東日本の南半分のエリアを週末2日間乗り放題で8880円(こどもは2600円)というのは安いですよね。

特にお子様連れの方は深く計算しなくても全区間の単純往復で元が取れますから、買うべきでしょう。

なお、谷川岳もぐら&ループは特急列車ですので、青春18きっぷ北海道&東日本パスなどの普通列車専用乗車券は利用できません

特急料金は「正規料金」のみ

JR東日本管内の特急料金は、「えきねっとトクだ値」などの割安な企画料金券が用意されているケースがありますが、このような臨時特急には通常設定されません。

利用される区間の特急券を購入しましょう。

なお、大宮発着の場合、高崎までは1,480円、土合までは1,890円、越後湯沢までは2,290円となります。

(余計な)ワンポイントアドバイス
谷川岳ループに乗車される場合、越後湯沢15:19発となりますが、直前の越後湯沢15:08発の水上行き普通列車で土合駅まで先行すると、土合駅での見学時間をたっぷり確保できるうえに、特急料金を400円も節約できるので一石二鳥です。

一足先にやってきた「水上行き」

まとめ

谷川岳もぐら&ループについて、以下の知見を得ました。

  • 大宮ー越後湯沢間を走る臨時の特急列車
  • 上越国境区間では観光列車として徐行運転&長時間停車を実施
  • 上越国境以外では、特急らしい走りを楽しめる

土合駅周辺の情報は以下にまとめてあります。徒歩で行ける範囲に6つの見どころがありますから、駅から一歩踏み出してみましょう。

越後湯沢駅にはみどりの窓口がありません。指定席券売機が混みあうことがありますので、きっぷの受け取りにはゆとりをもっていきましょう。

ではまた。

編集後記
6月3日の谷川岳ループに筆者も乗車しました。当日は土合駅まで子どもと出かけており、その帰りに「大宮まで寝て帰れる」という非鉄な動機で前日に指定券を入手し、土合駅から谷川岳ループに乗り込みました。新型車両が好きな私は、充当車両が185系と聞いて「残念」と思ったのが本音。しかし、定期運用から引退した車体に鞭を打って駆け抜けた高崎以南での力走には胸が熱くなりました。この時ばかりは何故185系が鉄道ファンから人気なのか、今更ながらに分かった気がします。高崎時点での遅延により諦めかけていた大宮9分接続の東北新幹線「なすの」にも間に合い、疲れ切った親子共々大変助かりました。ありがとうございました。

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