【天空01】多摩川スカイブリッジは路線バスで渡れる!臨海エリアの劇的な短絡ルートです

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バス
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2022年3月に東京都大田区と神奈川県川崎市を結ぶ「多摩川スカイブリッジ」が開通しました。川崎鶴見臨港バスがスカイブリッジに着目し、開通翌月には天空橋発着の川崎市方面行き路線バスを新設。発展を遂げる「羽田イノベーションシティ」と「川崎キングスカイフロント」を最短距離で結ぶ公共交通機関の誕生となりました。[天空01]天空橋~浮島バスターミナル線に乗車したレポートも記載しますのでご参考ください。

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新しい橋が架かるということ

橋、それは一つの奇跡が実現した瞬間を刻む、まばゆいるロマンチックな存在。新しい橋が架かる日、私たちは都市の響きを刷新し、未来と過去が交わる美しい瞬間を迎えます。

日の出前の空に、彼方から煌々と輝く新たなる橋が姿を現しました。まるで優雅なるダンサーのように、周囲の風景と一体化して流れるように存在し、その美しさに心が躍動しました。そこには川の流れがあり、風が吹き抜け、人々の夢が交差する場所が誕生したのです。

それは私たちに夢を見させてくれる場所。一歩踏み出す勇気を与え、新たなる未来へと導いてくれるのです。新しい橋の完成は、ただの建造物の誕生ではなく、愛と情熱が息づくロマンチックな物語の始まりでした。私たちはその物語の一部となり、新たなる冒険に身を委ねるのです。

…なんてね。笑

でも、橋が架かることによって、これまでは全くの別世界だと思っていた点と点が線で繋がることになります。

これは事実です。

東京都大田区の羽田空港エリアと、川崎市川崎区の殿町エリアを結ぶ「多摩川スカイブリッジ」もその一つ。

これまでのイメージを覆すような、新たな人流を生むことになりました。

多摩川スカイブリッジとは

羽田空港と川崎市沿岸部

羽田空港と川崎市沿岸部とは、多摩川を挟んで隣同士。対岸がすぐそこに見えるにもかかわらず、直接結ぶ橋はなく、両エリアを行き来するには

  • 産業道路まで内陸に入り大師橋を渡る
  • 首都高速湾岸線に乗ってトンネルを通る

しかありませんでした。

出典:国土地理院ベクターに筆者コメント追記(こちら)

公共交通機関を使う場合はもっと深刻で、

  1. 羽田空港から京急線に乗る
  2. 京急蒲田で横浜方面に乗り換える
  3. 京急川崎で大師線に乗り換える
  4. 小島新田下車、バスに乗り換える

なんて行程を踏まなければ、対岸に行き着くことはできませんでした。

スカイブリッジの開通

この状況を打開しようと、羽田空港第3ターミナル付近から川崎市川崎区殿町付近を結ぶ新しい橋「多摩川スカイブリッジ」が開通しました。多摩川を横断する建造物としては首都高速湾岸線が海側に開通済みですが、多摩川にかかる橋としては第1番目になります。

この橋を開通させるにあたって、「川崎市は大賛成」なのに対し「東京都大田区は大反対」だったようです。これまで、羽田空港に降り立った後に神奈川県方面に向かう多くの人たちは、東京都大田区の中心地に向かっていましたが、この橋が開通することですぐに大田区を離脱されてしまいます。これはたまったものではありませんよね。逆に川崎市にとっては、これまで不便であった沿岸部を活性化できるチャンスになりますから、意地でも推進したかったのでしょう。

ということで、スカイブリッジの開通に関して、両都市には熱湯と液体窒素ほどの温度差がありますので、参考資料などを見たいときは「川崎市側」のホームページを確認すると情報が豊富です(笑)。私も、川崎市のホームページから開通時の様子をお借りしたいと思います。

(多摩川スカイブリッジ開通の様子)
出典:川崎市[多摩川スカイブリッジ(羽田連絡道路)が開通しました]

この開通により、人(特に自動車)の流れは激変します。反対していた大田区側にとっても、環状8号線の渋滞緩和など期待できる部分もあると思うので、一緒に盛り上げてほしいですね。

この多摩川スカイブリッジが開通したことで、川崎市側には「キングスカイフロント」という再開発エリアが誕生。主に企業の研究機関が入居し、新産業を創出して世界に発信しようというプロジェクトのようですが、エリア内には「川崎キングスカイフロント東急REIホテル」も入居しているので、研究など興味ないという人にとっても羽田空港の前泊に使えるエリアになっています。旅行好きも注目しておきましょう。

多摩川スカイブリッジを通る路線バス

天空橋発着2系統

新しい橋が開通したことを、公共交通機関も見逃すわけがありません。

最初に手を挙げたのは川崎や鶴見を起点に展開する「臨港バス」です。

臨港バスは、2022年4月1日に、多摩川スカイブリッジの大田区側の近くにある「天空橋駅」を起点にした下記2路線を運行開始しました。

  • [大109]天空橋駅~大師橋駅
  • [天空01]天空橋駅~浮島バスターミナル

2系統のうち、大師橋駅発着便は1本/時程度運行されており、使い勝手がよさそうです。羽田イノベーションシティとキングスカイフロントを結ぶ役目も果たしますので、一定の利用者を見込んでいるのでしょう。

一方、浮島バスターミナル発着便は数本(土休日は3本/日)まで激減し、レアバス感が漂います。キングスカイフロント~浮島バスターミナル間は専ら工業地帯で、ある程度の通勤需要は見込まれる1)はずなのですが、多くの通勤客は大師橋や川崎駅をめざすので、天空橋方面への多くの利用は見込めないと判断したのでしょう。特に土休日は利用が落ち込むことが予想されるので3本に設定されたと思われます。

東京都内から湾岸方面へのアクセスに便利なので、もう少し本数があれば定着するのではないかとも思いますが、まぁ別の思惑もあるのでしょう。

1)既存路線の【川崎~浮島バスターミナル線】は朝夕を中心に非常に多くの本数が確保されています。浮島バスターミナル発で見ても、最大で10本/時が運行されています。

羽田空港への路線バス利用は「やや不便」

お気づきの方もいらっしゃると思いますが、多摩川スカイブリッジを渡る路線バスは天空橋駅に向かってしまい、羽田空港方面にはいきません。

目と鼻の先に第3ターミナルがあるのに…寄ってくれません。

せめて第3ターミナルだけでもいいから寄ってほしい…なんて思いますよね。

詳しいことはわかりませんが、路線免許の問題や、第3ターミナルの乗降場所に関わる複雑な事情が背景にはあるのではないかと察します。

バスは空港には寄らずに天空橋に直行します。

心理的にも地理的にも遠回りな立ち回りになってしまうように見えますが、天空橋からは京急線や東京モノレールが利用できますので、(国内線ターミナルを含め)羽田空港に行くことは可能です。

キングスカイフロントから京急川崎駅、京急蒲田駅と大回りしていくよりははるかに近いでしょう。

ちなみに筆者は、川崎市内の「川崎キングスカイフロント東急REIホテル」から羽田空港第3ターミナルまで徒歩で向かった実績があります。

天空01[天空橋駅ー浮島バスターミナル線]に乗車

浮島BTは「川崎行き」が頻発

乗車した浮島BTは、川崎駅行きのバスが頻発するターミナルとなっています。

バス停をバックにJALの飛行機が羽田空港に着陸してきます。

これだけ見ても「空港が近い」ことがよくわかります。

乗客は1人

私は天空橋駅~浮島バスターミナル線を利用しました。東京湾アクアライン経由で海ほたるを訪れた帰りに利用したアクアラインバスを浮島バスターミナルで下車し、天空01に乗り継いだのです。

海ほたるPAから京急蒲田をめざしていた私にとっては、天空01は好都合でした。もっとも、アクアラインバスで川崎駅まで直行するのが一番楽なのですが、海ほたる~川崎駅で利用するよりも、海ほたる~浮島BTで区間短縮した方が(高速バス運賃が)470円も安いので、時間が合えばこのルートを選ぶ価値ありと判断したのです。

次から次へとバスがやってくるのですが、そのほとんどは「川崎駅行き」の表示。川崎行きが連続する中で突然やってきたのがこちら。

浮島バスターミナルを18:26に発車する天空橋行きです。赤枠を付けて停車中なのは、このバスがこの日の最終便だからです。早いですけど、本数が少ない路線なのでそんなもんでしょう。

当初は「乗車の際に行き先を聞かれる」ことがありましたが、今では川崎市内と東京都内で運賃が変わらないため、市内限定の乗車券(敬老パスなど)を持っている場合を除き、聞かれることはないでしょう。

浮島バスターミナルから乗車した時点では、乗客は私一人。その後も各停留所でお客さんが待っているため停車しますが、誰も乗ってきません。

誤乗が発生

途中のバス停で一人乗車がありましたが、なんとその人、川崎行きだと思って乗ってしまったらしく、キングスカイフロント西で慌てて下車していきました。

このまま一人かと思いきや、キングスカイフロント西からの乗車が非常に多く、結局7-8人で多摩川スカイブリッジを渡りました。

結局[天空01]としての区間での乗車は事実上私一人だけ。キングスカイフロントには[大109]も経由します。

[天空01]の存在価値はなかった…

それどころか、川崎行きと誤認されるという「厄介な存在」というのが少なくともこの時の実績として事実でしょう。

ちょっと悲しい。

渋滞もなくスムーズに到着

東京都内には途中バス停はありません。橋を渡って天空橋駅に到着します。

時間にして約20分

浮島バスターミナルから川崎駅までは約40分であることを考えると、かなりスムーズな移動であることが分かります。浮島バスターミナルからキングスカイフロントまでは工業地帯であること、橋を渡るとすぐに駅であることが時間的な功を奏しているようですが、引き換えに細かい利用客を拾えていないようにも思えます。

終点の天空橋駅からは京急空港線や東京モノレールに乗り換えることができます。羽田空港第3ターミナルまで京急で1駅です。

周辺には羽田イノベーションシティを整備中。2023年のグランドオープンを目指しているようです。

写真は2022年5月の様子です

羽田空港を見渡せるイノベーションシティ。完成が楽しみですね。

まとめ

多摩川スカイブリッジを通る新しい路線バスに乗車し、以下の知見を得ました。

  • 臨港バスが天空橋駅~大師橋駅・浮島バスターミナル線を運行開始
  • 全便が川崎市側のキングスカイフロントを経由し、同区間での利用が多い
  • 浮島バスターミナル方面は本数が限られるが、アクアラインバスとの乗り継ぎに便利

多摩川スカイブリッジを渡る路線バスに乗って、臨海部のお出かけはいかがですか?

臨港バス
>> こちら

川崎キングスカイフロント東急REIホテル
>> こちら
羽田空港・川崎駅・蒲田駅方面への無料送迎バスがありますが、バスオタ的には臨港バスを駆使してチェックインしてほしいです。いや、ここまで読み切った”あなた”はそうすべきです。

ホテルの宿泊記は

ではまた。

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