早朝から鉄道を利用するときに気を付けたいのが「指定席券売機」の稼働時間。結論から言うと、稼働開始時間は駅によって異なりますが、始発列車が動く時間帯から利用できるケースが多いです。ただし、えきねっとなどのインターネットから予約したきっぷの受け取りは5:00以降までできませんので、特急列車を早朝から利用する場合は注意が必要です。
指定席券売機とは
普通の券売機では近距離のきっぷの発売や、Suica等へのチャージができます。普通列車用グリーン券や自由席特急券、一部のおトクなきっぷ、定期券の発売までカバー。普段使いにはこの一台で十分です。
一方、普通の券売機でできない要望に応えるのが指定席券売機。この高機能型の券売機では、乗車券類をはじめ、指定席特急券やおトクなきっぷ、インターネット予約「えきねっと」の受け取りなどができます。最近ではインターネットで申し込みをした旅行商品(ツアー)の受け取りまでできるようになっています。
みどりの窓口で発券するともらえる緑色のきっぷで発券されます。
ざっくりですが、普通の券売機は「オフライン作業」に、指定席券売機は「オンライン作業」に強いとイメージしてもらえるといいです。近距離のきっぷなどの簡単な作業は普通の券売機に任せ、乗車券の経路を指定したり、空席状況をシステムに問い合わせながら発券するような複雑な作業は指定席券売機の出番となります。
もちろん完全な説明ではないですが、この理解で困ることはありません。
指定席券売機の稼働時間に注意
24時間営業ではありません
「オンライン作業」に強い指定席券売機ですが、早朝や夜間には稼働していないことがあります。
特に始発列車で出発しようと考えている人はご注意ください。
各駅ともに始発列車に間に合うように指定席券売機を稼働させようとしている意思は見られるのですが、駅係員さんの勤務時間などの都合もあるので、想像以上に複雑なのだと思います。
実際に、指定席券売機は概ね05:30-23:00くらいに稼働しているケースが多いですが、駅によって細かく設定されているので、個別に確認する必要があります。(最後にリンクを貼っております)
始発列車に間に合わない例も
始発列車に間に合わない例として、私がよく使う常磐線沿線では、勝田駅が挙げられます。
勝田駅では、上りの普通列車の始発列車が発車するのは04:26ですが、指定席券売機が稼働するのは04:30から。
もちろん自動改札は稼働しているので、Suicaでそのまま乗るのであれば全く問題ありませんが、指定席券売機で乗車券類を発券しようとしているのであれば大問題。
特に青春18きっぷなどのフリーパス類を買おうとしているのであれば、始発列車には乗ることができませんので要注意です。
本当に時間通り立ち上がるのか!?
完全に間に合わないならあきらめがつきますが、それが微妙なタイミングであればどうでしょう。
稼働開始時間が始発列車の時刻ギリギリだと心配ですよね。
ということで、本当にぴったりに動いてくれるのか、立ち上がる瞬間を見に駅に行ってみました。
この駅では04:30から稼働することになっています。
当然といえば当然なのですが、04:29の段階では指定席券売機が稼働していないことがわかります。
でも、04:30を過ぎると
お約束通り、一斉に立ち上がります。
まず、上の小さい案内画面が切り替わり、その後にメインのタッチパネル部分がいつもの画面になります。
その間はわずか10秒ほど。
よって、発車時刻までギリギリになりそうであっても安心ですね(?)。
「えきねっと」利用時の注意点
きっぷの受け取りは5:00-23:30のみ
ちなみに、指定席券売機が稼働しているとしても、極めて早い早朝の場合は追加の注意点が1点あります。
それが「えきねっと」の受け取りです。
えきねっとの受け取りは、指定席券売機の稼働時間にかかわらず、05:00-23:30の間に制限されています。
朝4時台に発車する特急列車は滅多にありませんので極めて稀な例となりますが、「週末パス」などのえきねっとから予約したおトクなきっぷの受け取りもできませんので、気を付けてください。
えきねっと発券の特急券が必要な場合
早朝に普通列車に乗車し、特急乗車駅まで向かう場合、特急に乗車する駅までの移動開始時間が05:00前になってしまうケースだと、特急券を受け取れないまま普通列車に乗車することになります。ちょっと心配になりますが、たいていの場合は大丈夫です。
受け取ろうとしているきっぷが「特急券のみ」であればすぐに発券する必要はありません。
多くの特急停車駅では改札内に指定席券売機が設置されていますので、乗車前に特急券のみを発券することができます。
そのため、旅行開始時点で特急券が手に入らない状態でも、普通の券売機で購入できる乗車券やSuica/PASMOなどのIC、または(無人駅・無人時間帯なら)乗車駅証明書を取って駅構内に入り、旅行を開始しましょう。
特急券と乗車券がセットの「トクだ値」を利用する場合、(都区内発などを除き)乗車券は特急乗車駅から有効であり、その駅までは別途運賃が必要。よって、この場合でも朝イチに慌てて受け取ろうとしなくても大丈夫。
なお、予約済みのおトクなきっぷを利用予定の場合や、発駅からの乗車券付きで予約が済んでしまっている場合など、何らかの理由でどうしても05:00前にえきねっと発券の乗車券類の使用開始が必要というケースでは、駅員さんと相談ということになるかと思います。いずれにしても受け取れないので、代替案を考えていただくことになります(私は未経験です)。
まとめ
早朝の駅で指定席券売機を利用し、以下の知見を得ました。
- 早朝は指定席券売機が動いていないことがある
- 始発列車に間に合わないことがある
- 稼働時間は駅によって異なる
- 稼働開始時間を過ぎるとすぐに自動で立ち上がる
- えきねっとは05:00まで受け取れない
多くの人が寝静まっている早朝。
まだ暗いうちから動き始める人もいらっしゃいますが、指定席券売機が当たり前に動いていると思い込んで動くと痛い目に合うかもしれません。念のため確認してから出かけましょう。
JR東日本のホームページから各駅ごとの指定席券売機稼働時間をご確認いただけます。
>> こちら
ではまた。