車両がE531系に統一された水戸線。車内は空いていて、何事もなければ快適に過ごせます。長時間の乗車になるなら、水戸線内でできることを片付けましょう。なお、毎日乗っていると、朝から動く気配が全くない、何もない駅で数時間運転を見合わせる、電車が来ないけど無人駅だから情報も入らない…などのイベントが発生することもありますが、コツをつかめば大丈夫!?水戸線で通勤した経験から出来る限りの解説をいたします。
はじめに
進学や就職、転職、異動などで水戸線を使う日常が訪れようとしている方へ。
ようこそ。
絶望しないでください。
私は水戸線をほぼ走破して、さらに宇都宮線や常磐線にもはみ出すという通勤を続けています。
その経験から、快適な田舎通勤生活のために少しでも情報をお伝えできればと思います。
なお、一般的なローカル線にも当てはまるところがありますので、ご参考いただければと思います。
水戸線の予備知識
水戸線の歴史は古い
水戸線は小山~友部間を結ぶ全長約50kmの路線で、小山駅を除くすべての駅が茨城県内にあります。
1889年、東北本線小山駅付近から下館方面に分岐し、その線路が伸びて水戸に初めて到達したのが水戸線です。
その後、常磐線が土浦~友部間で開業し、東京から水戸への最速アクセスは常磐線に譲ることになりました。
このタイミングで友部~水戸間の水戸線は常磐線に編入され、残された小山~友部間が水戸線として残りました。
名前は水戸線なのに水戸市内を通らなかったり、友部駅で大きくカーブを描く常磐線に対して水戸線は直線であるのも、前述の歴史が関係しています。
水戸線の運行本数
水戸線は朝夕は2本/時程度、昼は1本/時程度運行されています。朝夕は常磐線への直通列車も設定されています。
ただし、水戸線はダイヤ改正の度に、徐々に、少しずつ、バレないように、着実に本数が削減されています。
- 跡形もなく消える全面的な削減
- 常磐線への直通運転を取りやめるプチ区間短縮
- 小山~下館のみの運転とする大幅な区間短縮
などなど、本数削減の形は様々ですが、確実に言えるのは、数年前より今の方が本数が少ないこと。
この流れは止まりそうにありません。
水戸線の運行車両
水戸線は現在、E531系付属編成という車両に統一されています。
電車に詳しくない人、いきなりマニアックな数字出してごめんなさいね。たぶん見たことはあります。この車両です▼
この車両は4ドア5両で、小山寄り2両はロングシート(一般的な通勤車両)、友部寄り3両ははセミクロスシート(ボックス型の座席を含む車両)です。
トイレも全ての編成についています。小山寄りの先頭車両にありますので、トイレの近い方は覚えておくと安心です。もちろん車イス対応です。
中程の2号車と3号車にはモーターがついていますので、静かに過ごしたい方はその他の車両をおすすめします。
私のような鉄道好きの方はモーターの直上で、かつセミクロスシートという3号車でお過ごしください。
水戸線の駅
予想通り、水戸線の駅はお世辞にも栄えているとは言えません。
無人駅が多く、有人駅であってもみどりの窓口は閉鎖となっているところが多いです。
改札内にコンビニやカフェ等の施設があるのは小山駅のみで、改札外を含めても下館駅と友部駅が加わるのみです。
水戸線の特殊事情
水戸線は全線で単線となっていて、途中駅で上りと下りが行き違いをします。そのため、片方の方面が遅れると、反対方面も遅れ始めることが多いです。
小山ー小田林間にデッドセクションと呼ばれる電気が通らない箇所があります。これは、直流電源と交流電源が切り替わる場所にあるもので、車両によっては電気や空調が止まります。なお、E531系は電気が消えることはなく、ほとんどの人は気づかずに素通りします。
車両は常磐線と共用のため、常磐線のダイヤが大幅に乱れると、水戸線にも必ず影響します。一方、宇都宮線や両毛線が大幅に乱れても、水戸線には接続待ち以外に影響が出ることはほとんどありません。
よって、「常磐線が運転見合わせ」という情報をキャッチしたら、水戸線の運行情報にも注意した方が良いです。
通勤通学の日常
混雑するのか?
実際に毎日使うとなると、車内の快適性は気になりますよね。
結論から述べると、水戸線の利用者の多くは通学客で、結城や川島、下館、岩瀬、笠間を拠点に、朝の通学時間帯(07:30-08:00頃)に重なる列車が特に混雑します。
また、下館~小山間では、東京方面に通勤する方の利用が多いため、7時台を中心に混雑します。
その時間帯を外せば全区間空いています。
どの座席がいいのか?
とりあえず座りたいというのであればロングシートをおすすめしています。
快適に過ごしたいのであれば、セミクロスシートのボックス部分をおすすめしますが、相席になることもあります。
一番人気はセミクロスシートの2人席で、ここが真っ先に埋まります。
携帯電話の電波は?
docomoとau、SoftBankは全区間で使えます。
楽天モバイルはほとんどの区間で楽天回線エリアから外れますが、パートナー回線を使って通信できます。
なお、UQWiMAXのモバイルルーターはほとんど使い物になりませんでした(2019年現在)。
運行障害の実際
頻繁に止まるの?
水戸線はすぐ止まるから!と言われることが多いですが、私に言わせればそこまで多くはありません。
列車が止まって、その時間に重なって困ることは2-3ヶ月に1回程度です。
人身事故は滅多に起きず、代わりに信号トラブルや車両トラブルの類いが多いです。
そのため、一度止まるとなかなか動かないので、そうなったら覚悟が必要です。
台風や大雨予報で運転停止
台風や大型の低気圧、大雨や強風の予報があり、運行に大幅な混乱があらかじめ予想できるときは、朝から運転しないと前日に宣言することもしばしば。
そういうときは無理をせず、家にいましょう。
振替輸送は?
基本的には止まったら動くまで待ち続けることになります。
他社線への振替輸送は見たことがありません。
なお、JR都合による運転見合せが数時間に及ぶ場合は代行バスを手配してくれることがあります。
途方に暮れたら
一向に動く気配がなく、駅にも居場所がない…となった場合。落ち着いて、現在地からもっとも近い国道50号線の地図を確認し、過ごせそうであれば目指してください。
田舎あるあるですが、駅の周りは閑散としていても、国道の周りは栄えていることが良くありますよ。
特に、結城や玉戸、岩瀬などは国道沿いが栄えています。
水戸線内での過ごし方
時間を活用しよう
日々の時間は有限ですが、通勤通学にかかる時間は”固定費”としてのしかかります。
一方、水戸線は時間帯により混み合うものの、首都圏のラッシュとは異なり、席の選り好みをしなければ座れることが多いです。
せっかくですから有効活用しましょう。
家でできることを水戸線で片付けよう
ボックスシートもあるし、携帯電話の電波も入ります。
少し大げさですが、家のデスクでできることは水戸線内でもたいていはできます。
勉強にしろ仕事にしろ趣味にしろ、水戸線でできることをぜひ習慣にしてみましょう。
私事ですが、このブログを立ち上げたのもこの記事を書いたのも水戸線です。
JR東日本アプリを導入しよう
JR東日本アプリでは、列車走行位置をリアルタイムで確認することが出来ます。
通常運行時であれば不要ですが、ダイヤが乱れた際は貴重な情報となります。
駅には何もありませんから、列車が接近するまでの間、カフェやファーストフード店などで時間を有効活用することが出来ます。
画期的なアプリですので、ぜひダウンロードして使用してください。
まとめ
水戸線での通勤通学に絶望している人もいるかもしれませんが、私は快適でした。
- 列車の特徴や混み方を知り、お気に入りの座席を見つける
- 車内では快適に過ごせるので、時間を有効活用する
- あくまで田舎路線なので、事前準備をしっかりする
- 列車が遅れた時の備えを忘れない
上記を守れば、快適な通勤通学をお約束いたします。
今日も元気にいってらっしゃいませ。
JR東日本アプリ
>> こちら
ではまた。