アクアマリンふくしまなどの観光施設がある福島県いわき市「小名浜」には、近くに駅がありません。公共交通機関で向かう場合は、泉駅(約15分280円)、湯本駅(約32分490円)、いわき駅(約40分630円)から新常磐交通による路線バスが運行されています。土休日にイオンモールいわき小名浜を利用するのであれば無料シャトルバスも利用できます。自治体が発行するプレミアム付き回数乗車券(3000円で5400円分乗車可能)が発売中であれば、買うのもアリです。
福島県いわき市小名浜について
小名浜の場所
福島県は、同じ県内でも「浜通り」「中通り」「会津」で気候も文化も異なることで知られています。
そのなかで、小名浜は太平洋に面する「浜通り」の中心都市「いわき市」に位置しています。
鉄道路線としてはJR常磐線が、主要道路としては国道6号線(陸前浜街道)が近くを通っています。
後述しますが、多くの観光スポットが集まっているほか、大型商業施設やロードサイド店舗が充実。
私事ではありますが、自動車を運転して国道6号線を南北に移動することが多く、その際に、
「小名浜に寄れば家族みんなでリフレッシュできるよね」
「当然寄るよね」
…というのが暗黙の了解になっていて、決して素通りすることはありません。
常磐道をわざわざ降りて立ち寄ることすらあります。
小名浜には観光スポットがあります
福島県いわき市には海にも山にも多くの観光名所がありますが、これらのうち小名浜は“海の観光スポット”と言えるでしょう。
アクアマリンふくしま
アクアマリンふくしまでは、生みを通じて人と地球の未来を考える「環境水族館」を掲げています。館内には巨大水槽を見ながらお寿司をいただけるお店があるなど、水族館としては珍しい取り組みもありますが、生命をいただくというのはそういうこと。釣りを楽しめたり、施設内に砂浜(蛇の目ビーチ)があったりと、体験に重きを置いた施設になっています。カワウソが無条件でかわいいことで有名ですし、親潮と黒潮がぶつかる「潮の目」を再現した巨大水槽も必見。子どもが遊べるエリアも加わって、繰り返し訪れたいスポットである中で、2.5回行けば元が取れる年間パスポートも人気です。
いわき・ら・ら・ミュウ
いわき・ら・ら・ミュウは、いわき市の観光物産センターです。お土産屋さんはもちろん、海鮮を扱うレストランが多数出店しているほか、子どもが遊べる屋内施設があります。ここで自転車を借りることもできます。アクアマリンふくしまの割引入場券も扱っているようです。小名浜の観光拠点として重要な役割を果たしています。
イオンモールいわき小名浜
イオンモールいわき小名浜は、2018年に開業した新しい大型商業施設です。買い物や食事からエンターテイメントまで、イオンだけでできてしまうのは小名浜でも同じ。しかし、ここは「防災モール」として建設されているため、1Fにテナントが入っていません。将来必ず再びやってくる大津波に備え、迅速に避難ができるよう、緊急時には時間を問わず館内に立ち入れるような設計になっています。
小名浜には駅がありません
観光スポットになっている「小名浜」には、残念ながら駅がありません。
地図をよく見ると「福島臨海鉄道」という路線が通っていることが分かります。
福島臨海鉄道は、JR常磐線泉駅から小名浜へ延びる鉄道路線ですが、これは貨物専用であり、旅客は乗車できません。
もし公共交通機関で小名浜に行こうとする場合は、JR常磐線で接近し、最終アプローチは路線バスを利用することになります。
小名浜の公共交通
前述のように小名浜には駅がありませんが、一大スポットを路線バスが見逃すわけがありません。
ちゃんと路線が整備されていますので、以下で紹介します。
なお、全ての路線バスに共通することとなりますが、鉄道はJR常磐線を利用することになります。また、小名浜側のバス停は「イオンモールいわき小名浜」としてありますので、ご了承ください。
イオンモールいわき小名浜から各拠点(アクアマリンふくしまやいわき・ら・ら・ミュウなど)は徒歩圏内となります。
また、JR常磐線の駅は泉駅が最も近く、湯本駅やいわき駅からも行くことができます。
小名浜へのバスでの行き方
泉駅から路線バス/シャトルバスを利用する
路線バスを利用する
泉駅から新常磐交通の路線バスが出ています。
所要時間は約15分で、運賃は280円です。
運行間隔は不規則ではありますが、少なくとも1本/時以上は出ています。
直通バスと一般バスがあります。どちらを利用しても時刻表上の所要時間に違いはないようです。
直通バス(小名浜→泉駅)に乗った際は小名浜港の畔を走っていきました。観光スポットとは異なる顔の小名浜を垣間見ることができるでしょう。
無料シャトルバスを利用する
泉駅からイオンモールいわき小名浜の無料シャトルバスが出ています。
土休日限定の運行で、イオンモール利用者が乗車できるシャトルバスです。
貸し切りバスですので、乗車運賃はかかりませんが、泉駅のロータリーには乗り入れることができないため、駅前から徒歩2分程度を要します。また、小名浜側の乗降場所も路線バスとは異なりますので注意が必要です。乗車時に手指の消毒をする必要がある(2023年5月現在)など、求められる乗車マナーや運用の点でも路線バスとは異なるようです。
とはいえ無料で利用できる手段として貴重です。イオンモールを利用するのであれば活用しましょう。
泉駅側のシャトルバス発着所の様子
無料シャトルバス乗り場は路線バス乗り場とは異なります。泉駅の改札を出て右に進み、バスロータリーに出るまでは同じですが、そこから乗車するのではなく、左前方に延びる道路を2分ほど歩いた先の専用発着所から乗車することになります。
イオンモールいわき小名浜側のシャトルバス発着所の様子
無料シャトルバス乗り場は路線バス乗り場とは異なります。イオンモールの西側のペデストリアンデッキを渡った先となります。ご注意ください。なお、イオンモールの施設内にもシャトルバスの案内が出ておりますので、現地でもチェックしておきましょう。
湯本駅から路線バスを利用する
湯本駅から新常磐交通の路線バスが出ています。
所要時間は約32分で、運賃は490円。
運行間隔は1本/時程度となっています。
JR常磐線を利用する場合、わざわざ湯本駅を選択するメリットはありませんが、スパリゾートハワイアンズから移動する場合は湯本駅を経由することになりますので、有用でしょう。
いわき駅から路線バスを利用する
いわき駅から新常磐交通の路線バスが出ています。
所要時間は約40分で、運賃は630円です。
運行間隔は1本/時程度となっています。
なお、いわき駅と小名浜を結ぶ路線は複数ありますが、必ず「鹿島経由」であることを確認しましょう。別の路線ですと遠回りとなり、所要時間が1時間近くかかるほか、運賃も高額になります。
JR常磐線のいわき以北や磐越東線を利用する場合は有用でしょう。
いわき市にありながら、小名浜はいわき駅から離れています。しかし、「鹿島経由」の路線バスであれば、両地点を直線的に結びますので、地理的な損失は少ないです。
また、沿線はロードサイド店が多数出店しておりますので、混雑している小名浜エリアまで一気に行かず、途中下車をしながら進むのも面白いかもしれません。
【期間限定】オトクな乗車券のご案内
プレミアム付き回数券
どうしても割高になりがちな地方の路線バス。
新常磐交通の路線バスも、お世辞にも安いとは言えない運賃ですが…
期間限定で「いわき市公共交通需要回復緊急支援事業」が行われており、5400円分の回数乗車券が3000円で発売されています。
この乗車券は、いわき市民だけでなく、誰でも購入することができます。
しかも、バス車内でも購入することができます。
80%相当額がプレミアとしてついてくる期間限定の回数乗車券。
いわきー小名浜間を家族3人(大人2人+こども1人)で往復するだけで元が取れますので、ぜひご活用ください。
まとめ
福島県いわき市小名浜へ、公共交通機関で向かい、以下の知見を得ました。
- 小名浜は福島県浜通りの一大観光スポット
- 小名浜には鉄道駅はない
- JR常磐線の泉駅から約15分280円で到達可能
- JR常磐線の泉駅から土休日に限り無料シャトルバスが出ている
- 湯本駅やいわき駅からもアクセス可能
- 期間限定のプレミア付き回数券が発売されている
新常磐交通
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※最新の時刻表をご確認の上でご利用ください
アクアマリンふくしま
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イオンモールいわき小名浜
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※無料シャトルバスの時刻表はこちらです
※同施設は緊急時の避難場所になります
ではまた。
茨城県民の私も1冊持っています。元はとっくに取りましたが、さすがに余ってしまいました。イオンモールいわき小名浜まで家族で行ったときに、私が暇になってしまった際は「小名浜一小」バス停付近のスタバまで路線バスで出かけて消化を促しています。贅沢な使い方です。