茨城空港は、茨城県小美玉市にあります。小規模ながらスカイマークが国内各路線を就航しているほか、国際線の路線も設定されています。本記事では、首都圏第3の空港ともいわれる茨城空港を選ぶメリットを(1)コンパクトで必要最小限、(2)食事やカフェも入店、(3)駐車場が無料、(4)利用促進を目的としたキャンペーンが充実、(5)2010年開港で比較的新しい、などの観点でご紹介します。茨城空港へのオトクなアクセス情報、周辺施設「空のえき そ・ら・ら」のご紹介もします。
茨城空港とは
茨城県小美玉市にある「首都圏第3の空港」
茨城空港は、東京都心から直線で約80km程離れた小美玉市にあります。
羽田空港や成田空港に次ぐ首都圏第3の空港と言われた時期もあります。
は!?首都圏で第3だと?
とお怒りの方はごめんなさい。私が言ったわけではありませんので。
(旅客向けには)2010年に開港したばかりの比較的新しい空港であり、利便性やアクセス性に優れた特徴を持っています。
茨城空港では、スカイマークが国内線を運航しており、札幌や神戸、福岡、那覇に直行することができます。一時期撤退していた海外の航空会社も徐々に路線を復活させているため、今では国内外を問わず利用することができます。
開業直後は「東京からの乗客」頼りの運用
確かに首都圏第3の空港というのはさすがに言い過ぎかもしれませんが、行き先がニーズと合致すれば、第3の空港として十分に機能しているともいえるでしょう。
当初は羽田空港や成田空港利用者を茨城空港に誘導する動きがありました。
スカイマーク便において、東京(羽田)発着と比較して2-3割安い水準で航空券が発売されることが多く、”安くてオトクな茨城空港”をウリにしていた傾向も見られました。
例えば、かつて東京駅からワンコインの高速バスが運行されていたことからもうかがえます。
しかし、このワンコイン高速バスは「空港を利用しない人が茨城空港に車を停めてバスで東京に行く」という想定外の使われ方が多かったようです。
状況を見兼ね(た訳ではないと思いますが)、航空機に搭乗者しない乗客には割高な別運賃を設定する時期を経て、コロナ禍による長い全便運休期間を跨ぎ、今では路線の大幅縮小(2便/週)とワンコイン乗車の廃止が実施されています。
そして、スカイマークの茨城発着便の航空券も以前と比較して割高になっています。
東京から見たら「茨城空港終わったな」って見えているのかもしれませんが、それはちょっと違います。
茨城県内からの利用が便利
開港当初は見向きもしなかった茨城県内の利用者が増えているのか、ビジネスや観光などで幅広く利用されています。
前述のように、スカイマーク「茨城ー神戸」線などでは、かつてと比較して変動制の割引運賃が高額になっています。
羽田発着便と変わらなくなってきましたので、東京からわざわざ来て乗るのは意味がないと言わざるを得ない状況です。
大げさかもしれませんが、
「真っ向から羽田や成田に立ち向かわなくてもいい」
「茨城空港なりに心地の良い立ち位置を手に入れた」
とも言えるでしょう。
そんな大盛況の茨城空港をご紹介します。
茨城空港を選ぶメリット5選
コンパクトで必要最小限
茨城空港は非常にコンパクトな空港です。
いつの日からか我が家では茨城空港のことを「箱」と言っていますが、まさしく的を得た表現だと思っています。
1階にエントランスがあり、正面にチェックインカウンター、すぐ横に保安検査場があり、抜けたら搭乗待合室で、前方に搭乗口があります。
車やバスを降りてから平面移動のみで搭乗口へ。バス利用であればエントランス前に停車しますから、最短100歩ほどで搭乗口を抜けることができるでしょう。
食事やカフェも入店
茨城空港はコンパクトながら食事やカフェも入店しています。
空港の2階には、滑走路を見渡せるフードコートがあり、すぎのや本陣という地元人気チェーンが入店しています。また、カフェも入店していて、ラウンジ代わりに使うことも可能です。
一方で、水戸銘菓「亀じるし」をはじめとしたお土産屋さんも入っていて、さながら茨城県や小美玉市のアンテナショップ化。
航空機搭乗までの待ち時間は、食事やお土産の購入に活かすことができるでしょう。
駐車場が無料
茨城空港には広大な駐車場が用意されていて、その台数は、なんと3,600台にも及びます。
しかも、何日停めても無料です。
空港なのに、無料で何日でも停められる。
なかなかないですよね。こんなところ。
ちなみに空港付近の道路は広く整備されています。近くを走る高速道路はありませんが、東関東自動車道の茨城空港北ICや、常磐道の石岡小美玉IC(ETC車のみ)を利用することができます。
ちなみに、茨城空港北ICからの道路は渋滞知らずですが、石岡方面からは少し警戒が必要。時間に余裕をみておきましょう。
利用促進キャンペーンが充実
茨城空港は、多くの利用者を呼び込もうと、様々なキャンペーンを実施しています。
例えば
- 1,000円レンタカーキャンペーン
- 利用に応じたポイント還元
- 店内飲食店での会員割引
などが実施されています。
原則として茨城空港の会員組織「IBRマイエアポートクラブ」の会員であることが条件となることが多いのですが、これが強力。
茨城空港から飛行機に乗る人も、訪問のみで乗らない人も、とりあえず会員になっておくといいことがあるでしょう。
2010年開港で比較的新しい
茨城空港は「百里基地」という自衛隊の施設を民間用にも用途展開したものです。
百里基地の歴史は古く、1930年代にさかのぼりますが、茨城空港として開港したのは2010年です。
旅客向けの施設は新しく、快適に過ごせます。
申し遅れましたが、私には小さい子どもがいます。その視点で見ても、小さなお子様連れのお客さんが必要とするであろう諸設備はきれいな状態で揃っていましたから、安心して利用できるでしょう。
もちろん、展望デッキも完備。
滅多に飛行機は来ませんが(笑)、広々していて過ごしやすいです。
網に張り付いて飛行機を見るというより、テイクアウトしたコーヒーを片手に、ベンチに座ってのんびり楽しむ感じが心地いいです。
館内にはフリースペースもあり、休憩などに使えます。
茨城空港を選ぶ注意点
搭乗橋はありません
ターミナルから飛行機に搭乗する際に、長い通路のようなところを通りますよね。
これを搭乗橋(ボーディング・ブリッジ)といいますが、茨城空港では、ターミナルと飛行機を直接結ぶ搭乗橋はありません。
ターミナルから外に出て、歩いて飛行機に乗り込みます。
直接乗れると思っているとがっかりするかもしれませんので、念のため覚えておきましょう。
逆に言えば、間近で飛行機を楽しむことができるともいえるでしょう。
ラウンジはありません
茨城空港はコンパクトで必要最小限の設備しかありません。
ターミナル内にラウンジはありませんので、ご了承を。
前述のように、2階にフードコートがあるので、ゆっくり過ごすことは可能です。
茨城空港の施設をオトクに使うコツ
マイエアポートクラブに登録しよう
前述のように、茨城空港では利用促進のための施策を打っています。
まずはマイエアポートクラブのアプリをダウンロードして、会員登録をしておきましょう。
すると、無条件で200ポイントがもらえます。
コーヒーに引き換えよう
このポイントは、アプリを通じて様々な特典に交換することができます。
特にオススメなのは、セイコーマートのコーヒー(100ポイント)かスターライトカフェのコーヒー(200ポイント)です。
ラウンジのない茨城空港において助かる存在です。
スカイマーク便の利用で300ポイント
マイエアポートクラブのポイントは、スカイマーク便を利用すると一気に貯まります。
出発便の場合は出発待合室内のQRコードを読むと、300ポイントが付与されます。
到着便の場合は手荷物受取所のQRコードを読むと、300ポイントが付与されます。
貯まったポイントは次回利用時にコーヒーに変えましょう。
…って、私がコーヒー大好きなので上記のような書き方をしてしまいましたが、コンビニ利用券やモデルプレーンとの交換などもできますので、ぜひ自分好みの景品と交換してくださいね。
茨城空港の周辺施設
茨城空港の周辺には「空のえき『そ・ら・ら』」があります。
道の駅のような施設です。
茨城空港のターミナルから徒歩5分程度で到着しますので、天気が良く、時間が余っているときには行ってみましょう。
ここは茨城県ですが、喜多方ラーメンやからあげ定食がウリというフードコートがあります。他にも、チャレンジショップとして地元のお店も出店しています。
子どもが走り回ることの出来る芝生ゾーンもありますので、飛行機で寝てほしい場合は、こちらでHPを減らしておきましょう。
茨城空港へのアクセス
茨城空港へのアクセスは自動車が一般的ですが、自動車を使わなくても到達可能です。
石岡駅から
路線バスとしては石岡駅ー茨城空港線があります。
鉄道路線は通っていませんが、かつての「かしてつ」跡地を活用して結ばれたBRTが石岡駅と四箇村駅の間を通っていて、このBRTが茨城空港まで乗り入れています。
【運賃】630円
【時間】約35分
水戸駅から
水戸駅からは路線バスと高速バスが出ています。
高速バス
水戸駅から茨城空港に行く場合は、航空便に合わせて運行される高速バスを使ってください。
【運賃】1,100円
【時間】約40分
このバスは、途中経由停留所はありません。
水戸駅南口を出発し、水戸南ICから北関東自動車道に入り、茨城町JCTから東関東自動車道を経由して茨城空港北ICまで高速道路を経由します。
一部の便は、勝田駅・東海駅・常陸太田BT方面へ直通運転しています。
路線バス
水戸駅から茨城空港まで、関鉄グリーンバスによる路線バスも運行されています。
【運賃】1,160円
【時間】約70分
このバスは、水戸駅北口を出発し、南町・泉町・大工町・千波・県庁前を経由しながら、一般道で茨城空港に向かいます。
一般路線バスなのに高速バスよりも運賃が高額なので気を付けましょう。
なお、土休日にSuicaやPASMOで乗車する場合は「関鉄バスIC一日乗車券」(710円)が使えますので、水戸から茨城空港への最も安価なアクセス手段となります。
その他
その他として、鉾田駅(1便/日)、つくばセンター(運休中)、東京駅(曜日限定1便/日)が運行されています。
いずれも本数が限られますので、補助的な見方がいいでしょう。
まとめ
茨城空港は、羽田空港や成田空港に比べると、知名度が低く地味な存在ですが、コンパクトで利便性に優れた魅力的な空港です。茨城県内にお住まいの方はもちろん、周辺地域からのアクセスも可能ですので、ぜひ一度利用してみることをおすすめします。
- コンパクトで必要最小限
- 食事やカフェも入店
- 駐車場が無料
- 利用促進を目的としたキャンペーンが充実
- 2010年開港で比較的新しい
などのメリットを存分に活かして快適な旅行に出かけましょう。
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ではまた。
私も、水戸駅ー茨城空港間のバスに割引きっぷが設定された際に、水戸駅→茨城空港→東京駅というルートを取ったことが何回かあります。