国内線航空券を史上最安値で拡販する「JALスマイルキャンペーン」では、初登場となった際には人気がありすぎてサーバーがダウンするトラブルが発生しました。これにより初回は発売が中止となってしまいましたが、再挑戦となった3/31以降にはサーバーがダウンすることなく円滑に予約システムが稼働しました。深夜の攻防戦と、夜明け後の状況(空席状況の変化)について、記録を残しております。また、2日間にわたってタイムセールが実施される場合、2日目の0時以降が狙い目である理由も記載します。JALスマイルキャンペーンは一区切りとなりましたが、同様のシステムを活用したタイムセールは続いています。
JALスマイルキャンペーンとは
史上最安値レベルのタイムセール
JALスマイルキャンペーンは、日本航空が実施している航空券や旅行商品のタイムセールの一つです。
特に国内線航空券を非常に割安な価格で購入することができる点が強く注目されています。
国内線の全路線が対象で、片道6,600円で発売するというもの。
しかも、子どもは25%引きの4,950円になります。
えっ。
ええっ!
これは安すぎですよね。
どうせ使いづらい時間帯だけでしょ?
いや違う。
ほぼ全便が対象です。
ほぼ全便対象の補足
(3月31日~4月1日販売分については)3月27日(月)00:00時点で100席以上の機材において10席以上、100席未満の機材において5席以上の空席がある便をタイムセールの対象する。
えええっまじか!!
これにびっくりした人も多いでしょう。
私もその一人です。
ネット上の意識高い系の人には「また貧乏人がたかってる」「日本が貧しくなった」などと言われてしまいましたが…そうか?
いやいやいや…
金を持ってるとか持っていないとか関係なく飛びつくべき強烈キャンペーンですよこれ。
よくぞやってくれた。ありがとうJAL!
JAL?
JAL???
おい!どうした!
お~い…
人気がありすぎてサーバーダウン
この強烈なキャンペーンが着目されないはずがありません。
多くの人が格安な航空券を求めてJALホームページに殺到した結果、サーバーがダウンしてしまいました。
幸いにして、2023年4月12日を境にシステムが切り替わるタイミングだったため、直近の予約システムが壊れるようなことはありませんでしたが、お目当ての航空券は一切買えることなく中止となりました。
通常の予約にも支障が出てしまったことから”社会問題化”。
謝罪メッセージを発表する事態にまで発展してしまいました。
一方で、システム改修を行って再挑戦をすることを宣言していたのです。
その再挑戦初日となったのが3月31日で、そのシステム改修が上手く行き、それ以降は同じシステムが活用されています。
JALスマイルキャンペーンは「JAL国内線タイムセール」へ
あまりに強烈なキャンペーンとしてスタートしたJALスマイルキャンペーン。
さすがにこれを続けるのには無理があったようですが、その後も「JAL国内線タイムセール」として、多くの路線が割引対象となるプロモーションを不定期ながら行っています。
JAL国内線タイムセール「運賃概要」
システムを理解するには運賃の概要を知っておくことが重要になります。
JAL国内線タイムセールの運賃は「プロモーション」に位置づけられています。
主な運賃を上から順に書いていくと
- フレックス(出発時刻まで)
- セイバー(前日まで)
- スペシャルセイバー(28日前まで)
- プロモーション(期間限定)
最も安い水準で突然現れるのが「プロモーション」ですね。
予約画面も他の運賃と共通です(のちに重要)。
上から下に行くにつれて安くなっていきます。
安くなるにつれて「各ルールの縛り」もきつくなっていきます。
予約の流れは他の通常運賃と同じです。
予約のみを行って、あとから購入するという選択肢もあります(のちに重要)。
ただし、購入期限は予約当日(23:59まで)なので気を付けましょう。
予約後に座席の指定ができる点も共通です。
購入後のキャンセルは原則として運賃の約50%相当額がかかります。(キャンセルができないわけではないようです)
なお、プロモーションの運賃に対して空港使用料が加算されますので、アナウンスされている金額よりも高くなるケースが多いです。
JAL国内線タイムセール「仮想待合室」
タイムセール開始前の全アクセスは「仮想待合室」へ
再挑戦にあたっては、サーバーがダウンしないように「仮想待合室」を設置し、順番にホームページへ案内するシステムが構築されました。
タイムセール開始30分前頃から「仮想待合室」を”開放”。
タイムセール開始までの間は、一旦全アクセスを「仮想待合室」に誘導し、待機させます。
タイムセールが開始となると、開始前に集まったアクセスに対してランダムに順番を割り当て、サーバーが落ちない人数に絞りながら、順番にホームページに誘導します。
タイムセール開始後のアクセスは「順番待ち」
一方、タイムセールが始まってから入ったアクセスは、ランダムではなく順番にスタンバイとなります。
タイムセール開始前の全アクセスが捌けないと、”中”に入ることはできません。
目安の待ち時間を表示
「仮想待合室」に入ったら、あとは順番が来るまでほっとけばOKなのですが、目安を知りたいですよね。
…ちゃんと対応していました。
説明の順番が前後しますが、混雑時の”中”へのアクセスは30分間に制限されています。
そのため、順番から逆算して目安の待ち時間を計算することができたようです。
実際に、「目安の待ち時間:1時間以上」と表示されたのち、1分単位で減っていき、概ね時刻通り(か少し早いペース)に順番が回ってきました。
順番が回ってくると案内が表示
ホームページへのアクセスが許可されるとメッセージが表示されます。
その案内から10分以内にホームページにアクセスしなければなりません。
10分以内にホームページにアクセスすれば、”中”に入ることができ、その時点から30分間の”滞在”を許可されます。
30分が経過すると、問答無用で”外”に出され、再度スタンバイの列に並ぶことになります。
30分間の間に予約や購入をしなければなりません(のちに補足します)。
ホームページの応答はほぼ通常通り
アクセスが殺到している状況ではありますが、いざ順番が回ってきてホームページの”中”に入ると、サイトが混雑しているなど嘘のような「ほぼいつも通りのスピード」で予約の作業が進んでいきます。
「申し込みの途中に突然エラーが起きて振り出しに戻される」というかつての”東京ディ〇ニーリ〇ート”のような劣悪仕様とは異なり、“中”に入った人は最後までしっかり任務を果たせるシステムに仕上がっていました。
仮想待合室の先は「いつものトップページ」
さて、ここから先は少し補足していきましょう。
仮想待合室で待った挙句に案内されるのはどこかというと…
「いつものトップページ」
です。
なので、JALスマイルキャンペーンに関係のない人も、仮想待合室に入らないと手続きできません。
ここで気付いた人もいるかもしれません。
「国内線タイムセール以外のお客様はこちら」と書いてあるじゃないかと。
これは2023年4月11日までに搭乗する人や特典航空券を利用している人に対する案内でした。
私が知る限り、2023年4月12日以降の予約に関わる作業をしたい人は、タイムセールに関わらず「仮想待合室」送りでした。
たまたまかもしれませんが、予約のシステムが変わるタイミングでしたので、暫定的に直近での利用者を切り分けて案内することができたんですね。
4月12日以降のタイムセール時は、国内線航空券こそ同じ列に並ばなければならない状況ではありますが、特典航空券や国際線航空券の利用者向けとして、この別動線は活用されているようです。
真夜中の攻防戦後のようす
夜が明けると「仮想待合室」が消滅
大好評のJALスマイルキャンペーン(JAL国内線タイムセール)は、深夜2時を過ぎても予約の取り合いが続く、正に”真夜中の攻防戦”が繰り広げられていました。
夜中の1時30分を過ぎて、私が”中”から追い出された後も待ち時間が60分以上と案内される状況が続いていました。
しかし、明け方には待ち時間5分以下(実際には数秒)に落ち着きます。
6時を過ぎた頃から仮想待合室の表示がなくなり、誰でも「いつものトップページ」にすぐにアクセスできるようになりました。
「仮想待合室」消滅前後の空席状況
「仮想待合室」が消えたということは、アクセスが落ち着いたということ。
言い換えれば、「取る人は取った」という状況ですね。
落ち着いた状況で改めてみてみると…
- 土曜日の午前中の便
- 日曜日の夕方の便
- 地方ー地方を結ぶ路線
を中心に「満席」表示が並んでいます。
これらの時間帯は、夜中の1時に私が参戦した際には、十分に空席が残っている状況でした。
それが、攻防戦後には既に売り切れています。
一方、そのほかの日程まで目を向けると、まだ空席が残っていました。
人気路線の混雑時間帯を狙う場合は、真夜中の攻防戦に参戦するしかなかったようです。
JAL国内線タイムセールの立ちまわり方
一連の”参戦”を終えて分かったこと。
人気の便は開始と同時に参戦
もし、人気が高い下記のような路線を狙っているのであれば、開始と同時に参戦するのが正解のようです。
- 土曜日の午前中の便
- 日曜日の夕方の便
- 地方ー地方を結ぶ路線
アクセスが落ち着くころには、既に「満席」になっている便が多かったです。
朝に初めて参戦した人にとっては「どうせ最初から空席なんてなかったんでしょ?」と思うかもしれませんが、少なくとも午前1時の段階では大部分の便に空席が残っていました。
2023.04.07追記
第2回となったタイムセール時には、開始後5分で”中”に入ることができたため、ゴールデンウィーク中の平日についてウォッチングしたところ、最も人気の羽田-石垣線にも残7席の空席がありました。しかし、予約の作業中に満席となり弾かれました。羽田-宮古線には空席がありましたが、開始15分で満席となりました。
購入は後でOK
混雑時は予約のみ進める
運賃種別が「プロモーション」であるJALスマイルキャンペーン。
プロモーションでも、予約のみ完了→購入は後回しとすることが可能です。
アクセスが集中しているときは”中”に入れる時間が30分に限られているため、まずは予約のみ行っていくのがいいでしょう。
完全に心が決まっているのであれば、そのまま購入しておくのがベターです。
ただし、目論見通りの便が取れなかった場合は計画の組み直しになります。
逆に、思いがけず「憧れの便」に空席が残っていた場合は、発券前に現地ホテルのチェックなどが必要ですよね。
無理に即購入する必要はありませんので、まずは予約のみ進めることを最優先で立ちまわりましょう。
購入は急がず、余裕をもって
前述のように、夜が明ければ自由にアクセスできるようになります。
次の日も全くアクセスできないようであれば「あとから購入」も大変ですが、そういう状況にはなっておりません。
購入は急がずに行いましょう。
ただし、購入期限直前は同じことを考えている人で再び混雑する可能性がありますので、余裕をもって行った方が良いでしょう。
取れなくても”次の0時まで”諦めない
もし希望の便が「満席」であったとしても、次の日の0時までは諦めるのは早いかもしれません。
前述のように、「プロモーション」であっても予約のみ完了が可能ですが、そのまま購入に至らない場合は、その予約は当日の23:59に失効します。
倫理的にどうか…という議論は別として、現状では乗り継ぎできない複数の予約を入れることは可能になっています。
自発的にキャンセルすることは少なく、そのまま期限切れとなって失効することが多いでしょう。
失効した座席分は、基本的に再び販売されることが多いようで、第一弾実施時に、初日に一旦満席になったものの翌日に復活している便が多かったです。
しかもこれ、失効になった予約は0:00以降、少~しずつ開放されていきます。粘っていると1席・2席と空席が出ては、すぐに取られる…というのを午前1時ころまで繰り返します。
予約をお約束できるものではございませんが、諦めずにチェックするのがいいでしょう。
私も、羽田発某所行きの予約を持っていましたが、納得のいく宿が取れないことから手動で取り消しをしました。直後に確認すると、取り消した席数分だけ復活していました(5分以内に別の方が予約されて再び満席に)。
まとめ
JALスマイルキャンペーンについて、現時点で下記の知見を得ました。これはJAL国内線タイムセールにも応用できそうです。
- ほぼすべての便がタイムセールの対象になっている
- 小児運賃も設定されている
- 「仮想待合室」を設定してサイトへの負荷を低減している
- 開始までに「仮想待合室」に入った場合の案内順は抽選
- 開始後に「仮想待合室」に入った場合は先着順
- サイト遷移後の操作は快適
- 予約のみ実施、当日中にあとから購入が可能
JAL国内線
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ではまた。