JAL国内線の一部便にはファーストクラスが設定されています。記念日に搭乗することになった際、ちょっと緊張してしまっているあなたへ。初めてファーストクラスに搭乗して戸惑う点をご紹介しておきます。主な注意点は(1)ラウンジ使えます(一部空港注意)、(2)食事が出ます(満腹注意)、(3)テーブル出すのにコツいります(ケガ注意)、(4)忘れ物しがち(荷物分散注意)、(5)CAさんとおしゃべりできます(人見知り注意)。これできっと大丈夫!?せっかくのファーストクラス。リラックスして、普段とはひと味違う快適な空の旅をお楽しみください。
ファーストクラスについて
「ファーストクラス」は最高級のランク
ファーストクラスは、ビジネスクラスやエコノミークラスよりも高級で快適な旅行体験を提供する航空会社のサービスクラスです。
一般に、ファーストクラスは広い座席と空間が提供されます。通常のエコノミークラスの座席とは異なり、背もたれを倒しても周りの人に影響を与えない設計になっています。また、長時間のフライトでも足を伸ばしてリラックスできます。
また、ファーストクラスでは可能な限りプライバシーを確保するための個別の空間が用意されています。座席には、運航に支障がない範囲で仕切りが備わっており、周囲の視線を遮断することができます。これにより、他の乗客からの無言の干渉を受けることなく、自分だけの空間で過ごすことができるのです。
さらに、ファーストクラスでは高品質の食事と飲み物が提供されます。一部の航空会社では、有名なシェフが監修した豪華なフルコースが提供されることもあります。また、飲み物についても、高級なワインやシャンパン、ウイスキーなどが自由に楽しめます。
最後に、ファーストクラスには空港のラウンジにアクセスできる特典があります。これにより、搭乗前にリラックスできるだけでなく、無料の飲み物や軽食などを楽しむことができます。
以上のように、「最高級の空の旅」を楽しめるツールとして、あこがれの頂点に君臨しているのがファーストクラスなのです。
JAL国内線にもファーストクラスあります
さて、日本を拠点に航空機を運航している日本航空(JAL)は、国内線にもファーストクラスを設置しています。
ANAにもファーストクラス相当の「プレミアムクラス」がありますが、本記事ではJALについて記載しています。
JAL国内線は全部で3クラス制になっています。
- 普通席
- クラスJ
- ファーストクラス
この中で、クラスJはお手頃な価格(1,100~3,300円)をプラスすれば利用できる「少し広い席」で人気があります。
異なるのは座席のみで、サービス内容は普通席とほぼ同等。何かが優遇されることはありません。
普通席でもガラガラで快適に過ごせるのに、クラスJは満席でちょっと窮屈、などという逆転現象が起きることもあるので、しっかりした判断が必要な席でもあります。
一方、クラスJの上をいくファーストクラスでは、少し事情が変わってきます。
ファーストクラスは11,000~13,200円のプラス料金が必要になりますが、クラスJを上回る人気ぶり。
マイルや(ステイタスに影響する)FOPというポイントを効率的に貯めることができることも人気のひとつですが、それ以上に「受けられるサービスが国内線では最上級」という点もあげられるでしょう。
座席が広いだけではありません。
詳しくは後述しますが、出発空港でファーストクラスラウンジを使えたり、いち早く機内に入れたり、荷物が真っ先に出てきたり、ワンランク上のドリンクを頂けたり、至れり尽くせりなのです。
そんなJAL国内線ファーストクラスはいつも大人気。
就航路線が限られるうえに、満席になることが多いですが、クラスJとは異なり、搭乗率にかかわらず快適に過ごすことができます。
もし乗りたいと思っているのであれば、搭乗率を気にせずに乗ってしまいましょう。
初めてのファーストクラスで戸惑うこと
さぁ、大決心をしてJAL国内線ファーストクラスを利用することになったとき、どんなことに戸惑うでしょうか。
お恥ずかしながら、JGCを10年以上持っているにも関わらず国内線ファーストクラスは初めて乗ったという筆者が、(1)実際に戸惑ったことや(2)戸惑う人もいそうだなと思ったことなどを列挙していきます。
これから乗る人は反面教師として、乗り慣れている人はエンターテイメントとして、是非ご参考くださいませ。
ラウンジが使えない空港にハマる
ファーストクラスの利用者は出発までも最優遇されます。
出発空港に設置されているラウンジの中でも、最もグレードの高い「ダイヤモンド・プレミアラウンジ」(ファーストクラスラウンジ相当)を利用できます。
繰り返しですが、10年以上JGCを持ち続けている私も、ダイヤモンド・プレミアラウンジなんて入ったことは一度もありません。
世の中の発信者は当然のように入っていますが、逆に言えば、そういうレベルの人だから発信できているんです。私のような「にわか」が発信しているなんて恥知らずですから逆に貴重なわけです。そんな私のような利用者が最上級のラウンジを楽しみに空港に向かうわけですが。
ダイヤモンド・プレミアラウンジは一部の空港にしかありません。
例えば、「広島」「鹿児島」にはダイヤモンド・プレミアラウンジはありませんので、サクララウンジの利用となります。
「石垣」に至ってはラウンジがありません。
スタバ飲んで待つしかありません。って、これはこれでおいしいんですけど。
出発空港でラウンジが使えなくてもファーストクラス料金は変わりません。
ちょっと残念な気分になっちゃうかもしれませんね。
でも気を落とさないで。飛行機の中が本番ですから。
1番先に搭乗できるわけではない
ファーストクラス利用者は「優先搭乗」の対象となります。
搭乗順を示すグループも「Group 1」とかかれています。
通常であれば「Group 3」以下です。一般的な人がご縁がありそうなステイタスを所持していても「Group 2」です。
そんな中で、満を持しての「Group 1」です。
長蛇の列を横目に、ファーストクラス利用者は真っ先に機内に入れる!…と思いますよね。
当然思います。
しかし、最も先に乗れるのは「事前改札」の対象者です。
事前改札は、搭乗にお手伝いや配慮が必要となるお客様です。
例えば、最も多いケースでは2歳以下のお子さま連れが該当します。
事前改札のお客さんに混じって乗り込むことのないよう気を付けましょう。
かつて我々が事前改札を受けた際は、先に機内に入るメンバーは最小限になるよう、妻とこどものみで事前改札サービスを受けていました。その際に一緒に乗り込もうとしたGroup 1の他人の方が「旦那様ですか?」と聞かれて気まずそうにしていたと妻から報告を受けております。
同じ目に遭いませんように。
CAさんとコミュニケーションがある
普通席やクラスJでは、せいぜいドリンクサービスの時に飲み物の名前を言う程度ですが、ファーストクラスは違います。
一人一人に対してご挨拶があり、会話のキャッチボールが生まれます。
例えば、渡航先で何をして過ごす(過ごした)か、会話のネタになります。おすすめの情報を教えてくれるかもしれない絶好のチャンスですが、人見知りだとちょっときつい。
ただ、実際利用した感想として、相手に合わせた会話が上手いなぁと、横目で見て思っていました。
私が搭乗した際は、正真正銘のリピーターっぽい方から、あからさまな修行僧、初利用のおじさん(私)まで幅広くいらっしゃいましたが、CAさんの対応が相手によって全く異なりました。それは決して悪い意味ではなく、各々が楽しく快適にリラックスして過ごせるようなコミュニケーションを自然にとってくださっていた、ということです。さすがですね。
ちなみに、初めての搭乗であることを恥じる必要は全くありません。
「いやぁ~ここ座るの初めてなんですよ。感動です」
みたいなことを軽めに伝えたら、ファーストクラスに慣れ親しんでいる他の方よりも、手取り足取り丁寧に接してくれるようになりました。えへへ、作戦勝ち(違)。
座席を倒すと落ち着かない
ファーストクラスの座席配置は、後ろの人を気にする必要がないほど広く設けられています。
せっかくなので、革張りの座席を最大限に倒してみますが、
「あれっ、意外と倒れない」
と思うかもしれません。
おそらく、この世に情報があふれている「国際線ビジネスクラスのフルフラット」を思い浮かべているのでしょう。
それと比較するとそんなに倒れません。
しかし、背もたれを最大限倒した座席に座ってみてください。
たぶん、居心地が悪くて「すぐに戻す」ことになると思います。
こればかりは、やってみてもらわないと分からないでしょうけど、倒してふんぞり返って天井を眺めながら眠りにつくよりも、ドリンクなどを片手にまったり過ごすのが心地いい。
少なくとも滅多に乗れない私のような人にとっては、そんな貴重な空間に仕上がっています。
座席は倒さなくても快適だと思います。
テーブルの出し方が分からない
普通席であれば前の座席の背もたれに、クラスJであればひじ掛けの中に収納されているテーブル。
「ファーストクラスのテーブルが見当たらない」
まず最初に焦るでしょう。
テーブルは、ここに隠されています。
…で、引っ張ってみるものの、ピクリともしません。
となりの人の様子を観察しながら…
手前に引っ張ればドアオープンすることを学びます。しかし、中に収納されているテーブルが出てこない。
…よくみると「PUSH」と書いてありますので、押してみます。
やっと出てきた。
恥ずかしながら「PUSH」を無視して「PULL」していたようです。
テーブルを出した後は、手前に引いたドアを戻せば完成です。
食事を最大限楽しむための「調整」が難しい
コンディションの調整
普通席やクラスJではドリンクサービスのみですが、ファーストクラスでは食事が提供されます。
そのため、おなかの調子を食事に合わせて調整しておかないといけません。
特に「空席待ちでファーストクラスに乗れるかどうかわからない」という状態で、空腹にしておいて「乗れませんでした」は悲惨です。
逆に、おなかいっぱいの状態で「空席待ちが取れました」となると、それはそれでもったいない。
調整というのは、意外と難しいものです。
おつまみの存在
食事の前に、亀田製菓のおつまみをいただきますが、こちらはパスしておいた方が無難。
おいしい食事を優先し、亀田製菓は持ち帰りましょう。
食事のメニューは時期や路線(方向)によって異なります。
詳しくはホームページで紹介してくれていますが、だいたい写真くらいのボリュームで提供されるようです。
これがおいしいんですよね。
実は私、好き嫌いがございまして、写真の中に苦手とする食材があったのですが、そんなことを気にもせず「おいしい」と完食。ファーストクラスマジックですね、これは。
カトラリーの取り扱い
…と、その前に注意した方が良いことが。
食事の教科で何に失敗しそうになったかというと、
上記写真のナプキンに包まれて、カトラリーが収納されています。
ナプキンだけだと思って勢いよく開封すると、カトラリーを落とします。
…そうですよね。
国際線エコノミークラスの食事では、カトラリーはビニールに入っているので分かりやすい。
初めてだと慣れていないので、お気をつけて。
「溝」の意味を考えてしまう
食事も終えて一息つくと、座席周りに隠れた装備がないか、気になりだします。
ヒントとなるのは溝ですよね。
溝を叩くなり引っ張るなりすれば、何かが起こるかもしれない。
そう思って、この「白い部分の溝」を疑いますが…
…何も起きませんでした。
いや、もしかしたら何かあるのかもしれませんが、少なくとも使い方が分かりませんでした。
ライトがつかない
座席には、胃カメラを彷彿とさせるLEDライトがついています。
まずは何も言いません。
過去のエコノミークラスでの経験を活かして、ライトをつけようとしてみてください。
きっと、こうなります↓
“隣の人”が”同じ動き”をする
ふと隣の席が気になることがありますよね。
ファーストクラスの場合は隣席の間に”ガラスの仕切り”があり、ある程度のプライベートな空間が保たれます。
しかし、どうやら”ガラスの仕切り”の向こうの人物が、自分と全く同じ動きをしてくるのです。
「うっとうしいなぁ…」
と思ったら。
ガラスではなく鏡でした。
うっとうしいのは自分でした。
隣の席との仕切りは、視界を完全に遮蔽してくれますので、安心して過ごしましょう。
「到着しないでほしい」と思う
ここまで来ると、ファーストクラスの座席から立ちたくなくなります。
しかし、無情にも目的地は近づいてきます。
目の前のモニターが憎い…
忘れ物をする
収納場所が多すぎるファーストクラス。
ついつい、いろんなところに小物を置いてしまいます。
そして、通常であればシートベルト着用サイン点灯後(着陸態勢時)においても、上の棚を除き、全ての私物に手が届きますが、ファーストクラスの場合、例えばシートポケットには手が届きません。
基本的に、片付けは到着後の作業になります。
一方で、到着空港では
「ファーストクラスのお客様から順に降機いただきます」
などと放送されるものだから、焦ります。
その結果、忘れ物をするという大惨事を引き起こすのです。
ちなみに私が忘れてきてしまったものは…
「お食事のメニュー表」
前の壁に設置されたポケットに入れっぱなしにしてしまいました。
あぁ…残念。
ん?どうせゴミだと?いやいや、10年近く前に搭乗した際のビジネスクラスのメニュー表が、本棚に並んでいますよ。それくらい大切な思い出の品になるんです。忘れないように持ち帰りましょうね。
何を持って帰っていいのかわからない
さぁ、いざ飛行機を降りるとき。
何を持って帰っていいのか分からなくなりますよね。
結論から言うと、基本的には何も持ち帰ることはできません。
例外として、スリッパやメニュー表は持ち帰ることができますが、ブランケットはダメですよ。
なお、たとえ再利用できないものであったとしても、機内で提供された飲食物は持ち帰りできません。これは、衛生面の観点で決められていることです。
完全に封をされたものであれば問題ないでしょう。
受託手荷物のタグが外せない
到着空港では、ベビーカーに続き、荷物がいち早く出てきます。
タグには「F」と書かれた赤い帯がついていて、もったいなくて外せません。
このまま京急線に乗り…山手線に乗り…常磐線に乗り…
ちょっといやらしい感じもしますが、誇らしくもあり、そして、家に帰ってからも外せない。
ずっと外さない。
永遠の思い出とともに。
まとめ
人生で初めてのファーストクラスを利用し、以下の知見を得ました。
- JALが国内線にもファーストクラスを設定
- 出発空港によりラウンジが使えないことがある
- 優先搭乗よりも事前改札が先
- CAさんと会話する機会がある
- 座席の背もたれは倒さなくても快適
- テーブルの出し方が難しい(と感じることがある)
- 食事が提供される
- 機能を活かしきるのは難しい
- ライトもたくさんあってボタンに迷う
- どんなに快適でも「降りるとき」はやってくる
- 収納場所が多くて忘れ物をしがち
- 何を持って帰ればいいか分からなくなる
- 荷物タグで余韻を楽しめる
JALファーストクラス
食事の内容などもご確認いただけます
>> こちら
当日アップグレードでもファーストクラスを狙えます。
快適な空の旅をお楽しみください。
ではまた。