北陸新幹線の敦賀開業はとてもめでたいことではありますが、これにより不便になった上、値上げまでされてしまった大阪ー金沢間の移動。SNS上では乗り換えが生じたことに対する不満が次々と上がってくる一方で、値上げに対する反応は限定的!?のよう。えっ本当に!?では、仮に特急列車が復活したらいくらかかるのかざっくり計算してみました。それでもあなたは乗りますか?私は乗りません。いや乗るかも!?
大阪ー金沢間のサンダーバードについて
かつて大阪ー金沢間は直通でした
大阪から金沢まで鉄道で行く場合、大阪駅から敦賀駅まで特急「サンダーバード」を利用し、敦賀駅から金沢駅までは「北陸新幹線」に乗る必要があります。
しかし、これは2024年3月16日以降の話。
かつて大阪ー金沢間を在来線特急「サンダーバード」に乗りさえすれば乗り換えなしで行けたのですが、今の若い世代はそのことを知らないかもしれません。
北陸ー関西間の移動に対しては不満が続出
そうなんです。北陸新幹線が開業したことによって、大阪ー金沢間の移動は、乗り換えを強いられるようになった挙げ句に、値段も跳ね上がりました。
2024年3月15日まで
金額:7,790円
所要時間:約2時間31分
乗り換え:なし
2024年3月16日から
金額:9,410円(1,620円↑)
所要時間:約2時間11分
乗り換え:あり
このように、時間短縮効果は限られているのに値段が上がり、ちょうど眠くなってくる頃に乗り換えもしなければならないことから、かなりの強い不満が続出したわけです。
不満の要因は「乗り換え」なのか
しかし、私の感じた世間の反応は意外なものでした。
あくまで私の感想ではありますが、
「乗り換えが不便!」
という声が強く聞かれたのです。そして、言いたい放題で有名なヤフコメ欄には、
「新幹線が開業しても直通のサンダーバードは残してほしかった」
という、気持ちはすごくわかるけど、頭の中がお花畑なニキまで登場する始末。
一方、新幹線のせいで高くなったから嫌だという声は限定的に見えました。
えっもしかして、みんなお金のことは気にしていない?
直通特急が再開しさえすればいいのか?
ならば、どんなに高くなっても復活させましょう。
私が「仮に大阪ー金沢間に直通の特急が復活したらいくらになるのか」を超概算しておきましたので、
それでも乗りますか?
と問いかけさせていただきます。
かつての大阪ー金沢間のサンダーバードは7,790円
まずはおさらいです。
かつての特急「サンダーバード」で大阪ー金沢間を乗り通した場合の運賃と料金の合計は7,790円でした。これは、運賃と特急料金の合計金額です。
新幹線開業前の価格:7,790円
北陸新幹線が金沢までだった、みなさまにとっての古き良き時代は7,790円だったと。これが値上がりになったわけですね。
北陸新幹線敦賀開業後は9,410円
つづいて、新幹線が開業した今ではいくらかかるのか。
ずばり、9,410円です。
新幹線開業後の価格:9,410円
今でも大阪から金沢までの運賃は変わりません。
しかし、大阪から敦賀まで特急サンダーバード、敦賀から北陸新幹線と乗り継ぎますから、特急料金は2区間に分けて支払うことになります。
さらに、乗継割引も廃止になっていますから、新幹線特急料金に加えて在来線の特急料金が無割引で乗ってきます。
その結果、必然的に値上げ額が膨らんでしまいました。
なお、JR西日本のネット予約「e5489」では、14日前までの予約限定で大阪ー金沢間が7,980円になる「WEB早特14」が発売されていることを申し添えます。
「詳しくはJR西日本アプリ『WESTER』からご確認いただけます」ってことで。
仮に直通の特急が復活したら新幹線より高くなる!?
さて、本題です。
大阪から金沢まで、JR線からハピラインふくい線経由、IRいしかわ鉄道線直通の特急「サンダーバード」が復活したらいくらになるのか。
ものすごく概算ですが、 9,710円になる計算となりました。
計算式は下記の項目で説明します。
運賃部分の計算
まずは運賃です。
JR線の大阪ー敦賀間の運賃は2,310円です。
ハピラインふくいとIRいしかわ鉄道は連絡運輸の取り決めがありますので、敦賀ー金沢間は1枚の切符で発券できます。その運賃は2,730円です。
よって、運賃部分の合計は5,040円となります。
料金部分の計算
続いて料金部分の計算です。
最初にお断りをしますが、料金の計算は概算となりますことをご了承ください。
JR線の大阪ー敦賀間の特急料金は 2,390円です。これは確定です。
その先は、ハピラインふくいとIRいしかわ鉄道の特急料金が個別に計算され、上記特急料金に加算される仕組みとなります。残念ながら特急料金の設定は存在しませんので、想像になってしまうのですが、唯一のヒントがIRいしかわ鉄道線の金沢ー津幡間に設定されている七尾線直通の特急向け料金として与えられています。
金沢ー津幡間は200円に設定されています。
金沢ー津幡間の営業キロは11.5キロなので、この距離に対して200円と設定されているといえます。
敦賀ー金沢間の営業キロは130.7キロなので、同区間の特急料金を単純に比例計算すると2,280円になるのです。
計算式
200÷11.5×130.7≒2280
もちろん、会社が途中で変わるはずだとか、ハピラインふくいは別の料金体系を設定するはずだとか、いろいろご意見は聞こえてきますけど、あくまで概算としてIRいしかわ鉄道に合わせています。
合計金額は9,710円(概算)です
特急列車に乗車して移動する場合は運賃と料金の合計となりますので…
大阪から金沢まで、JR線からハピラインふくい線経由、IRいしかわ鉄道線直通の特急「サンダーバード」に乗車したら「9,710円」という結論になります。
計算式
5040+2390+2280=9710
大阪ー金沢直通特急の復活:9,710円
あくまで概算ですが、新幹線と同程度の金額になってしまいました。
残念ながら払う金額はほとんど変わらないか、むしろ高くなる予想ですが、しかし乗り換えはしなくていいのです。
さて、みなさんは乗りますか??
アンケート結果
私は友達が全くいませんので、滅多に稼働していないXでたまたま答えてくれた数人の方に加えて、身の回りの10人くらいの方に向けてアンケートを取ったところ、
仮に大阪ー金沢直通の在来線特急が走るとしたら、いくら出せますか?
・新幹線開業前7,790円(100%)
・新幹線と同額9,410円(0%)
・仮の概算結果9,710円(0%)
・プライスレスで出せる(0%)
得票数:12
となりました。さすがに母数が少なすぎますが、結果が偏りすぎているので、世論の大多数と考えていいでしょう。
「それは無理!」
贅沢にもほどがあります。
まとめ
大阪ー金沢間の移動に関して、新幹線が開業した後も直通の特急を残せばよかったという声が聞こえてきたので、試算してみました。
- SNS上では乗り換えが生じたことに対する不満が次々と上がっている
- 値上げに対する反応は限定的!?
- 仮に特急列車が復活したら概算で9,710円かかる
- 在来線の特急列車の方が新幹線より高くなる
- それでも乗るという人は、私の周りにはいなかった
ではまた。