飛行機を使った旅先で買い物をしすぎてしまい、荷物が増えてスーツケースに入りきらない!というとき、紙袋や段ボールに入れても預け入れ手荷物として運搬していただくことができます。実際にJAL便でユニクロの紙袋を使い大阪(伊丹)ー東京(羽田)間を輸送した時の様子をお届けします。結論から言うと「運ぶことはできる」が「破損する」ことがあるので注意が必要。なお、国際線を利用する場合はハードルが上がり、頑丈なケースが必要になるほか、物によっては「保証放棄」のための誓約書にサインさせられることがあります。Artekのイスを段ボールに入れてヘルシンキ→東京(成田)で輸送した時の様子もご紹介します。
飛行機の預け入れ手荷物
飛行機に乗るとき、手荷物の扱いに困ることはありますよね。
飛行機に乗るときの手荷物の取り扱いは、大きく分けて2パターンがあります。
機内持ち込み手荷物
乗客が搭乗する空間に一緒に持っていき、足元や頭上のスペースに入れます。貴重品を入れたカバンや小さい手提げ袋などが該当します。空の旅の安全を脅かす「刃物類」は持ち込むことができません。
預け入れ手荷物
乗客が保安検査場通過前に航空会社に預け入れて、貨物室に搭載して運んでもらいます。一般的にはスーツケースが該当します。発火の危険性がある「リチウムイオンバッテリー」は預け入れることができません。
持ち込み禁止
危険品に指定される物品は飛行機で運ぶことはできません。
このように、手荷物として持っていかなければならないものや預け入れなければならないものがあることは注意しなければなりませんが、基本的には機内持ち込みでも、預け入れても運ぶことは可能です。
もし、到着後すぐにでも動きたいというのであれば、全ての荷物を機内持ち込みにするのが正解ですが、空港内や機内では絶対に使わない荷物であれば、とりあえず「預け入れ手荷物」として預けてしまうのが吉。
空港内のレストランやお土産屋さん、ラウンジなどで身軽に過ごすことができるだけでなく、機内に入ってからストレージの取り合いになる心配もなくなります。
では、
荷物が増えすぎてスーツケースに入りきらなくなってしまったらどうすればいいのか。
段ボールに入れても預け入れることはできるのか。
もっと言えば、
紙袋に入れても預け入れることはできるのか。
やってみましたのでご参考ください。
飛行機で「紙袋」を預けてみた
年末年始の旅行で荷物が増えすぎてしまい、スーツケースが溢れてしまった私。
手元にあったユニクロの紙袋に入るだけ詰め込み、預け入れ手荷物として運んでもらうことにしました。
手荷物タグは必要枚数分発行する
まず初めに気を付けなければならないのは、手荷物に添付するタグは必要枚数分発行しなければならないということ。
スーツケース1つであれば1枚でいいですが、紙袋も預けるのであれば2枚必要です。
ちなみに、JALの国内線であれば何枚でも発行はでき、枚数によって料金が変わることはありません。
ただし、合計の重量が20kgを超えると1kgごとに料金が必要になります。
航空会社のステイタスを持っている場合は、通常+10kgまで無料などの優遇が受けられます。ファーストクラスを利用する場合は、45kgまで無料です。
紙袋のフタはガムテープで締める
紙袋から内容物が出てしまわないように、紙袋のフタはガムテーブで締める必要があります。
ガムテープはチェックイン機の近くに置かれていることが多く、乗客が自由に使用することができます。
タグは持ち手に巻き付ける
手荷物タグは、持ち手に巻き付けます。
剥がして貼るようなことはしません。
専用トレイに入れて預け入れる
紙袋は壊れやすいため、スーツケースとは扱いが異なります。
預け入れ機の近くにある専用のトレイに載せて預けます。
手荷物預かり証を受け取る
手荷物預かり証を受け取ります。
紙袋の場合は、破損による内容物の紛失が起きる可能性がありますので、いつも以上に無くさないように気を付けましょう。
荷物紛失時や破損時には、手荷物預かり証が必要です。
空港で過ごす~飛行機に乗る
荷物を預けたら身軽になりますので、空港や飛行機では快適に過ごせます。
ただし、預け入れ手荷物に何らかの不具合が生じた場合は、放送により呼び出されることがあります。
いつもより呼び出しには敏感になっておきましょう。
特に、
- ラウンジ利用時
- 搭乗時
においては、呼び出しがかかりやすいように見受けられますので、ご参考まで。
到着空港で受け取る
到着空港では荷物を受け取ります。
他のスーツケースと同様に、紙袋もターンテーブルから出てきます。
紙袋はトレイに載せられることなく、単品で出てきます。
紙袋が単品でやってくるシュールな光景の中、自ら取りに行くので注目の的。
特に優先手荷物だと大勢の方に見守られながら受け取ることになります。
預けた「紙袋」の状態
さて、預けた「紙袋」が手元に返ってきました。
受け取ってから到着ロビーに出て、この撮影をしているまでは気づかなかったのですが…
突然、中からペットボトルがごろんと飛び出してきました。
慌ててよく見ると、
酷いありさまです。破れています。
これは大変な迷惑をかけてしまったかもしれない…
と青ざめましたが、受け取ったときには破れていなかったはず。
改めて中身を見ると、しっかり落し物はなくすべて回収できていることが確認でき、一安心。
教訓として
紙袋で預けるなら荷主責任で厚手のものを選べ
ということが言えると思います。
しかし、こんなユニクロのようなボロボロの紙袋でも、受け取る直前までは無傷だったことから、
預け入れ手荷物は丁寧に運んでくれている
ということもまた、証明できたのではないでしょうか。
預け入れ手荷物を預け入れてから手元に戻るまでの間、何ステップもあるので、その間に疲労が蓄積し、最終的に耐えきれなくなったものと思います。
みなさまにはどうか「厚手の紙袋」や「布製のトートバッグ」などをご活用されることをオススメします。
国際線は注意(段ボールを預けた経験あり)
破れたとはいえ、紙袋でも預かってもらえますから、段ボールであればなおさら安心でしょう。
段ボールであれば、国際線であっても預かってもらえることがあります。
ただし、国際線は諸外国においてハードな扱いを受けることがあり、航空会社の管理も行き届かないことがあるようです。
そのため、スーツケースではない、壊れる可能性の高いものは引き受けを拒否されることがあります。
実際に、ヘルシンキ→成田において、Artekのイスが入った段ボールを預け入れようとしたところ、中身が壊れても免責である旨への同意書にサインを求められました。
実際には、
- 同意書へのサインはするものの
- 荷物への「注意喚起表示」を実施
- 実際に無傷で到着
となりましたが、壊れてしまう覚悟は必要なのかもしれません。
国際線に搭乗する際は荷物の増えすぎに注意しましょう。
まとめ
JAL便への搭乗時に「紙袋」で預け入れをした結果、以下の知見を得ました。
- 紙袋でも預かってもらえること
- 口はしっかり蓋をする必要があること
- セルフサービスではトレイに入れて預け入れること
- 紙袋が破損することがあること
なお、上記は国内線の場合であって、国際線では厳しい基準が設けられているようです。
ではまた。