【初心者向け】9h(ナインアワーズ)に初めて宿泊するとここで戸惑います(名古屋駅のケースで解説)

スポンサーリンク
現地滞在
この記事は約10分で読めます。

9h(ナインアワーズ)はカプセルホテルです。安く好立地に泊まりたいけど、ある程度の快適性を求めたい人に向いています。自分の居場所がない、どこに行くにもカードキーが必要などの注意点がありますし、特殊な環境である故に、安眠できるかどうかはその人次第になります。デメリットを理解したうえで選択すれば、後悔のない滞在が楽しめるでしょう。

この記事では、9hを過度にオススメしたり、または利用を控えさせることを意図してはおりません。あくまで、事実ベースで利用した時の状況を説明し、みなさまが予約前に事前の心構えができるような記事に仕上げています。ご了承の上でお進みください。

この記事は名古屋駅のケースで執筆しています。その他の店舗では事情が異なりますので、一例としてご参考ください。

スポンサーリンク

はじめに

このブログは、普段は一般的なビジネスホテルに泊まることの多い筆者が、カプセルホテルのナインアワーズに宿泊した際に感じたことを書いています。

ナインアワーズに行ったことは何度もありますが、あくまで成田空港帰着時にJALの特典でシャワールームをお借りするだけの利用がメインでした。

今回、宿泊するのは2~3回目という初々しい体験となりました。

カプセルホテルへの宿泊に慣れていない人は、ぜひご覧ください。

カプセルホテルに泊まり慣れている人であれば、そんなことで戸惑っているのかというエンターテイメントとしてご覧ください。

それではどうぞ。

9h(ナインアワーズ)とは

※この記事では、ナインアワーズ名古屋駅に宿泊した際の経験をもとに執筆してまいります。

カプセルホテルです

ナインアワーズカプセルホテルです。

出典:いらすとや

結論から言うと私はナインアワーズをオススメしますが、一般的なホテルとは異なる点が多くあり、選ぶメリットとデメリットが極端に強く出ます。もちろん、好みも分かれます。

利用を考えている人は、主に注意点を参照の上、それでも上手く活用できそうであればぜひ泊まってみてください。

9hのコンセプト

ホテルの名前にもなっている9h(ナインアワーズ)は、そのまま“9時間”という意味で使われています。

9h = 1h(汗を洗い流す)+7h(眠る)+1h(身支度)

疲弊する都会の生活の中で、シンプルな滞在ながら新しい一日を始めるためのリセットをする場所である、という意味が込められているようです。または、そのように過ごしていただきたい、との想いで経営されているようです。

決して「チェックインから9時間で出なければならない」というわけではないので、誤解のなきように。

カプセルホテルの基礎知識

ナインアワーズに限らず、カプセルホテルは「狭いスペースに寝るためのカプセルが配置された施設」です。一般的にはビジネスマンや旅行者向けの短期滞在に利用されます。

各カプセルにはベッドや枕、掛け布団が備えられており、基本的な必需品や設備は最低限提供されますが、横になることに特化されていますので、カプセル内で何か作業することはできません。

カプセル内にはプライバシーを確保するためのカーテンがありますが、法令の都合上、施錠することはできません。

共用エリアにはトイレ、シャワールーム、ラウンジが備えられています。施設によっては、ランドリー、リラクゼーションスペース、大浴場などの設備もあります。

カプセルホテルはコンパクトでリーズナブルな価格帯が特徴であり、都市の中心部や交通の便の良い場所に位置している割には安いことが多いです。

あくまで、低コストで短期間の滞在に便利なのがカプセルホテルの特徴でしょう。

将来誰もが使うことになるかもしれない

カプセルホテルなんて泊まったことがない、という人も多いでしょう。

しかし、これからインバウンドが本格化する中で、国内ホテルの宿泊料金が高騰することが予想されます。

頻繁に旅行に行かれる方はカプセルホテルを活用する場面も出てくると思いますので、早いうちに経験しておくといいのかもしれません。

9h(ナインアワーズ)を選ぶといい人

とにかく安く泊まりたい人

ナインアワーズを選ぶと満足できる人の特徴1つめは「とにかく安く泊まりたい人」です。

言うまでもありませんが、カプセルホテルは一人当たりの専有面積が小さいため、宿泊料金を抑制することができます。

その点はナインアワーズでも同じ。

私が宿泊したナインアワーズ名古屋駅のケースでは、金曜日~土曜日の宿泊であったにもかかわらず、(旅行支援割引前で)5,000円を下回りました。同じ日程で名古屋駅前に泊まろうとすると7,000~10,000円ほどするホテルが多い中で、ナインアワーズは十分安い選択だったと言えるでしょう。

とにかく好立地に滞在したい人

ナインアワーズを選ぶと満足できる人の特徴2つめは「とにかく好立地に滞在したい人」です。

カプセルホテルは、省スペースでも出店できるホテル側のメリットがあり、この恩恵は利用者にも回ってきます。

ナインアワーズは、主要駅前のほか、空港内空港近くにも積極的に出店しています。

フライトの出発時間が極端に早かったり、夜遅い到着の場合は重宝されるでしょう。

目的地への前泊移動で、終電近くの到着になったときにも安心ですね。

ある程度は快適性を求めたい人

ナインアワーズを選ぶと満足できる人の特徴3つめは「ある程度は快適性を求めたい人」です。

安い安いとはいうけれど、ネットカフェには勝てません。ネットカフェにもシャワーを使えるところが多いし、横になって寝れるシートも用意されていて、それなりに夜を明かすことは可能です。

それじゃあネットカフェでいいんじゃないかという人へ。

ナインアワーズの強みは、9hならではの快適に過ごしてもらえるような取り組みが随所で見られる点であることをお伝えします。

作業や談笑ができるラウンジスペース

名古屋駅の例で言えば、最上階に名古屋の街並みを眺望できるラウンジが備えられていて、宿泊者は誰でも無制限に使うことができます。

このラウンジは男女共用ですので、グループでも利用できます。

もちろん電源もWi-Fiも完備。一仕事も二仕事もできますね。

快眠のこだわった寝具の提供

ナインアワーズでは、カプセル内で過ごす際に閉塞感を与えないよう、空間づくりに工夫をしているようです。

また、カプセル内に整備された寝具は「老舗のまくらのキタムラが展開する『ジムナストプラス』を 9h 向けにリサイズして採用」(公式ホームページ)するなど、快眠に向けた取り組みを徹底的に進めているようです。

カプセルに入ったら速やかに眠りにつきましょう。

9h(ナインアワーズ)利用時に戸惑ったこと

カプセルは「ベースキャンプ」ではない

通常の宿泊施設であれば、ホテルの自室が安心できる生活拠点・ベースキャンプになります。

部屋内にすべての荷物を持ちこむことができるし、寝ることも風呂に入ることも飲食も電話もPC作業も…部屋内で全部できますよね。

しかし、カプセルホテルの場合は、自室(カプセル)はベースキャンプにはならないのです。

一部のカプセルホテルにおいては、自分の部屋のようにカプセル内に荷物を持ちこんで寛ぐことができますが、残念ながらナインアワーズでは、カプセルをベースキャンプとして活用することはできません。

代わりに、別のフロアにある「ロッカー」がベースキャンプとなります。

あくまでカプセルは、ロッカーから身体一つで寝に行くためだけの場所であり、寝ること以外は何もできません

ナインアワーズでしっかり休むためには、寝る時間と起きている時間を100%区別することが大切になります。

チェックイン後「どこに行けばいいかわからない」

チェックインするとカードキーを渡されます。

いつものように「自分のカプセル」に直行してしまう人(私もそうです)を散見しますが、これは間違いです。

直行すべきはカプセルではなく、ロッカーです。

ロッカーにすべての荷物を収納し、スリッパに履き替えてカプセルに行くのが基本です。

カプセル内に旅行の荷物をすべて持ち込むのはNGですから、気を付けましょう。

カプセルは鍵がかからない

寝る(=無意識になる)場所には、多くの人がいます。

自分のカプセルにはカーテンが付いているものの、鍵をかけることはできません

これは法律で定められていることに起因しますから、カプセルに鍵を設置することは技術的にはできても、許されてはいないのです。

自分の荷物は鍵付きのロッカーに入れてあるので安心ですが、自分の身体は無防備な状態で就寝しなければなりません。

一方、無防備な状態で就寝する例として飛行機の長距離便や夜行バスなどが挙げられますが、これらとは異なり、あくまでカプセル内には周りの目がない状態。

万が一にでも変な人が混じっていたら、隙を見て侵入された挙句に、何をされるか分かりません。

ナインアワーズを含むカプセルホテルに宿泊するのであれば、この特殊な環境に順応する必要があります。

カプセル内は飲食禁止

カプセル内では飲食ができません。

たとえ水分補給であっても、ロッカーに保管してあるペットボトルを取りに行かなければなりません。

飲食はラウンジでお願いします、ということを強く伝えられますので、利用者としても厳守する必要があります。

カプセル内に持ち込める物品は想像以上に必要最小限となります。

他人の寝息が聞こえてくる

カプセルにはカーテンがありますが、密閉性は全くありません。

カプセル内/外の空気は一体化していますので、他人の発する音がほぼダイレクトに聞こえてきます。

イビキはもちろん、寝息まで聞こえてきます。

自分が聞こえているということは、自分の寝息も聞こえているでしょう。

ほんのちょっとの物音も響く、この特殊すぎる環境にも順応しなければなりません。

他人の出入り時に揺れる

カプセルは一体化していますので、他の利用者が出入り(特に上り下りを含むもの)をすると、カプセルが揺れます。

感覚として、震度2くらいの衝撃があります。

この揺れの中でも安眠しなければなりません。

「マンションの近隣住民がうるさくて寝れない」などと嘆いているレベルの人は近づいてはいけません。

どこに行くにもカードキーが必要

ナインアワーズ内では、カードキーを使ってバリアを突破しながら進みます。

フロントからエレベーターに乗るときも、ロッカーを開けるときも、ラウンジから降りるときも、カードキーがなければ身動きができません。

カードキーを忘れてラウンジに行くと、戻れなくなります。

ロッカー内にカードキーを入れて扉を閉めると、インキーとなります。

やらかさないように気を付けましょう。

万が一やらかしてしまった場合は、フロントに電話することになりますが、肝心のスマホはロッカーの中。

…詰みます。

画像はイメージです(QRコードはご使用いただけません)

男女で完全に動線が分けられている

カップルで利用している場合は、待ち合わせなどが面倒かもしれません。

10階建てのナインアワーズ名古屋駅の場合は、男女が共存できるのはフロント(1F)とラウンジ(10F)のみ。

2基あるエレベーターが、男性用と女性用で完全に分けられています。男性が女性用のエレベーターに乗車したり、その逆が起きると、たとえ過失であったとしても大問題になります。

特にラウンジから他の階に移動する際、商業施設やマンションなどで染み付いたクセで一緒に乗り込まないように気を付けてください。

1F(フロント前)は無断使用禁止

フロント前にもテーブルが並んでいて、自由に使いたくなりますが…

実はここ、カフェの店舗扱いなので、勝手に使っちゃだめだそうです。

これがまた微妙で、カフェ閉店時間中に断りなく使っている人がいる一方で、律義に「使っていいですか?」と聞いた人は断られるなど、残念ながら対応がマチマチです。

フロントに何を返すのか分からない

チェックインの際に、タオル、バスタオル、バスマット、館内着、スリッパ、アメニティを受け取ります。

これらのうち、タオル、バスタオル、バスマットはシャワールームの近くの回収箱に入れます。

スリッパは廊下の回収箱に入れます。

アメニティは持ち帰って構いません。

館内着は、チェックアウトの際にフロントに返します。

館内着をカプセルに置いて帰るケースも考えられますが、あくまでカプセルは寝るためだけの場所であり、着替える場所ですらありませんから、フロントに返すのが自然な流れになるのです。

まとめ

9h(ナインアワーズ)名古屋駅に宿泊し、以下の知見を得ました。

  • 9h(ナインアワーズ)はカプセルホテルです。
  • 安く好立地に泊まりたいけど、ある程度の快適性を求めたい人に向いています。
  • 自分の居場所がない、どこに行くにもカードキーが必要などの注意点があります。
  • 安眠できるかどうかは、その人次第になります。
  • 私はオススメしますが、デメリットを理解したうえで選択してほしいです。

ナインアワーズ名古屋駅

ではまた。

タイトルとURLをコピーしました