なぜ特急「鎌倉」に「えきねっとトクだ値」が設定されたのか

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鉄道

武蔵野貨物線を経由する週末のホリデー快速「鎌倉」は、2022年10月に特急「鎌倉」として種別が生まれ変わります。特急化により大幅値上げとなりますが、特急「鎌倉」にはチケットレス特急券限定で「えきねっとトクだ値」が導入されます。通常料金から35%引きになるほか、JRE POINTも貯まりやすくなっています。なぜ割引きっぷが設定されたのかを考えながら、特急「鎌倉」で出かけましょう!

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特急「鎌倉」とは

前身はホリデー快速「鎌倉」

まずはこちらをご覧ください。

2022年9月まで運転された、武蔵野線「吉川美南」と横須賀線「鎌倉」を武蔵野貨物線経由で結ぶホリデー快速「鎌倉」に乗車するために必要な指定席券です。

あくまで快速列車なので、特急券は必要ありませんが、全席指定なので指定席券(530円)が必要です。

普通乗車券に530円をプラスすれば特急型(E257系)の車両に乗車することができる、大変オトクな列車でした。

特急にアップグレード

次にこちらをご覧ください。

2022年10月から運転される、所要時間が4分短縮され、特急化された「鎌倉」でございます。

車両は据え置きでそのまま特急化されました。全区間乗るには1890円必要です。わずか4分の差で1360円の値上げですから、時給に換算すると20400円(笑)。

ちなみに上りは8分短縮ですし、上下列車ともに停車駅が絞られています。

特急化するにあたって、JR東日本としてもなんとかして「言い訳」をひねり出した形ですが、停車駅を絞ったことで逆に不便になっている側面もあります。

特急「鎌倉」に使用される車両の”親戚”にあたるE257系車両(房総方面)

ちなみに、快速ではなく特急なので、青春18きっぷなどの普通列車専用の企画乗車券は使えません

露骨な値上げと批判も

JR東日本管内における臨時快速の特急化という流れは2021年秋から本格的に進んでいます。

これまでは快速として走っていた列車が次々に特急化され、そろそろ「鎌倉」も変わるだろうなぁと思っていたら、やっぱりこうなりましたよね。過去の記事でも冗談交じりに書きましたが、この値上げは想定されたことです。

ただ…やはりそうなると露骨というか。

まだ運行開始前なので何とも言えませんが、空席の埋まり方も露骨に変わっています。

9/11現在。鎌倉→吉川美南で比較

車両のアップグレードもなしにこの変化は受け入れがたいと感じる人は多いようで、案の定Twitterでは非難の嵐。笑

いやいや…そこの若造よ。特急化は妥当でしょ。
とりあえずじじぃは黙りますが(笑)、

おじさんが小学生の頃はボロボロの旧型車両で走らせていた列車です。今の時代に置き換えて無理やり例えようとしたら、中央線あたりで走っている211系電車が武蔵野線にやってきて全車自由席で鎌倉まで人を乗せていく感覚に近いのかなぁ。事実として当時より格段に車両設備もよくなっているわけで、むしろ快速として走らせていたこれまでが異常という見方がまともなのではないかなぁ。

とはいえ、突然の値上げに激しい抵抗感を覚える気持ちはよくわかります。

特急「鎌倉」に使用される車両の”親戚”にあたるE257系車両(伊豆方面)

「えきねっとトクだ値」設定は妥協点

特急化は急激な値上げに”なってしまう”

これはJRも頭を悩ませた案件だと思います。

我々のような鉄オタから激しい抵抗を受けるのは無視しておけばいいわけですが(笑)、せっかく走らせた電車に誰も乗らないなんてことになれば本末転倒。

しかも、特急「鎌倉」は、えきねっとでそのまま検索してもパッとは出てこないことがあります。時間的なメリットも少ないため、他路線経由の検索結果が優先して出てきてしまうんです。もちろん乗り換えなしで行けるのは便利かもしれませんが…所詮その程度の列車なので、車両設備を無視すれば快速が妥当なのです。

急激な値上げは鉄道会社においても歓迎できず、値上げ幅を少しでも緩和したいのが本音なのでしょう。しかし、それは規則が許しません。

特急料金の計算方法は区間によって決められています。幸い特急「鎌倉」が走行する区間は比較的安価な「B特急料金」が適用されるのですが、それでも

  • 50キロまで:1050円
  • 100キロまで:1480円
  • 150キロまで:1890円

と、距離に応じて躊躇なく上がってしまい、全区間乗り通すと1890円もお支払いいただかないといけなくなってしまいます。繁忙期になればさらにプラスされます。

もちろん、突発的に現れる珍しい臨時列車であればお支払いしてくれる鉄道ファンも多いでしょうが、何の珍しさもない”ほぼ定期”の特急「鎌倉」では鉄道ファン特需は取れない。さらに、武蔵野線沿線から上野東京ラインに出てしまえば、普通列車グリーン車がいくらでも連結されていて、このルートでも鎌倉まで快適に行けてしまいます。こちらは通常期でも600ポイントで乗れてしまいます。

そんな特急「鎌倉」にどれくらいの勝ち目があるのかを見届けるのが今の私の楽しみなのですが、さすがにJRも事態を重く感じたのでしょう。

割引きっぷが登場します。

トクだ値を設定し”値上げ幅抑制”へ

特急化は想定できた私でも、これは想定の範囲外でした。

なんと、特急「鎌倉」にえきねっとトクだ値(チケットレス)が登場します。

通常料金から35%引きになるというオトクなきっぷで、

  • 100キロまで:960円(48ポイント付き)
  • 150キロまで:1220円(61ポイント付き)

で乗車できるようになります。

しかも「チケットレス」なので、JRE POINTが5%相当貯まります。通常のきっぷだと0.5%なので、10倍貯まりやすいということです。

もちろん、これらをすべて鑑みても快速時代からの値上げ分は全く埋まりませんが、頭を抱えるほどの値上げ幅が多少は縮小されたことになりますので、評価すべきでしょう。

ただ…どうせなら10月だけでも「えきねっとトクだ値スペシャル(50%引き)」くらい派手にやった方が話題を呼んだと思うんですけどね。なんかもったいない。

注意点

首都圏全車指定特急とは異なる料金体系

常磐線や中央線、東海道線で走る全車指定特急列車には、安価な特例特急料金が設定されています。

今回、特急「鎌倉」にもチケットレス特急券が設定されるようですが、残念ながら上記の特例特急料金は適用されません。

あくまでB特急料金が基準となります。

チケットレス特急券の”小児単独購入”は不可

チケットレス特急券の場合、小児のみを発券することはできません。

必ず大人と同伴する形で発券するのが必須となっていますのでご注意ください。

横浜発着は割引対象外

えきねっとトクだ値の欠点は、発着区間が定められてしまっていること。

今のところ、鎌倉と北鎌倉が設定されていますが、横浜は対象外となっています。

つまり、横浜発着で特急「鎌倉」を利用する場合は通常料金になってしまうのです。

将来的には区間の拡充を図ってほしいなぁと寝言を言って終わりにします。

まとめ

特急「鎌倉」について、以下の知見を得ました。

  • 吉川美南ー鎌倉間の列車は引き続き運行される
  • 2022年10月からは特急化により大幅値上げ
  • えきねっとトクだ値を設定し、値上げ幅を抑制
  • 横浜発着には設定されていない

ホリデー快速 特急「鎌倉」のえきねっとトクだ値について
>> こちら

ではまた。

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