七戸十和田駅は、東北新幹線の八戸ー新青森間にあります。七戸町にある唯一の鉄道駅ですが、一部の列車しか止まらず、2時間以上間隔があくこともあります。開業時はいわゆる”新幹線秘境駅”の一つと言われていましたが、少しずつ周辺環境も変わってきています。開業当時からある「道の駅しちのへ」の他、駅の隣にはイオン七戸十和田駅前店があり、一角には和食レストラン「まるまつ」が入店。東京から新青森に向かっている場合には+350円で立ち寄ることが可能。(※この理論を理解するには本編を必ずご確認ください)。
七戸十和田駅とは
2010年に全線開業した東北新幹線。八戸から新青森に区間を伸ばした際に、その途中駅として生まれたのが七戸十和田駅です。
並行する在来線(現・青い森鉄道)が海岸線沿いを走っているのに対し、東北新幹線は山をぶち抜いています。その間に作られた駅ですので、山の中…ということになりますが、
七戸十和田駅の近くにはかつて南部縦貫鉄道線が走っていて、東北新幹線駅と接続を取る構想もありました。実現すれば、離れている野辺地駅との鉄道移動が可能で、下北方面への移動ももっと便利だったのですが、残念ながら同線が廃止になってしまい、接続駅にはなりませんでした。
その結果として、今では東北新幹線が七戸町を通る唯一の路線となっています。
まちの唯一の駅が新幹線って、これもすごいですけどね。
ちなみに七戸十和田駅の地元における立ち位置は、開業時に訪れたときになびいていた旗に答えが書いてありました。
八甲田・下北・十和田湖に一番近い駅。四季の織りなす感動がすぐそこにある駅です。
今回は、そんな感動を求めて11年ぶりに七戸十和田駅を訪れてみました。
七戸十和田駅のようす
七戸十和田駅は東北新幹線の単独駅として営業しています。
改札内に入ると、新幹線のホームを見下ろすことができます。
2面2線の新幹線のりば。
退避できる設備はありませんが、本数が少ないので余裕があります。東海道新幹線の熱海駅のような殺伐とした発着にはなりません。
通過列車もありますので、1時間に1本あればいいほう…なのですが、
この日は「はやぶさ388号」という臨時列車が運転され、5分に1本という奇跡的なショットを取れました。おぉ、これだけ見たら中央線じゃないですか!笑
…そんなことより気を付けなければならないことが。
改札を入るとトイレも売店もありませんので、注意が必要です。売店はまだしも、トイレがないのは大きめの落とし穴ですね。改札の外に待合室があるのもこのためでしょう。
到着の方も、新幹線を降りてから駅でトイレ…ではなく、新幹線の中で済ませてから降りるのが、少なくともこの駅の利用においてはスマートかもしれません。
“早めに改札を抜ける”という”失態”を回避すれば、改札外には待合室もトイレもベビー休憩室もお土産屋さんもあります。
カフェもあります。これは助かりますね。出発までの間、快適に過ごせそうです。
七戸十和田駅 周辺のようす
イオンがあります
2010年に開催された「駅からハイキング」以来の訪問となった2022年。当時と今との違いを見つけるのも一つの楽しみですよね。
大のイオン好きを豪語している私。2010年の開業時にこの看板が立っていたことをしっかり覚えていました。
「ほうほう、新幹線の駅前にイオンなんて作って大丈夫なのか?」
「お手並み拝見と行きましょうか。」
そう、この日はイオンに行くために、わざわざ八戸から新幹線に乗って七戸十和田にやってきたのです。
いやぁ、我ながらバカですが。で、
お分かりいただけるでしょうか。駅の隣に「イオン七戸十和田駅前」が営業しているではないですか。
お約束通り、建設されたんですね。
イオンモールではなく、あくまで”普通のイオン”です。食料品売り場がメインなので、入店したらその日は最後の竜宮城系のモールとは違いますが、それでも店内は賑わっていました。
私もここで、八戸宿泊時の食料を調達。いつものイオンカードでお支払い。
まるまつがあります
さて、お店の外に出ると…
上記のイオンショッピングセンターの中に、レストラン「まるまつ」が入っていることに気づきます。
…ん?誰だ?
七戸十和田駅は遭難するとか言ったやつは。
食料品だって、温かい食事だって食べられるぞ。
道の駅があります
徒歩5分くらいで道の駅「しちのへ」に到着します。
イオンからも見える位置です。
こちらの道の駅の最新情報は仕入れられませんでしたが、新幹線開業当時(2010年)には訪れていました。
八甲田の手打ちそばのお店が入店していました。
地元のお土産に強いのはスーパーではなく道の駅ですので、少し歩いて訪れるといいでしょう。
七戸十和田に立ち寄るには
七戸十和田駅は東北新幹線のみが通る駅ですので、鉄道で到達するには必ず乗車券のほかに特急券が必要です。
(例1)東京→新青森の途中で立ち寄り
東京から新青森に向かっている途中(またはその逆)に七戸十和田駅に立ち寄ろうと思った場合、
乗車券:東京→新青森
特急券:東京→七戸十和田・七戸十和田→新青森
とする必要があります。
乗車券は通しで買って大丈夫。100kmを越えているので、途中下車の記録を残して返ってきます。
特急券には途中下車の概念がありませんので、打ち切りになってしまいます。飛び降りることはできませんので、七戸十和田に立ち寄ると決めたら、準備をしたうえで新幹線に乗車しましょう。
特急料金は、東京→新青森間は7,330円です。一方、東京→七戸十和田間は6,800円、七戸十和田→新青森間は立席利用とすることで880円なので、立ち寄ると合計7,680円となります。差額は350円ですね。
(例2)八戸~新青森の途中で立ち寄り
八戸→新青森を移動する場合は、ちょっとした奇跡が起きます。
特急券を通しで買うと1,870円なのに対し、七戸十和田で途中下車をすると、八戸→七戸十和田:880円+七戸十和田→新青森:880円で、合計1,760円となります。
むしろ特急料金が安くなりますよ。
ただし、八戸→新青森間のみの乗車券を利用している場合は100kmを越えないため、乗車券は途中下車できないので注意です。
まとめ
七戸十和田駅を訪問し、以下の知見を得ました。
- 停車する新幹線は一部です
- 【注意】トイレが改札内にありません
- 駅前にはイオンがあります
- イオンの中に「まるまつ」が入店
- 少し歩くと道の駅があります
- 誰だ?遭難するとか言ったのは?
まるまつ
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イオン七戸十和田駅前店
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道の駅「しちのへ」
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ではまた。