高速乗り放題としておなじみのETC周遊割引。例えばNEXCO東日本管内では「ドラ割」として展開されています。ホームページから申し込んで高速に乗るだけの簡単なシステムですが、料金所を通るたびに正規料金が表示され、ETC履歴のページを見ても正規料金がずらり。さすがに心配になりますが、これは大丈夫。あとでしっかり精算されます。「北関東周遊フリーパス」を使った実例をご紹介しますが、これは全ETC周遊割引に応用できると考えられています。
ETC周遊割引とは
電車やバスの世界ではすっかり慣れ親しまれている「フリーパス」。実は高速道路にも存在します。
まだまだ種類は少ないですが、一定料金で高速道路に乗り放題になる高速道路版のフリーパスは「ETC周遊割引」として一部エリアに展開されています。
NEXCO東日本管内では「ドラ割」、NEXCO中日本管内では「速旅」、NEXCO西日本管内では「ドライブパス」などと愛称がつけられていますが、結局ぜんぶETC周遊割引で、単に周遊パスということも多いです。
例えばNEXCO東日本管内のオトクな周遊パスの一例として「東北観光フリーパス」というものがあります。東北6県乗り放題のタイプで、2日間で周遊するのであれば7,600円とのこと。めちゃめちゃ安いですよね。これ以外にも、3日間有効のものや、首都圏からエリアまでの往復付きプランなどもあり、居住地や巡り方に応じて柔軟に選べるようになっています。
それ以外にも北関東周遊フリーパスや道トクフリーパス、信州巡りフリーパスなど、とにかくいろいろありすぎるので、何があるのか気になるという人は記事の最後にご紹介するエリアごとの公式サイトを見てください。
ETC周遊割引は事前登録が必要
ETC周遊割引を適用するには、使用開始までに事前登録をする必要があります。
申し込みサイトから、利用プランや利用開始日、ETC番号などを入力して事前に申し込みをすることで適用されます。
事前登録をせずに乗り回しても適用されません。散々乗り回した後にやっぱり申し込みたいとなっても、事後登録はできません。
逆に、事前登録をしたはいいものの、実はあまり乗らなかった…という場合でも、返金はされません。
このあたりの事情は鉄道やバスのフリーパスと同じですね。
ただ一つ違うのは、事前登録をした後であっても、旅行開始前であればキャンセルはできるという点。システムから取消ができるほか、もし取消を忘れてしまっていたとしても、全く高速道路を利用しなければ料金は発生しません。ここは寛大なシステムですね。
ETC周遊割引の仕組み
ETC周遊割引は、決められたエリア内を乗り放題となるものですが、実際の挙動はどんな感じなのか解説します。
以下は「北関東周遊」の周遊割引(2日間6,500円)を利用した際の記録です。
申し込みの際に指定したETCカードを挿入して走行します。乗り降りのたびに正規料金が表示されますが、気にしなくてもOKです。
走行後数時間するとETC履歴に反映されます。そこにも正規料金で全走行分が表示されますが、気にしなくてもOKです。
一週間たっても変わらず、二週間たっても変わらないことがありますが、備考欄に「確認中」と表示されている限りは、気にしなくてもOKです。
…って、ここまでしつこいように書いていますが、実際に我が身のこととなると心配なんですよね。特に東北6県対応などで派手に行ったり来たりした場合には、合計金額が数万円に及ぶので気が気でないのがよくわかります。
でも、大丈夫なものは大丈夫。安心してください。
あるタイミングで「確認中」が「確定」に変わり、最初の1走行を除き、他の走行はすべて「なかったこと」になります。また、最初の1走行の流入IC名が「企画割引」で、流出IC名はそのまま。料金が周遊割引のプラン料金に変更されて計上されます。
「確定」になるまでは心配しても仕方がないので、黙って待ちましょう。
注意点
事前申し込みは確実に
確実に事前申し込みを行いましょう。注意点は主に以下の点です。
- プランは間違えていないか
- 周遊プランなのか、往復付きプランなのかを間違えていないか
- 開始日と利用日数を間違えていないか
- ETC番号を間違えていないか
- 車両区分は間違えていないか
…って間違えていないかの確認ばかりで恐縮ですが、ここを誤ってしまうと正しく計算されなくなるので、確認に確認を重ね、さらにもう一度念押しの確認をして、申し込み後のメールも確認するようにしましょう。
エリア外への乗り越しは慎重に
原則として、エリア内からエリア外へ乗り越してしまった場合でも、乗り越し区間分の通行料金のみを追加精算する形となります。
しかし、往復付きプランの場合、往路においてエリア内に入り、そのままエリア内のいずれのICでも降りずにいきなりエリア外へ乗り越すと、プランが適用されません。
これは、
- 本人は往路でエリア内に入ったつもりでも、システムではエリア内に入ったかを判定できない
- 往路でエリア内で降りなかったことで「プランの適用開始判定」がなされない
などの理由から、やむを得ないのでしょう。
まとめ
ETC周遊割引について、以下の知見を得ました。
- 事前申し込みが必要
- 申し込みをしても、しばらくは通常料金で案内される
- 料金確定時に周遊プラン料金が適用される
- 安易な乗り越しは注意
ドラ割(東日本)
>> こちら
速旅(中日本)
>> こちら
ドライブパス(西日本)
>> こちら
ではまた。