カーナビ画面を舞台に繰り広げられるノースアップ派vsヘディングアップ派の論争。今ではヘディングアップ派が大多数を占めますし、カーナビで使うならヘディングアップが理にかなっています。それでも頑なにノースアップを使う人はどんな神経をしているのか。ノースアップ派の私がお伝えしておきます。
はじめに
ノースアップとヘディングアップ
カーナビをはじめとした地図アプリの表示方法には、大きく分けて2種類があります。
- ノースアップ:常に北が上に固定されている
- ヘディングアップ:進行方向が上になるよう回転する
私はノースアップ(北固定)派なのですが…実は少数派。
少数派ということは!?ブログのネタとして成り立つじゃないか!おいしいねということで、いろいろ調べてみたのですが…
…その言われようはひどいもの。笑
少し前には「北固定にしている奴はおじさん」なんていうYahoo!ニュースも出て、あぁおじさんになったんだなぁと、しみじみしたものですが…それに対する世間の反応を見てみると、ノースアップ派に対する風当たりが強いこと強いこと…とほほ。
ノースアップ派は地図を読める!?
ネット上の情報を見ていくと、どうやらノースアップ派の人がヘディングアップ派の人を見下した経緯があるようです。
ノースアップ派の人は「地図が読める俺かっこいい」とか「地図が読めない奴がヘディングアップにするんだ」、「クルクル回さないと行き先を見失う方向音痴」「カーナビに従うだけ」などと、何の根拠もなくヘディングアップ派の方を見下したような言い方をする人もいるようです。中には「これだから山での遭難がなくならない」とか明らかに”あんたの議論が方向音痴…”な発言まで飛び出す始末。
私から言わせれば、決してそのような事実はございませんし、許されない発言だと思います。
記事内でも書きますが、カーナビを活用した移動時にはヘディングアップの方が理にかなっていますので、むしろ積極的に活用すべきなのです。「俺は地図が読める」ではなく「地図なんて読まなくても目的地に行ける」時代なんです。
一連のノースアップ派の発言で不愉快な思いをされた方がいらっしゃれば、ノースアップ派を代表してお詫び申し上げます。
ただ…ノースアップ派に対しておじさん呼ばわりしたやつ…
…出てこいや。笑
ヘディングアップがオススメ
ノースアップ派の私が言うのも変ですが、この論争の結論を先に申し上げますと、カーナビを使うのであれば、通常は「ヘディングアップ」の一択でいいと思います。
仮にでも論争に勝ち負けがあるのであれば、早々に負けを認めます。
進行方向が常に上にあることで、自分がフロントガラスから見た景色と、カーナビ上の位置関係が一致するのです。
この便利さは、特に右左折時に威力を発揮します。
北に向かっていようが南に向かっていようが、カーナビが示す方向が右であれば、次の交差点で右に曲がればいいのです。
これがノースアップで表示している場合、南に向かっていて、地図上で右に曲がっている場合、実際には左折しないと方向を間違えます。
慣れてくればいいかもしれませんが、交差点が五叉路とかだったらどうでしょう?よほどのプロでない限り、間違えちゃうんじゃないですか?まして、カーナビを見ながら右左折し、とっさに誤りに気付いて進路を変更するのは大変危険な運転です。
地図の表示と見ている景色が一致するというのは、文明の利器が生み出したカーナビにおける最強の武器なんですね。
ゴタゴタ言うくらいなら、最初からヘディングアップにした方がいいんです。
むしろ、ノースアップにする利点は1つもありません。
ノースアップを使う人の頭の構造
それでも私はノースアップを使っています。なぜそうするのか、ノースアップにする理由の一例を書いていきますのでご参考ください。
ちなみに、ノースアップ派とヘディングアップ派では脳の深いところで構造が違うのではないかという話があり、この点の決着はいまだについていないようです。
地図が頭に入っている
まず一つ目は「地図が頭に入っている」です。
こう書くとトゲがあるのですが、そういうマウントの意味ではなく、何らかの理由により我流の北固定地図イメージが頭にインプットされてしまっていて、その地図上で自分のいる座標を移動させないと気が済まないんです。
なので、目の前にある景色とカーナビ画面が一致する必要はなく、むしろ地図上でどこをどっち方面に走っているのかが一目でわかるノースアップの方がすっきりした気持ちになれてしまう。
何らかの理由というのは人それぞれでしょうが、本当に目的地に行くためだけに地図を頭に入れている人は今は少数派でしょう。むしろ、地図を見るのが好きだとか、そういう趣向レベルの話になります。
この、我流の地図をインプットしている点が「昭和脳」などと言われる理由のようです。ちなみに私は昭和の時代を知りませんが。
自分の居場所を見失う
二つ目は地図上で「地図が回ると迷子になる」です。
ノースアップ派の多くは頭の中に我流の地図が入ってしまっているので、勝手にカーナビの地図に回転されると、自分のいる座標が分からなくなるという”欠陥”があります。
見覚えのある地図(=頭の中のイメージ)と全く異なる景色がカーナビ上に広がるので、混乱してしまうケースもあります。
もちろん、経路自体はカーナビがしっかり導いてくれるので問題ないはずなのですが、ノースアップ派の人にとって大切なのは今の時点で自分がどこにいるかという情報であって、目的地にたどり着けることではないのです。
気持ちが悪くなる
三つめは「地図が回ると酔う」です。
ノースアップであれば矢印が地図上を移動しますが、ヘディングアップの場合は矢印は動かずに、地図がぐるぐる回ります。
信じられないかもしれませんが、これで気持ち悪くなってしまう人がいます。
もっと信じられないかもしれませんが、ひどいケースでは助手席からカーナビの画面を見て車酔いの引き金を引き、最終的に吐くほど酔ってしまう人もいます。私はそこまでではありませんし、原因はカーナビだけではないような気もしますが…
とりあえず生理的に受け付けられない人もいるようです。
独り言ですが、運転しているときには酔わないの不思議ですよね。
右左折はヘディングアップになるから大丈夫
四つ目は「ノースアップの欠点はカーナビの機能で補填される」です。
最近のカーナビは優秀なので、交差点やJCTが近づくと、地図とは別に拡大図が出ます。
この拡大図、どっちに曲がるのかすぐにわかる表示形式になっています。つまり、地図はノースアップでも、案内図はヘディングアップになる…ということ。
よって、右左折で間違えるというケースは滅多に起こらないんですね。
結局、肝心なところはヘディングアップの技術力をお借りしているんです。
ノースアップ派の人への注意点
知人から車を借りたり、社用車を運転したり、レンタカーを借りたりしたとき。
運転するときにカーナビの設定をノースアップに変えることが多いと思いますが、返す前にはヘディングアップに直しておきましょう。
いや、その…
もちろんノースアップの方がしっくりくることは私にも分かりますが、世の中の動向としてヘディングアップが圧倒的多数なわけです。
そちらに戻しておいてあげたほうが、次の人がスムーズに動けますので。
一応、自分たちは少数派だという自覚をしたうえで、出来る範囲での気遣いということで。
あと、そこまで仲良くない誰かを乗せるときはヘディングアップのまま行っちゃいましょう。
まとめ
少数派となったノースアップ派の頭の中の一例について、以下の通り知見をまとめました。
- ノースアップ(北固定)は少数派のようです
- 頭の中に地図があって、そのうえで座標を動かしています
- 勝手に地図を回されると、迷子になります
- カーナビの機能で、交差点付近ではヘディングアップになります
ノースアップvsヘディングアップの論争が起きたとしても、好みは人それぞれということで穏便に済ませてほしいと思います。
ではまた。