【第三セクターの壁】IGR&青い森。盛岡ー青森間の難所は新幹線か北海道&東日本パスで挑め

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鉄道
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東北新幹線の延伸に合わせて段階的に開業した盛岡ー青森間の第3セクター線。IGRいわて銀河鉄道と青い森鉄道は運賃が高額であることで有名。割引きっぷを使えば新幹線の方がはるかに安いので、早めの計画を。北海道&東日本パスも使えるよ。

この記事内では新幹線のおトクなきっぷ「えきねっとトクだ値スペシャル(50%引き)」を用いた例も掲載されておりますが、このきっぷは期間限定商品です。2021年12月現在は設定がございませんので、実際に発売されているおトクなきっぷに読み替えてください。

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IGRいわて銀河鉄道と青い森鉄道

東北新幹線の盛岡以北の開業を契機に生まれた2社。

「整備新幹線に関する法律」で政府が一方的に計画した新幹線の並行在来線については、JRから経営分離できることが決まっています。在来線の特急列車を利用していたお客さんが新幹線に流れることによる同線の経営悪化からJRを救済するためです。

この結果、JR東北本線(盛岡ー青森)からの移管で生まれたのが「IGRいわて銀河鉄道線」「青い森鉄道線」です。

何で2社に分かれたかというと、自治体ごとに面倒を見ることになっているから。

目時という駅を境界に、岩手県側を「いわて銀河鉄道」に、青森県側を「青い森鉄道」にそれぞれ移管することになりました。

この2社のうち、盛岡ー八戸間は一体となって運行されていて、県境部の利便性は確保されているのですが、その運賃の高さから「北東北のぼったくり鉄道」として悪名高いことも事実です。

新幹線開業による並行在来線なので簡単には採算が取れません。そのため運賃が高いことは仕方がないのですが、同区間を通過利用する利用者として取れる行動を考えていきましょう。

在来線で行くとかかるコスト

普通運賃が高額です

盛岡から青森まで乗りとおすと5,590円かかります。

勘違いされないように補足ですが、これはあくまで「普通列車利用で5,590円」です。普通の電車に乗ってもこれだけのお金がかかります。

このような電車に揺られて5,590円。特急列車の類ではありません。

1日乗車券もあります

ネガティブキャンペーンにならないよう、一応フォローもしておきます。

目時ー青森間の青い森鉄道が乗り放題になる土休日限定の1日乗車券も発売されています。こちらは2,100円ですので、八戸付近ー青森間の移動で活用できそうです。

盛岡ー目時間のIGRいわて銀河鉄道にも「ホリデーフリーきっぷ」という土休日限定の1日乗車券があります。こちらは3,000円ですので、片道では元が取れません。すみませんがフォローできませんでした。

新幹線で行くとかかるコスト

割引なしでもいい勝負です

盛岡から青森まで新幹線(新青森経由)で行くと6,580円かかります。

でもこれ、新幹線に乗っているんですよ?1時間ちょっとで到達できてしまいます。

盛岡から乗った普通列車が八戸に着く前に青森に到着。時間的メリットと快適性を普通列車+990円で買えると考えれば新幹線を選んでしまった方がよさそうですよね。

えきねっとの活用で運賃逆転現象も

えきねっとトクだ値というのもあるので、早めに計画できれば有利です。

14日前まで予約限定のお先にトクだ値(トク30)を使うと、盛岡ー新青森間が4,220円に!ついに在来線の運賃を大幅に下回ってきました。

前日まで予約できるえきねっとトクだ値(トク10)でも、盛岡ー新青森間が5,440円。これでも在来線よりも安い水準に見えますが、厳密には新青森ー青森間(190円)が別途かかるので、こちらの場合は在来線よりも高くなります。

何がともあれ、単純に両駅間を行き来するだけであるのなら在来線を使う理由が見当たりませんね。

期間限定のえきねっとトクだ値スペシャル

さらに今なら期間限定で「えきねっとトクだ値スペシャル」という特別なきっぷも発売されていて、50%引きで新幹線に乗車できます。

このきっぷは制限が厳しく、盛岡ー新青森間での発売はありません。

この際は、仙台ー新青森か盛岡ー新函館北斗で新幹線を利用し、盛大に飛び越えちゃうのが良いと思います。青春18きっぷを利用しているのであれば、この日は新幹線での移動にすると決め、1回分の消費を止めるのもアリですね。

ちなみに仙台ー新青森間で5,610円と、盛岡ー青森間の在来線運賃と同程度で仙台から新幹線で到達可能に。

盛岡ー新函館北斗間では6,610円。盛岡ー青森間の在来線運賃に1,000円程度プラスするだけで北海道に渡れてしまいます。

期間限定なのでお早目に利用してください。

北海道&東日本パスで普通列車の旅を楽しもう

沿線を楽しみたい人へ

ここまで散々、IGRいわて銀河鉄道線&青い森鉄道線をdisってきてすみません。

新幹線で飛び越えようというキャンペーンになってしまいましたが、両線の沿線には見どころがいっぱい。

金田一温泉や浅虫温泉などの観光地が点在している他、下北方面への玄関口でもあります。星野リゾートが手掛ける巨大施設・青森屋も沿線にあります。途中下車しない通過利用であっても、岩手ー青森間の県境越えは見ごたえありますよね。

ということで、何が何でも普通列車で旅をしたいのだ!というニーズもあるはずです。それなら、発売時期があえば「北海道&東日本パス」を活用しましょう。

※今は11330円です

JR東日本とJR北海道を連続する7日間乗り放題になる11,330円の普通列車限定の乗車券ですが、最大のメリットは「青い森鉄道線・IGRいわて銀河鉄道線」をエリアに含むという点です。

1日あたり1,620円で、あのぼったくりコンビ鉄道線にそのまま突っ込める魔法のような乗車券は、青春18きっぷには比べ物にならないほど便利で、東日本在住の鉄道ファンの大きな味方になっています。

デメリットもあって、「通年発売ではない」「連続7日間」「複数人では使えない」などが主に挙げられる点かと思います。バランスを見ながら活用していきましょう。

まとめ

北東北のぼったくり鉄道線が立ちはだかる盛岡ー青森間の移動について、以下の知見を得ました。

  • 在来線普通運賃を普通に支払うと5,590円
  • 新幹線の割引きっぷを使うと在来線運賃を下回る
  • お先にトクだ値スペシャルを使うなら仙台ー新青森で
  • どうしても普通列車に乗りたいなら「北海道&東日本パス」を活用

そろそろワクチン打てますかね?アフターコロナを見据えた旅行プランを考えていきましょう!

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