JR東日本のインターネット予約サイト「えきねっと」では、不正利用防止の観点で厳しいセキュリティが敷かれており、正当な理由で利用していても「不正とみなされロックがかかる」ことがあります。(1)こうなってしまうとえきねっとが使えなくなりますが、(2)予約は維持されているのでご安心を。ただし(3)ロックを解除するまで変更や払戻しができません。(4)電話での解除でも約1時間かかりますので、(5)直近の予約を変更したい場合は電話口で緊急性を伝えてください。(6)悪いのはその端末のそのブラウザですから、解除後も再発します。(7)再発防止策も聞きましたのでご参考ください。
えきねっとIDがロックされる
正しい情報を入れても弾かれる
ある日、帰宅のために特急券を発券しようとえきねっとのマイページに入ろうとすると、
このIDは不正と判定され、利用できなくなりました。
という旨のメッセージが表示され、えきねっとにログインできなくなりました。
そう、えきねっとIDはロックされることがあるのです。
…あるのです。
って偉そうに書いていますけど、このとき初めて起きました。
出発まであと10分。これは間に合わないのではないか。
不審な動作をした心当たりはある
どんな不正をしたのか。
…と言われれば、不正という点で思い当たることは全くありません。
しかし、不審な動作と判定されうる行動をしたかと言えば、心当たりはあります。
何をしたかというと、
ログインをしようとしたときのこと。2段階認証としてメールアドレス宛にPINコードを送る、という流れになったときに、面倒だから後ででいいやと、その画面で放置。
その後、上記の内容を親族と会話をしている際に、えきねっと予約時間が分からなくなったからついでに見てほしいと言われ、同じ端末でログインを試みるも、
ここでも2段階認証としてメールアドレス宛にPINコードを送る、という流れになり、当該メールアドレスを見れるPCを起動していなかったため、面倒だから後ででいいやと、その画面で放置。
これを繰り返しました。
こんなことをしていれば、不審なログインを繰り返し試みていると判定されるのも無理はありません。
予約は維持されているので慌てない
不審な動作をしたと判定された私。
JR東日本から出禁を食らってしまったのかと言えば、そうではありません。
あくまでお客さんが被害に遭わないために用意した、JR東日本のセキュリティに引っかかっただけであり、むしろこのような取り組みに対して感謝しなければなりません。
お客さんを守るためのシステムですから、ロックがかかったとしても予約は維持されています。
予約を維持するのもロックをする目的であるから当然です。
ロックされた状態であっても、クレジットカードを挿入すればきっぷの受け取りはできますし、チケットレス特急券も有効ですから、メールの履歴を追えばそのまま乗車することができます。
だからとりあえず安心しましょう。
念のため覚えておきましょう
そもそも車内改札を受けること自体が滅多にありませんが、座席移動などで車内改札を受けた際にチケットレス特急券の提示を求められたら、メールを見せましょう。本来、メールの提示だけでは無効(=予約変更されている可能性があるため)ですが、えきねっとIDがロックされている旨をお伝えすれば、手元の端末で確認できる予約情報との照らし合わせで問題ないと判断されるケースが多いでしょう。
ロック解除まで変更や払戻しはできない
ただ、安心できない状況の人もいます。
変更や払戻しをしたい予約を持っていて、当該予約の発車時間が迫っている人
にとっては致命的な状況です。
この場合、ログインをして変更を掛けようにも、掛けられませんから、その予約が全額課金されたうえで「乗り遅れ」として無効になってしまうこともあります。
そのような状況の場合、残念ながら「諦める」覚悟も必要になってきます。
最後の悪あがきとして、早急なロックの解除を試みましょう。
解除には最速でも1時間かかる
緊急時は電話が早い
ロックの解除には2通りありますが、急いでいる場合は電話で相談しましょう。
えきねっとサポートセンター(050-2016-5000)に電話をし、ログインに関するお問い合わせ(1)を選択します。
えきねっとサポートセンターは百発百中で混み合っています。
長いBGMを繰り返し聞いていると、そのうち繋がります。一般的な通話料定額プランの対象ですから、かけ放題なら怖いものはありません。
私「えきねっとを利用している●●です」
え「いつもご利用ありがとうございます」
私「ログインしようとしたらIDが不正と判定されロックがかかっているのですが」
え「(すべてを察したような口調で)かしこまりました」
え「ご迷惑をおかけしており、申し訳ございません」
といった流れに持っていくと、話が速いです。
こちらとしては不審な動作をしてしまったので申し訳ないと思いながら電話をしているわけですが、あちらはあちらでひたすら謝ってくれます。
必要となる情報は下記ですが、セキュリティの関係上、変更となることがあります。
- 名前
漢字の説明まで求められますから、自分の名前の漢字をスムーズに伝える方法を考えておきましょう。長谷川さんなら、長短の長、渋谷の谷、川崎の川、など。 - 生年月日
西暦で答えるように求められます。 - 電話番号
登録されている番号に誤りがない必要があります。 - えきねっとID
アルファベットで1文字ずつ伝えます。
電話の解除でも1時間かかる
前項の流れで手続きは完了です。
完了後、1時間するとロックが解除されると説明があります。
ロックを解除するにあたり、懸念点があれば電話がかかってくるようです。
おそらく、電話口の人が「一次審査」で、その後、上の人による「二次審査」があり、両方通過してロックが解除されているのではないかと理解しています(未確認)。
ロック解除後のログイン方法には注意点がありますので、この先も必ずお読みください。
特殊な事情があれば早まることもある
ただし、発車時刻が迫っている予約の変更であれば、その時間を短縮できるように段取りしてくれることがあります。
個人対応であったため、具体的な数字は開示できませんが、ざっくり半分くらい。
もし焦っている状況であれば、電話口で相談してみましょう。
極めて急いでいる場合は、電話で乗車変更することもできるようなので、予約番号(メールで分かります)を手元に用意しておきましょう。
フォームから申請もできる
お急ぎでなければ、フォームから申請することもできます。
メールアドレスや電話番号など、本人であれば絶対に分かるであろう情報を入力し、送信します。
こちらのフォームから申請をしたこともありますが、電話よりは時間がかかります。
私の場合は、当日中に手続きが完了した旨の連絡がメールで入りました。
電話の手間がかからない分、急ぎでなければこちらがいいでしょう。
原因は「端末」にあり
当該端末からのアクセスを徹底的にブロック
ロックがかかってしまったのは、当該端末からの不審なアクセスが原因なので、同じ端末から同じ方法でアクセスしてしまうと、すぐに再ロックがかかります。
以下のことに気を付けて作業しましょう。
ロック解除後のログイン
・可能であれば別の端末(PCなど)からログインする
・同じ端末を使う場合はブラウザを変える
上記のことは、電話口でも伝えられます。
対処をしない限り再発する
忠告を無視して同じ端末の同じブラウザからアクセスすると、再ロックがかかるのは前述の通りですが、これは別の端末から無事にログインができた後であっても同じ。
同じ端末の同じブラウザからアクセスした時点で一発アウト。
再ロックがかかり、元の木阿弥となります。
何を隠そう、私は再ロックをかけました!
必ず、言われたことは守りましょう。
何とかなるんじゃない?と言いながら操作すると、簡単に再ロックをかけてしまいます。
じゃあその端末はどうすればいいのか?捨てるしかないのか?
再発しないための対処法をえきねっとサポートセンターに聞いてみました。
再発を防止する方法
同じ端末を使ってもロックがかからない方法として、以下を教えていただきました。
少し手間がかかりますが、やっておくと無難です。
同じ端末を「安全に」使う方法
※必ず上から順に実施
(1)ブラウザのキャッシュを削除する
(2)端末を再起動する
(3)時間に余裕があるときに試してみる
ブラウザのキャッシュというのは、ざっくり言うと「見たことのあるサイトの情報を端末に保存しておき、再度アクセスしたときに速やかに表示する」ようなブラウザの機能です。これを削除することによって、不審な挙動をしてしまった過去を消すことができるようです。
PCに詳しくない私、それなら消すべきはCookieじゃないかと思い「Cookieですか?」と聞いたら、キャッシュです、キャッシュ!と強めに言われてしまいました。何となく怖かったので、Cookieも消しましたが、これをすると全てのサイトからログアウト状態になるので気を付けて。
Chromeアプリであれば、右上の「…」から履歴をタップし、閲覧履歴データを削除→「キャッシュされた画像とファイル」にチェックが入っていることを確認の上、「データを削除」に進みましょう。
その後、端末を再起動することが好ましいようです。
万が一、再ロックがかかったとしても大騒動にならないよう、次の予約まで余裕があるときに試してみることが望ましいでしょう。これはえきねっとサポートセンターから言われたことではなく、特急踊り子への乗車直前に再ロックをかけてしまった私の感想です。
上記の対策をした端末では、今のところ再発はしておりません。
ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
えきねっとIDがロックされてしまい、以下の知見を得ました。
- えきねっとIDがロックされてしまうことがあるのは本当だが、メールでの警告は「詐欺」を疑え
- ロックされたとしても予約は維持されている
- ロックの解除は電話かフォームから行うことができる
- 電話での解除でも、通常は約1時間かかる
- 状況によっては前倒しで解除になることがある
- 同じ端末の同じブラウザで再度アクセスすると再ロックがかかる
- キャッシュをクリアすることで再ロックを回避できる
利用直前にロックがかかり、困ることのないように気を付けましょう。
ではまた。