E257系の最前列「片側しかない席」に乗車。メリットと注意点、窓枠情報も解説。

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鉄道
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特急「踊り子」「草津・四万」「あかぎ」などに使われるJR東日本の特急型車両E257系には、最前列・最後尾において不自然に片寄った座席配置が見られます。座席表の上で「片側しかない席」の隣には荷物棚があります。眺望が悪い席として案内されることもありますが、実は快適に過ごせるおすすめ座席でもあります。実際に最前列席を利用してみた体験を通じて、どんな特徴があるのかを写真と共にご紹介します。私は気に入りましたが、好みは分かれる席です。窓枠有無の見分け方も解説します。

「片側しかない席」とは、編成の最前列付近に設置された、通路を挟んで反対側に座席が全く設定されていないエリアのことをいいます。横並びで1席しかない席(=車いすスペース)とは異なります。「片側しかない席」は、房総方面に運転されているE257系500番台には無いようです。

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E257系とは

「踊り子」「草津・四万」「あかぎ」などに使用

E257系は、JR東日本が所有する特急型車両です。

E257系500番台

最も多いシリーズだった”0番台”は、かつては主に中央線の「あずさ」「かいじ」として使われていた車両です。

中央線系統に新型車両が導入されたことを契機に改造され、今では幅広い線区で活躍しています。

JR東日本の看板特急と言えるかというとちょっと微妙かもしれませんが、逆に言えば、小回りの利く、使いやすい車両であり、最新鋭の車両が投入されない各線区や、臨時列車の運行役として引っ張りだこの人気者です。

今ではE257系が足りず、東海道線「踊り子」として運行した後に上野駅に向かい、そのまま「あかぎ」として高崎に向かう運用も行われるなど、人間界でやらせたら”ブラック”と言われそうな過酷な運用もこなしています。

座席表に”不自然な空間”があります

そんな感じで、首都圏で幅広く活躍するE257系車両。

東海道線「踊り子」の他に、

E257系2000番台

高崎線系統の「草津・四万」や「あかぎ」にも入っています。

E257系2500番台と185系の並びが見れることで騒ぎが起きた大宮駅(2023年6月3日)
私は草津・四万1号に乗車するため、並びは撮影できませんでした
草津・四万の運用に入るE257系2500番台
※通常は緑色のE257系5500番台が入りますが、この日は2500番台が代走しました。

観光客がお世話になりそうな「草津・四万」には5両編成のE257系5500番台(または2500番台)が運用に入り、快適な移動のお手伝いをしています。

早速、お気に入りの席を選んで予約しようと座席表を開くと、

あれっ!?

違和感を覚える点がないでしょうか?

この不自然な空間には何がいるのか…

バケモノがいるのか…

最前列を取ろうか悩んでいる方に向けて、私が代わりに座ってみましたのでレポートします。

写真とともに特徴を解説しますので、納得の上で指定席を取りましょう。

その結果、最前列が嫌だという結論に至ったとしても、この空間から判断できる窓枠情報はお役立てください。

E257系の最前列席を選ぶデメリット

先にデメリットをお伝えしておきます。

不自然な空間には荷物棚があります

先に結論を申し上げますと、上記座席表の不自然な空間には荷物棚があります。

さらに気を付けなければならないのは、荷物棚の向こうに窓はない、ということ。

つまり、5号車13番A席に座ると、通路挟んだ反対側の景色は全く見れなくなります。

最前列席は「窓枠席」となります

荷物棚の隣であっても、自席には窓があります。

しかし、最前列席は窓枠席となるため、視界は限られるでしょう。

このように、視界に関しては残念な要素が揃いに揃っています。

ここで一旦結論を出します。

「景色を楽しみたいならやめておけ」

言い切ったほうがいいでしょう。それくらい、自席から景色を楽しむには無理があります。

しかし、デメリットは景色に関することくらい。

あとはメリットが並びますから、ぜひ続きをご覧ください。

E257系の最前列席を選ぶメリット

すぐに運転台後ろに行ける

特急列車は客室とデッキに分かれていますから、最前列に座ったとしても前面展望を楽しむことはできません。

しかし、最前列席に座っておけば、運転席後ろのデッキまでわずか3歩で行けます。

しかもE257系は、デッキに出れば前面展望を楽しめる設計になっています。

さらにうれしいのはお子さま連れのお客様。

前が見やすいように、わざわざ踏み台までつけてくれています。

本当にありがとうございます。

おかげさまで、父は座席で優雅に過ごせました。笑

個室のようなプライベート感

前には誰もいません。横にも誰もいません。

まるで自分たちだけの空間のような、プライベート感満載の、秘密基地に似た、ちょっとワクワクする席になっています。

少しテーブルは小さいけど、お気に入りのドリンクを用意して、お菓子を並べて自由気ままな時間を過ごしましょう。

サブテーブルもあります

わずかな空間ではありますが、コンセントと並んで奥行きのある空間が広がっています。

ここにも小物を置けますので、意外と重宝します。

で、前に隙間があるなと思ってのぞき込むと、そこはガラスではなく鏡です。

見たくもない自分の気持ち悪い顔が映ります。ご注意ください。

E257-2500
E257-2500

【最前列席の特徴】

景色は楽しみにくい。

でも、前面展望まで3歩で行ける、秘密基地のようなワクワクする席だよ。

好みに合わせて選んでね。

E257系の窓枠情報

E257系の窓枠は、2列1セットになっています。

つまり、座る席によって視界が広くなったり、窓枠が邪魔になったりしますから、気になる人はチェックしましょう。

以下では「草津・四万」を例に解説します。

「草津・四万」1~4号車の場合

1~4号車であれば、列の数が偶数なので分かりやすいですよね。

端から2列ずつ、窓が並びます。

進行方向(予約時に表示されます)さえ間違えなければ、窓枠を判断することができるでしょう。

※特急「踊り子」でも同じように見ていけば大丈夫です

「草津・四万」5号車の場合

5号車は、列の数が奇数になっていて、ちょっと迷うかもしれません。

こういう時は「荷物棚」が1セットになっている点に着目して、数えてみましょう。

具体的には下記の通り。上野側の1列が小さい窓になっています。

※特急「踊り子」でも同じように見ていけば大丈夫です

景色を楽しみたいのであれば窓枠のない席を選ぶといいでしょう。

よい旅を!

まとめ

E257系の最前列席に着席し、以下の知見を得ました。

  • 不自然な空間には荷物棚があります
  • (デメリット)荷物棚には窓がないため、自席側の景色しか楽しめません
  • (メリット)前面展望まで3歩で行けます
  • (メリット)プライベート感の溢れる席です
  • 窓枠は荷物棚から逆算すると分かりやすいです

関連情報として、特急「踊り子」のおすすめ座席に関して書いた記事を貼っておきます。特急「踊り子」に乗車して海の景色を楽しみたい場合はA席を取るべきです。ということは…”不自然な空間”の隣にあるCD席を取ってしまうと、海の景色は完全にお預けとなります。気を付けましょう

ではまた。

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