ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)に行くならJRゆめ咲線「ユニバーサルシティ駅」の利用が正解です。しかし、対岸の「天保山エリア」とUSJの「桜島エリア」とを行き来したい場合、直接結ぶ電車もなければバスもない、非常に不便なルート取りを強いられます。この記事では、天保山エリアと桜島エリアを行き来する際に活用できる無料の渡船を、ルートの写真とともにご紹介します。なお、有料でもよければ「キャプテンライン」が便利なので、併せてご紹介します。
当記事内ではユニバーサル・スタジオ・ジャパンをUSJと表記します。
桜島エリアと天保山エリア
桜島エリア
大阪を代表するテーマパークと言えばUSJですよね。
USJは、大阪の中でも「桜島」と呼ばれる地域にあります。
このエリアに行くのであればJRゆめ咲線のユニバーサルシティ駅が便利。
かつての工業地帯を再開発したエリア。USJも日立造船や日本製鉄の工場跡地に建設されています。
USJがひときわ目立つ桜島エリアですが、物流の一大拠点としても活躍。1駅隣「安治川口駅」には全国から多くの貨物列車が集まってきます。
天保山エリア
大阪を代表する水族館と言えば「海遊館」ですよね。
海遊館は、大阪の中でも「大阪港」「天保山」と呼ばれるエリアにあります。
天保山というのは日本で最も標高が低いことで知られる山です。その山の頂上を楽々越えてしまう天保山大観覧車や天保山マーケットプレイスを中心に、商業・観光スポットとしてにぎわっています。
このエリアに行くのであればOsakaMetro中央線「大阪港駅」が便利です。
水の都・大阪
さて…
かつては水の都と言われた大阪には、多くの川や運河が流れています。
それらは水運という点では大変便利な存在ですが、陸上を移動しようとした場合に立ちふさがる厄介な「壁」でもありますよね。
特に多くの旅行者が直面しそうなのは「天保山エリア」と「桜島エリア」を行き来する際の“安治川渡れない問題”かもしれません。
安治川渡れない問題
安治川というのは天保山エリアと桜島エリアの間に流れる上記写真の川です。
水運の役割も果たし、多くの船が行き来していますが…
この対岸に行くのが大変なんです。
仮に電車で行くのであれば、ユニバーサルシティ駅から15分に1本のゆめ咲線に乗り、西九条で大阪環状線に乗り換えて1駅で弁天町。さらにOsakaMetro中央線に乗り換えて大阪港までいかなければなりません。
これは不便ですよね。
安治川渡れる「渡船」をご紹介
で、今回の記事では「渡船」をご紹介します。
この渡船を使えば、天保山エリアと桜島エリアを往来することができ、上手く使えば、大観覧車とUSJの間を無料で行き来することだってできるのです。
【無料】天保山渡船で渡れます
天保山渡船とは
この”安治川渡れない問題”には大阪市が対応しています。
繰り返しとなりますが、橋がない代わりに渡船を運航してくれているのです。
天保山エリアと桜島エリアを2~3分で結びます。
天保山渡船の歴史は古く、開設されたのは明治38年とのこと(大阪市)。
今となってはUSJへのアクセスにも使えそうな渡船ですが、一帯に工業地帯が広がっていた時にも重宝されたことでしょう。
乗船は無料です
この船、あくまで橋のような扱いなので、乗船は無料。
繰り返します。乗船は無料です。
さすがに車を載せることはできませんが、自転車であればOKです。
これはコストかかっているかもしれませんが、とても助かりますね。
時刻表があります
天保山渡船には天保山側に時刻表が存在します。
6:30~20:30の間で、少なくとも30分間隔で運行(ラッシュ時は増便)しています。
桜島側には時刻表はありませんが、天保山出発時刻の約2分後を目安に出航しているようです。
最新の時刻表はしっかりチェックしてでかけましょう。
>> こちら(別画面で開きます)
座席はありません
対岸に渡るのがこの船の目的です。
一瞬で着きますし、観光船でもありませんので…船の中には座席が全くありません。
立って移動することになります。
ただし、乗船場所に設置された待合所にはベンチがありますので、待ち時間に休憩はできます。
船で座るつもりでいないこと。
悪天候時は休航します
波が高いときや風が強いとき、視界が悪いときは、渡船が休航となりますので注意が必要です。
休航となる目安は定められていて、例えば視界不良の場合は「目的とする桟橋を視認できないとき」となっています。
天候が悪いときはルートに入れないようにしましょう。
天保山からUSJまでの無料ルート
では、天保山渡船を活用した天保山→USJの無料ルートを見ていきましょう。
下記の説明では、起点を大観覧車乗り場がある「天保山マーケットプレイス」としています。
観覧車を背に、高速道路の橋の方に向かいます。
天保山公園に着きますので、入っていきます。
横道にそれるところがありますので、出てみます。
乗り場の案内に従って、あとは道なりに進むだけです。
小屋のような場所に「天保山渡船場」と書かれていますので、迷うことは無いでしょう。
船旅を終え、桜島エリアに降り立ったら、道なりに進みましょう。
大丈夫、USJの方向に向かう道は一つしかありません。
交差点に差し掛かったら、右折します。USJを左手に感じながら歩きます。
USJと向き合う形でぶつかったら、右折します。
この先はひたすらUSJの外周を歩いていきます。
途中、JRゆめ咲線の桜島駅前を通ります。もし体力を温存したいのであれば1駅乗車することも可能ですが、よほどタイミングが良くない限り、歩いたほうが早く着きます。
遊歩道のような場所が見えてきたら、ここを上がりましょう。
遊歩道をひたすらまっすぐ歩きます。
この遊歩道からは、USJのバックヤードを垣間見ることができます。
ずっと歩いていくと、ユニバーサルシティ駅の手前で遊歩道が終わります。
遊歩道の終点で左に曲がり、緩やかな坂を下りていきます。
到着です。
所要時間の目安は下記。渡船の時刻表を確認してタイミングを合わせて行っても約40分は見ておいた方が良いかもしれません。
- 天保山マーケットプレイス→渡船場(10分)
- 渡船時間(3分)
- 渡船場→桜島駅(10分)
- 桜島駅→USJエントランス(15分)
【有料】キャプテンラインという選択肢もあります
..と、ここまで読んで「そんなルートやってらんねぇ」と思った人へ。
お金を払えば楽に移動できる手段があります。
「海遊館」から「ユニバーサルポート」まで、キャプテンラインという船が運行しています。
ユニバーサルポートは、前項目の写真でいうと「ユニバーサルシティ駅の手前で左折」のあたり。
大幅なショートカットができますので、お金を払ってもいいのであればオススメです。
ただし、料金が、
- 片道:900円
- 往復:1,700円
かかりますのでご注意を。
まとめ
天保山からUSJまで無料で行くルートについて、以下の知見を得ました。
- 天保山とUSJの間には安治川が立ちはだかる
- 鉄道やバスでの移動は遠回りになる
- 天保山ー桜島間を結ぶ無料の渡船がある
- 渡船の桟橋から徒歩を許容できれば無料で移動が可能
- キャプテンライン(有料)という選択肢も覚えておこう
天保山渡船
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キャプテンライン
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天保山マーケットプレイス
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ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)
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ではまた。