【複数人精算】バスでICカード2回タッチはできません。背景に1,100万円の大規模誤精算。

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バス
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SuicaやPASMOなどの交通系ICカードがバスでも当たり前のように利用できるようなりました。同一のICカードで複数人の支払いを行うこともできますが、必ずタッチの前に乗務員への申し出が必要です。連続タッチによる精算はできません。なぜこのようなシステムになっているのか。背景には過去に発生した二重精算トラブルがあります。バスの精算の仕組みを説明しますので、混乱を未然に防ぎましょう。

この記事で最も大切なこと
ICカードで複数人精算するときは必ずタッチの前に申し出ること!

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バスとIC乗車券

バスでのIC乗車券利用が浸透

バスに乗車するとき、SuicaやPASMOなどの交通系ICカードを利用できる路線が多いですよね。

今では当たり前のように利用している人が多いでしょう。

IC乗車券は、かつては使用できず、代わりにバスカードが利用できるケースが多かったです。

例えば、かつての首都圏では「バス共通カード」というものが使われていました。

「懐かしい~!」と叫んだ人は筆者と同世代。笑

元祖は神奈川中央交通が発行したバスカードで、会社の垣根を越えて使えるようにしたのがバス共通カード。金額に応じてプレミアムが上乗せされていました。上乗せ額は「バス特」というプログラムを通じて、SuicaやPASMOにも移行されていましたが、いまでは廃止になっています。

タッチで運賃精算が完了

運賃先払い方式の場合は乗車するときにタッチするだけ。

ICカードに整理券番号を記録するシステム*も搭載されていて、運賃後払い方式(整理券方式)の場合は、乗る時と降りるときにタッチをすれば正しい運賃を引いてくれます。

都市部だけでなく、地方でも使えるエリアが広がっていて、利用者としては大変便利ですよね。

(*補足)整理券方式の路線では、厳密にはICカードに整理券番号を記録するのではなく、バスのシステムにICカード番号と整理券番号を記録しているようです。

バスのICカード対応化によって、ピピッとタッチするだけで精算が完了

今では当たり前ですが、当時では革命的だったんですよ、これ。

複数人利用は注意が必要

慣れていない人はトラブルに陥りがちなルールを記載しています

支払い前に申し出が必要です

1人で使う分には、タッチするだけで支払い完了なのですが、複数人で使う場合は注意点があります。

「同じカードを何回もタッチすることはできません」

大切なのでもう一度。

「同じカードを何回もタッチすることはできません」

複数人で使う場合は、必ず先に人数を伝えなければなりません。

連続タッチはできません

「なんで使えないんだよ!」

…と怒りを運賃箱にぶつけそうになっている人もいますが、使えないものは使えません。

一度運賃箱にタッチしてしまうと、そのカード番号が運賃箱に記録され、再度のタッチはできないようになっています。

仮にでもタッチしようとすると

「精算済みのカードです」

と表示されて、先に進めなくなります。

「2人分お願いします」と先に言えばOK

たったそれだけのことですので、頭に入れておきましょう。

連続タッチできない理由

バスの精算機で連続タッチができない理由として、誤精算の防止が挙げられます。

かつて「大規模誤精算」が発生

遡ること2008年。私も被害に遭った「大規模誤精算」が発生しました。

発生確率は数千回に一回だったようですが、総額で約1,100万円もの過大徴収

誰が悪いわけでもありませんが、結果として「運転手さんの操作ミス」が原因でした。

誤精算の内容は、同じカードで複数回の精算をしてしまった「二重精算」です。

誰も気づかなかった二重精算

ICカードをタッチした時に「ピーッ」と音が出たら、誰だって「精算できていない」と思いますよね?

…ね?

…そうですよね?

…でも…

精算できていた。。

しかし、精算が完了していることに、乗客も運転士も気づかずに、もう一度タッチして(させて)しまった

上記に加え、ある操作が加わると誤精算となったのです。

その「操作」をするかしないかが分かれ道でした。

正しい対処をしていたケースはセーフだった

ICカードをタッチしたときに「ピーッ」と音が出ることは日常茶飯事。

この段階では「実際は精算完了しているかもしれないけど、よくわからない」という状態です。

このとき、次に打つべき正しい行動は、

  • 運転手さんは「静観」
  • お客さんは「再度タッチ」

でした。

この「基本動作」が守られている限り二重精算は起こりませんでした。

再度タッチした時には、機器が「つい先ほど精算したカードだから差し引かない」という判断ができたのです。

運転士さんが誤った操作をすると「アウト」だった

しかし、「ピーッ」という音に運転手さんが反応してしまうと…良からぬことが起きます。

エラー画面を消そうとし、精算機に何らかのリセット操作をしてしまうケースがあったのです。

この操作をされてしまうと悲劇が起きます。

実際には1回目のタッチで精算が完了していたにもかかわらず、精算済の情報がリセットされています。

その結果、2回目のタッチで再度運賃が引かれてしまうのです。

う~ん。なるほど。

…運転手さん。しっかりして…

…と、誰が言えるでしょうか。

これはシステム側の動作が二重精算に向けて誘導しているとも言えますよね。

2回精算できない仕組みを導入

大規模な失敗をやらかしてしまった場合、再発防止をしなければならないのが世の常です。

そこで導入されたのが「同じカードを2回以上受け付けない」という機構

精算済なのにエラーが出てしまった際、運転手さんが”(通常考えられる)余計な操作”をしてしまった場合でも「精算済カードです」と突っ返し、二重精算を防止することにしたのです。

運賃箱にタッチされたICカード情報(カード番号)は、その運行が完了するまでの間は記録されていて、その番号を持つICカードは受け付けません。

その結果、

「複数人精算したいのに再度タッチできない」

「複数人精算の場合は必ず先に申し出なければならない」

という今の形になったと考えられています。

まとめ

バスでの複数人精算に関し、以下の知見を得ました。

  • 今では多くのバス路線でICカードが使える
  • タッチするだけの簡単精算
  • 複数人まとめて支払う場合はタッチ前の申し出が必要
  • 連続タッチはできない仕組み
  • 過去に大規模な二重精算が発生した経緯あり

ではまた。

編集後記
当時の二重精算には私も巻き込まれました。普通の路線バスだったら諦めていたと思いますが、二重精算が起きたのが…なんと「高速バス」だったのです。さすがに返金を要求し、事なきを得ました。当時の様子をガキだったころの私が日記にまとめていましたので引用します。

ちなみに下記の日記は2007年に書かれています。二重精算の過ちを認めたのが2008年9月ですから、長い間気づかずに”危険な運用”を続けていたことになりますね。

タイトル:ペンギンが救った770円

東名綾瀬から新宿まで\770。
箱根からのバスがやってきて、運賃をモバイルSuicaで支払おうとタッチしたら、読み取りエラー。
もう一度タッチしたら、今度はうまくいって乗車券が出てきました。
座席に座り、一息。
いやな予感がして、履歴を見たら…

1540円引かれていることに気づきました。

下車時にこのことを運転手に説明したら、770円返ってきました。
カードのSuicaでは履歴を車内では確認できません。
普通ならすぐに気づけなかったミスにも、モバイルSuicaではすんなり対応できました☆
てへへ。

てへへ☆じゃねぇよ。当時は全く浸透していなかったモバイルSuicaを使いこなしていることを自慢しているだけの嫌な奴。でもその後こんなに大きな事態に発展するとは思いませんでした。警戒心を持って支払いするのも大切ですね。

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