安中榛名駅の存在意義。旅行者の活用法を強引に考えてみた。

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鉄道
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当ブログでは地方の新幹線駅を題材にし「『何もない』は言い過ぎ」をキーワードにした記事を何本か挙げています。安中榛名駅にも「何もないはずはない」と出向きましたが、残念ながら何かあることを見出せませんでした。そこで今回は、安中榛名駅の活用法を「通りすがりの旅行者目線で」無理やり導き出したいと思います。着眼点は(1)バス路線での在来線接続、(2)高崎ー軽井沢間の安価な移動方法、となります。どうぞお付き合いくださいませ。

この記事では
・安中榛名駅ってなに?
・何で作っちゃったの?
・旅行者目線で活用法はないの?
という疑問点に答えています。旅行者目線での活用法については
・信越線とのバス接続
・新幹線特急料金の節約
という観点で考えています。

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安中榛名駅とは

北陸新幹線の途中駅です

安中榛名駅は、群馬県安中市にあるJR北陸新幹線の単独途中駅です。

北陸新幹線が長野まで開業した日に営業開始。北陸新幹線の中では最小の平均乗降客数(177人/日)となっています。

高崎と軽井沢の間に位置していて、北陸新幹線としては唯一の群馬県内の駅。

地図を見てもらえばわかりますが、

安中榛名駅の金沢方面に見えるトンネルを抜けると、そこは軽井沢…という位置関係です。

トンネルの狭間に無理矢理(というと言いすぎですが)作られた山間の駅です。

こんなところに駅を作っても…

なぜ作ったのか?

当然ですが、計画段階では安中榛名駅を設置する計画なんてありませんでした。

しかし、裏には整備新幹線に関する法律の存在があり、整備新幹線に位置づけられる北陸新幹線が通過する自治体は、その建設費の一部を負担することになっているのです。

「ただ通るだけでは自分たちの自治体に恩恵がないからお金は出せません」
「駅を作ってくれるなら出します」

群馬県がそう思うのは当然ですよね。

このような要請を受け、もともとの計画ルート上に存在した“山間の地上区間”にホームをくっつけることになったのです。

これが安中榛名駅の始まりです。

利用者は100人以上います

何もないところに駅を作って誰が使うの?と言われ続けてきましたが、この駅は少しずつ利用者を伸ばしてきました。

コロナの影響もあって落ち込みも見られますが、それでも当駅の平均乗降客数は177人/日(2021年)を確保しています。

興味深いのは177人の内訳。

定期外が69人なのに対して定期が108人もいらっしゃいます。

JR東日本が主導した「びゅうヴェルジェ安中榛名」の宅地開発などが功を奏したのかどうかは定かではありませんが、しかし少しずつ、着実に通勤や通学に活用されているのが分かりますよね。

ということは!?

きっと駅前もにぎわっているはずだ。

かねてから「何もない」と言われ続けてきた安中榛名駅。

何もないはずはないと信じて、向かうことにしました。

安中榛名駅に行ってみた

安中榛名には「あさま」のみ停車

お察しの通り、安中榛名駅はほとんどの列車が通過し、最低限の停車にとどまっています。

北陸新幹線のうち長野まで区間運転される「あさま」の一部のみが停車します。

コンコースにあるE7系の解説も「安中榛名駅を通過するときは…」などと自虐が入るほど。

もし安中榛名駅を利用するときは、向かうときも離れるときも時刻表のチェックが必ず必要ですね。

厳選の上で乗車した「あさま号」が安中榛名駅に停車します。降りるときに乗客の視線を熱く感じられるかと思いましたが、それは大丈夫。他にも下車された方がいらっしゃいました。

高崎側に目をやると、上り勾配で標高を上げてきた線路が見えます。

耳を澄ますと小川のせせらぎが聞こえてきます。※盛っているわけではなく本当に聞こえます。

長野側には長大トンネルが口を開けています。この先は軽井沢。

誰もいないホームは緩やかな曲線を描いています。

駅構内のようす

駅構内には広いスペースにテーブルが置かれ、

反対側には待合室もあります。

山間の秘境駅ではありますが、寒さをしのぐことはできます。

なお、コンビニは閉店してしまいましたが、おぎのやさんが峠の釜めしを売ってくれる時間帯もあるそうです。

駅周辺は何もない

駅の周辺は何にもありません。

信じられないかもしれませんが、これが安中榛名駅前からの景色です。

登山の途中ではありません。安中榛名駅前からの景色です。

いやぁ、こんな景色を新幹線駅前から楽しめるなんて最高ですね。。。

旅行者による安中榛名駅の活用法

そんな安中榛名駅ですが…旅行者目線で活用法を考えてみました。

バスで”市内”に行ける

安中市街地への新幹線アクセス

安中榛名駅には路線バスが乗り入れています。

安中榛名と信越線の磯部駅の間に路線バスがあり、300円で連絡しています。

曜日限定で安中駅への路線バスも運行されています(300円)。

通常であれば高崎で乗り換えなければならない信越線周辺まで新幹線でアプローチすることができますね。

しかも東京ー高崎と東京ー安中榛名では新幹線特急料金は同じです。

バスは8本/日ほど運行されているようです。

時間が合えば利用価値ありそうですね。

在来線旅の新幹線ワープ

北陸新幹線の開業に伴い、碓氷峠を越える在来線は廃止になりました。

これにより、軽井沢まで鉄道で行こうとすると、高崎から新幹線に乗らなければなりません。

このことが問題になるのは、週末パスなどの乗車券タイプのフリーパスを使っていて、なるべく特急料金を抑えたいと思っている場合。

実は1駅だけ新幹線の自由席に乗る場合は特急料金が安価に設定されています。

信越線沿線からバスで安中榛名に抜け、同駅から軽井沢まで1駅だけ新幹線に乗れば、特急料金(自由席)は880円に抑えられます。

バス代と合わせて1,180円ですので、高崎から乗る場合(1,870円)と比較して690円も節約できますね。

横川ー軽井沢間には碓氷峠を越える路線バスが運行されています。通常は同路線バスを利用するのが一般的であることを念のために申し添えておきます。

高崎ー軽井沢間の特急料金を安くできる

いやぁ~さすがに信越線とバスを乗り継いで安中榛名に行くのはきついですよね。

そんなときにも役立つのが安中榛名駅の存在です。

高崎から軽井沢までの特急料金(自由席)は1,870円ですが…

高崎から安中榛名までの特急料金(自由席)は880円で、安中榛名から軽井沢までの特急料金(自由席)も880円。合計1,760円です。

安中榛名で特急券を区切ることで110円も安くなります。

高崎駅や軽井沢駅で改札を通るときは、ぜんぶまとめて自動改札機に入れてください。万が一扉が閉まっても、駅員さんに見せればOKですよ。

まとめ

安中榛名駅について、以下の知見を得ました。

  • 安中榛名駅前には本当に何もありません
  • 様々な事情があって駅を作ることになりました
  • 通勤利用があります
  • 安中市街地までのバス路線があります
  • 安中榛名駅を活用した新幹線特急券の節約法があります

何もなくはないシリーズの一例を下記にご紹介しますので、ご参考ください。

新青森駅
>> はま寿司があります

上越妙高駅
>> コメダ珈琲があります

七戸十和田駅
>> イオンがあります

安中榛名駅のバス路線について
>> こちら

ではまた。

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