東急バスの行先表示と車内放送をやりたい放題できるのが「電車とバスの博物館」最大の見どころ

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東急が展開する宮崎台駅直結の「電車とバスの博物館」では、小さい子どもから大きなおともだちまで様々な体験ができる展示がされています。有料の8090系シミュレータや鉄道ジオラマが目に入りますが、無料の展示でも十分楽しめる施設です。電車がメインと思われがちですが、その陰で「バスオタ悲願」の展示である「東急バスの行先表示と車内放送」を好き放題いじくれる展示があります。シミュレータを待つ長蛇の列に向けて、自分の好きなアナウンスを流しましょう!注目の的なので、何を流すのかセンスが問われます。

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電車とバスの博物館とは

電車とバスの博物館とは、東急田園都市線宮崎台駅に隣接する東急主体の乗り物の博物館です。

東急の歴史を記録しているほか、各種シミュレータや鉄道ジオラマが展示されています。

もともと、東急田園都市線高津駅の高架下で営業していた元祖・電車とバスの博物館。こちらはなんと10円で入館できる施設だったのですが、東急大井町線の溝の口駅延伸に向けた複々線化工事の一環で閉鎖となり、現在の宮崎台駅隣接地へ移設となりました。

宮崎台での新・電車とバスの博物館は、大人200円、こども(3歳以上)100円と、高津駅からは20倍もの値上げ(笑)ですが、いやまてよ…入ればわかりますが、この充実した内容で200円で遊べるなんてオトクすぎます。

前もって館内の情報を収集すると、どうしても「1回300円の8090系シミュレータ」や「200円/20分のNゲージパーク」などの案内が目立ちますが、課金しなくても楽しい展示が充実しています。

例えば、東横線を2駅分楽しめる運転シミュレータは並べば追加料金なしで遊べますし、これでも十分楽しいです(映像を含むためアップロードは控えます)。ちなみにこのシミュレータでは、現役車両5050系を運転することができますよ。

他にも先頭車両にカメラを取り付けたNゲージを運転できる展示もあります。こちらも並べば遊べます。

とりあえず騙されたと思って行ってみましょう。

東急バスの行先表示と車内放送の展示

電車とバスの博物館の魅力は私の語彙力では伝わりませんので、他のブロガーのみなさまにお譲りしますが、そんな私からどうしても伝えたい見どころがあったので、しゃべらせてください。

東急バスの幕を見る

その展示は、東急バスの昔と今を比べた展示の中にあります。1Fの東横線シミュレータの横にひっそりとあるのですが…

まずは幕式の行先表示器の展示。こちらは綱島や日吉付近を中心とした幕がめくれるものです。もちろん入館者が手動で幕を送ることができます。

市03(市ヶ尾~新横浜)や日93(日吉~駒岡~綱島)などの現存する路線の幕を見ることができるので、これはこれで楽しいのですが…

LED行先表示板を見る

展示中の「今」の技術として紹介されているのがこれ。

これは、(おそらく高津営業所の)システムをほぼそのまま載せたものと思われます。上から前面表示、背面表示、側面表示、車内案内が出るようになっていて、行き先を選ぶのは入館者自身。

しかも、その選択画面は見る人が見ないとわからないマニアックな内容がずらり。そこから自分の好きな行先を選んで「始発」をタップすると、各表示が切り替わるのです。

一応、説明書がついているので初めての人は見たほうがいいと思いますが…なかなか「いつも使っているバス路線の行先」にはたどり着けないと思いますよ。

ちなみに高津営業所のものと思われますので、例えば「青葉台」や「たまプラーザ」を中心とした路線は出てきません。

車内放送もすべて流せる

驚くのは行先表示だけではありません。

なんと、運転台の右側に設置されているボタン類が置かれていて、これを押すことで車内放送が大音量で流れます

東急バスを使ったことがある人ならわかりますよね?あの、東急バスのお姉さんの声です。

「毎度東急バスにご乗車、ありがとうございます。このバスは、溝の口02系統、宮内、等々力グランド経由、小杉駅行きでございます。」

ってやつです。流れた瞬間、鳥肌ぞわ~ですよ。久しぶりに全身の毛穴が開くのが分かりました。

黒いボタンを押すと、1停留所ずつ進んでいきます。

「次は、南二子、南二子でございます。」

一発でハマりまして、一緒に行った子どもが電車のシミュレータを何度も体験している間、そんなことはそっちのけで、30過ぎたおっさんが一人でいじくって遊んでいるという…それくらい虜にさせられます。

なんだろうなぁ…もちろん、古い車両の展示とかも大事だと思うんですよ。貴重ですし、迫力あると思います。でもね、一般利用者が求めているのってそれだけじゃないんですよね。まさに普段、自分たちが公共交通機関を使っている中で触れる、世の中で動いているシステムのおもちゃが欲しいという層もいるんです。東急の博物館がそこをよく分かってくれていて、とてもうれしかったです。

行先表示の一例

手始めにこれ。風前の灯火となっている「渋12系統」の渋谷駅~二子玉川線です。

こちらの路線は、かつて渋谷駅と二子玉川駅の間を玉川通り(国道246号線)沿いに走っていた路線ですが、渋谷~駒沢間では他の多くの路線と重複するため、本数が大幅に削減となりました。上記で再現した「渋12系統 二子玉川駅発渋谷駅行き」は土曜日夜間に1本だけ走っているレアな路線となっています。

次にこちら。東急田園都市線の終電が行ってしまった後の救済措置として走っていた深夜急行バスです。溝の口行きは知っていましたが、宮前平行きなんてあったんですね…勉強になりました。

ちなみに、こちらの路線の車内放送を流したところ、シミュレータに並んでいた一部のお父さんから強く反応がございました。まさか…飲みすぎてお世話になった過去でもあるのでしょうか、いやお仕事が遅くなったんでしょうかね。

あとは会社シリーズですね。こちらは川崎駅と東芝小向工場を直行で結ぶ路線です。私は東芝の関係者ではありませんので、この路線に乗ることはありませんから、せめて車内放送だけでも聞きたくて設定してみました。

気づいた人もいるかもしれませんが、「川崎駅西口北」は現「川崎駅ラゾーナ広場」のことです。かつては西口北バスターミナルとして案内されていたのですが、西だか北だかわからないし、川崎駅西口バスターミナルと混同するということで、ラゾーナ広場に改変されました。ラゾーナとは、川崎駅前にある巨大ショッピングモールのことです。

会社路線としてcanonバージョンも見つけました。こちらは武蔵小杉駅との間で結ばれている路線です。カタカナでは「キヤノン」ですね。

面白いのは、東芝の事業所は英語で「COMPLEX」だったのに対し、キヤノンの事業所は「OFFICE」になっています。

その他、深夜バスもしっかり入っています。溝の口発蟹ヶ谷行きの深夜バスなども表示させてみました。運賃が2倍になるので私は意地でも乗らないようにしている種類のバスですが、車内放送はどうなるのかなぁと気になった次第です。

最後に、二子玉川発新平瀬橋行きです。こんなのあるんですね。向ヶ丘遊園駅まで行かない向02系統でございます。あっ、そもそも向ケ丘遊園自体がもうないんですけど。

あ~楽しかった。

操作画面

前述のように、この「遊び」は一筋縄にはいきません。

この画面を的確に操作しなければなりません。一応、説明書がかかっていますが、「感染予防のため、終わったら手をきれいにしてね!」の意味すら理解できない人には絶対無理な内容です。

とはいえやり方はワンパターン。[モード]という右下のボタンを押した後、4.コース単独入力→一覧表示と進めば、路線がずら~っと並びます。

あとは好きな路線を選んで→これでいいですか「はい」→「始発」と進めれば設定完了。あとは上についている右側の黒いボタンを押すごとに停留所が進むという仕組みです。

慣れてしまえば簡単なので、足を運ぶ機会があればぜひいじってみてください。

シミュレータやジオラマに比べると影の薄い存在で、人がいないことも多い当展示。素通りするのはもったいないと思います。

まとめ

宮崎台の電車とバスの博物館に入館し、以下の知見を得ました。

  • 宮崎台駅直結の東急の博物館
  • 入館料は大人200円、こども100円
  • 鉄道シミュレータやジオラマが充実
  • バスの展示も見逃せない
  • 好きな行先表示や車内放送ができる設備がマニアック

電車とバスの博物館
>> こちら

ではまた。

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