【仙台】震災遺構荒浜小学校に地下鉄とバスで行ってみよう(JRフルーツパークも近い)

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東日本大震災で津波の被害を受けた仙台市荒浜地区の荒浜小学校は、震災遺構として保存・一般に公開されています。地下鉄東西線荒井駅から市営バス(1本/時)でアクセス可能(徒歩0分)。周辺にはJR東日本が運営するJRフルーツパークもオープン。住居が立ち並んだ当時とは形こそ違いますが、徐々に賑わいを取り戻しています。この記事では、荒浜小学校への交通アクセスについて記載しております。

来校のきっかけは興味本位でもいいので、一人でも多くの方にお越しいただき、津波の怖さを知り(思い出し)、大地震が起きた際の備えにつながっていただければ。当記事ではアクセス方法や周辺のご紹介をすることで、微力ながらそのお手伝いをさせていただきます。

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荒浜小学校とは

仙台市若林区荒浜地区に開校していた荒浜小学校

私事ですが、妻が通学していた小学校です。

開校の沿革を見ると明治6年までさかのぼる歴史の長い小学校だったようですが、2011年3月11日の大震災により被害を受けました。

沿岸から700mも内陸に位置する荒浜小学校にも、容赦なく迫りくる津波。

小学校の2階の高さまで押し寄せました。

校舎は耐え抜き、職員の適切な避難誘導もあって、小学校に避難した方々は無事でした。

津波の被害が残る小学校は、小学校としての機能は失われてしまいました。

しかし、当時の姿を可能な限り保存して震災遺構仙台市立荒浜小学校として一般公開し、後世に残しています。

開館時間:09:30-16:00(夏季17:00)
休館日:月曜日及び第4木曜日、年末年始、臨時休館日
公共アクセス:地下鉄東西線からバス
入館料:無料

このブログは公共交通機関を広く扱っていますので、地下鉄東西線とバスで荒浜小学校に行った記録を共有いたします。

これから地下鉄やバスを使って現地に行こうと思っている方はご参照ください。

荒浜小学校へのアクセス

アクセス概要

荒浜小学校までは、地下鉄東西線で荒井駅まで行き、荒井駅から市営バス「震災遺構仙台市立荒浜小学校行き」のバスに乗車してアクセスすることができます。

仙台→荒井:地下鉄東西線
運賃:310円

荒井→小学校:市営バス(20系統)
運賃:240円

地下鉄東西線は7分30秒に1本(→現在は10分に1本)走っているので便利なのですが、市営バス(20系統)は1時間に1本しか走っていないので注意。必然的にバスに合わせた計画になります。

理想の乗り継ぎダイヤ(平日)はこんな感じ。

地下鉄
仙台駅
地下鉄
荒井駅
市バス
荒井駅
市バス
荒浜小学校
09:1909:3309:4309:57
10:2110:3410:4310:56
11:2511:3911:4311:56
12:2512:3912:4312:56
13:0513:1913:2813:41

理想の乗り継ぎダイヤ(土休日)はこんな感じ。

地下鉄
仙台駅
地下鉄
荒井駅
市バス
荒井駅
市バス
荒浜小学校
09:4109:5509:5910:12
10:3710:5110:5911:12
11:3511:4911:5912:12
12:3512:4912:5913:12
13:3513:4913:5914:12

地下鉄東西線は滅多に遅れることはありませんが、心配であれば1本早めるなど臨機応変に動きましょう。

なお、後述しますが、荒井駅で迷うことはまずありませんので、その点はご安心ください。

地下鉄東西線

地下鉄東西線は八木山動物公園ー仙台ー荒井間を走る2015年開業の新路線です。

4両編成の小さな地下鉄ですが、超バリアフリーなんです。

見てください。私が初めて東西線を使った時にびっくりしたのがこちら▼

東西線の全駅で列車とホームの間が信じられないくらい狭く詰められていて、ベビーカーはもちろん、スーツケースですら持ち上げる必要が全くありません。子ども連れでも安心して使えます。

荒井は東西線の東の果て。終点で降りましょう。

エスカレーターを上がると地上階に出ます。この階層に改札があり、出場してそのまま外に出ればバスロータリーです。

この世に絶対はありませんが、さすがにこれは絶対に迷いませんので安心してください。

市営バス(20系統)

市営バス(20系統)は、荒井駅と震災遺構仙台市立荒浜小学校前を結ぶ路線です。

荒井駅の2番乗り場から発車します。

もともと、震災前には仙台駅(交通局大学病院)ー深沼海岸線のバス路線が運行されていました。当時は地下鉄東西線も開業しておらず、仙台中心部から荒浜地区へ行ける唯一の交通アクセスとして活躍しました。

妻によると、一部の小中学校はバス通学しており、地域内での通学需要も兼ねていたようです。

同路線は震災後に南長沼までに短縮する形で運行を再開。

東西線の開業を経て荒井駅発着の路線に再編されるとともに、荒浜小学校の一般公開に伴って荒浜地区への再乗り入れが実現した経緯があるようです。

(※概ね上記で間違いないですが、細かい間違いはご容赦)

途中の農業園芸センターまでは100円区間に定められていて、利用者も多いです。

100円運賃制度は東西線との乗り継ぎ利用を促進するために設定されているようですが、実際には東西線開業による路線再編で地域の金銭的負担増に対する措置としての側面もありそうです。

乗車時間は15分ほど。運賃は240円。

小学校のすぐ横に乗り付けます。この場所がバス転回場所にもなっています。

とりあえず、迷わずに行くことができることが伝わっていればいいなと思います。

オトクな乗車券

地下鉄東西線

仙台駅から乗車する場合、地下鉄東西線は片道310円(往復620円)です。

平日であればこのまま利用すればいいと思いますが、土休日なら一日乗車券がおすすめです。

土休日用の地下鉄一日乗車券は620円なので、単純往復で元が取れます

市営バス(20系統)

市営バス(20系統)は片道240円。このまま乗車するのがいいでしょう。

なお、小学校の帰りにせんだい農業園芸センターの立ち寄りもおすすめです。

荒浜小学校ー農業園芸センター:180円
農業園芸センターー荒井駅:100円
合計:280円

実質40円の追加で立ち寄りができるという計算です。

仙台まるごとパスも使える

仙台エリアのJR線、地下鉄、バスが2日間乗り放題になる「仙台まるごとパス」を持っていれば、これ1枚で行って帰ってくることが可能です。

出典:JR東日本

仙台を中心に、秋保温泉や山寺、松島などの遠方の観光地までエリアに含まれています。

仙台市営地下鉄と仙台市営バスは全線利用可能で、もちろん荒浜にも行けます。

2日間有効で2720円はかなり安いので、観光でお越しの方には特におすすめですよ。

期間限定の企画乗車券もチェック

期間限定で、企画乗車券が発売されることがあります。

例えば、2023年5~6月に発売された実績として「緑化フェア周遊パス」がありました。

以下は現在発売されておりません。

2023年6月18日まで仙台市で開催された「緑化フェア」にあわせ、地下鉄全線+市営バス20系統(荒井駅~震災遺構荒浜小学校)が乗り降り自由となるデジタルチケットでした。

このチケットは、平日1,000円、土休日800円で発売され、地下鉄の一日乗車券よりも高い設定金額となっておりましたが、こどもが5人まで無料というのが大きい。家族で移動する場合は地下鉄の利用だけで元が取れる計算で、大いに活用させていただきました。

ただ…実際に使ってみた感想として、

  • 自動改札機が使えない
  • QRコードの表示に時間がかかる(特に複数人の場合)

など、使うためにはスマホ端末のほかにコツと度胸が必要でした。

今後発売されるときは改善されているといいなと…(独り言)。

荒浜小学校のようす

荒浜小学校では、校舎を襲った津波の脅威を感じながら、津波の襲来から救助されるまでの経緯、荒浜地区の歴史などを知ることができます。

生々しい爪痕がそのまま残されています。

津波が小学校を襲った時刻です。

地震発生は14:46なので、約1時間後の出来事です。

逆に言えば、逃げる時間が1時間あったとも言えます。

避難された方々が救助を待った屋上にも上がることができます。

遮るものが何もなく、海風がそのまま吹いてきますので、想像以上に寒いです。

避難の際は寒さ対策も必要ですね。

夏なら日差しへの対策も必要でしょう。

遠くに太平洋を見渡せます。

荒井駅方面に戻るバスが見えました。

この先には荒浜小学校の学区内だった住宅地が広がっていたのですが…

荒浜地区の復興に向けて

この項目では震災直後の写真があります。

震災直後の荒浜地区

2011年の記録です。

震災直後の荒浜地区を訪ねると、多くの住宅が流された残骸が多数残されていました。

道路はかろうじて整備。

遠くに見えるのが荒浜小学校ですが、その他はほとんどが倒壊しています。

震災時点では既に全線開通していた「仙台東部道路」。

高台となっている高速道路が津波を止めて、市内への流入を最小限にとどめました。

しかし、仙台東部道路よりも海側には塞き止めるすべはなく、壊滅的な被害となっていることが同道路上からも分かりました。

変わり果てた荒浜の姿。これが現実。

JRフルーツパークがオープン

もうこの場所に人が住むことはできません。

しかし、少しずつ復興が進んでいます。

2011年に上記の写真を撮影した場所には、JR東日本系列の新しい施設「JRフルーツパーク」がオープン。

住宅が立ち並んでいた当時とは形こそ違うものの、少しずつ賑わいを取り戻しています。

フルーツ狩りが体験できるようですが、大人気のようで予約が必須。

私が行ったときは、当日申し込みは締め切られてしまっていました。

acureの自販機があったり、JREポイントカードの提示を求められたり…

ここは駅なんじゃないかと、生々しいほどJR東日本が伝わってきますが…

しかしそれが、荒浜にゆかりのある私たちには嬉しかった。

あらはまマルシェは、地元野菜やお土産を販売する直売所です。

Les Pommesというお店で食事ができます。パフェ、デザートのほか、カレー中心の軽食がいただけます。

Suicaが使えます。

キーマカレー(1,100円)をいただきました。ごちそうさまでした。

荒浜小学校から徒歩5分程度で行くことができるJRフルーツパーク、見学前後にぜひお立ち寄りください。

市営バスの【震災遺構仙台市立荒浜小学校前~JRフルーツパーク仙台あらはま】間の延伸にも期待ですね。

「避難の丘」も整備

これからさらに賑わいを取り戻すであろう荒浜地区。

住めない場所であっても、多くの人が集まる場所には戻るでしょう。

そんなときに大地震が起きてしまったら…

今度はみんなで助かりましょう。

3.11では、仙台東部道路が津波を塞き止める重要な役割を果たしました。今では、荒浜小学校のすぐ横を通る県道をかさ上げし、同様の役割を果たすように設計されています。

また、荒浜エリアの避難場所として荒浜小学校が明示されていますが、そのほかにも「避難の丘」という場所が整備されています。

この丘は、3.11で発生した大津波の高さよりも高く設計されています。また、バリアフリー対策としてスロープもあるようですから、荒浜小学校のエレベーターが使えない状況下で一刻も争うような状況になった場合は、迅速に避難できる場所となるかもしれません。

いざというときは少しでも遠くに、少しでも高くに逃げましょう。

まとめ

震災遺構仙台市立荒浜小学校を見学し、アクセスについて以下の知見を得ました。

  • 地下鉄東西線荒井駅からバスでアクセスできる
  • バスが1時間に1本
  • 道中に迷う要素はほとんどない
  • JRフルーツパークにも立ち寄ってほしい

震災遺構仙台市立荒浜小学校
>> こちら

JRフルーツパーク仙台あらはま
>> こちら

せんだい農業園芸センター
>> こちら

仙台まるごとパス
>> こちら

緑化フェア期間中の限定チケット
>> こちら
(上記サイトから「緑化フェア周遊パス」へお進みください)

ではまた。

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