JR蒲田駅から羽田空港までの最安ルートは、JR蒲田駅-(徒歩10分)-京急蒲田駅-(京急線)-羽田空港第3ターミナル-(無料シャトルバス)-羽田空港第1・第2ターミナル。230円で到達できます。一部は体力勝負なので荷物が多いと大変ですが、身軽ならどうぞ。写真付きでルートを解説します。なお、JR蒲田駅と羽田空港の間には蒲95系統「シャトルバス」が走っています。280円で出発ロビーまで(到着ロビーから)乗車することができ、楽々移動できます。ただし、渋滞に注意。想像以上に時間がかかります。
羽田空港(国内線)への行き方
アクセスルートは主に2択
東京の空の玄関口、羽田空港。東京湾に面する位置にあります。
まずは基礎知識として、羽田空港までの”普通の行き方”を復習しましょう。
JR沿線から羽田空港に電車で向かう時は、それぞれのターミナルとなる駅から…
- 東京モノレール(浜松町)
- 京急線(品川・横浜など)
どちらかを選んで向かうことになります。
東京モノレール
東京モノレールは、山手線の浜松町駅から乗車ができるモノレールです。
主な役割は空港利用者の輸送ですが、整備場や新整備場といった、空港施設へのアクセスも細かく実現。流通センター周辺への通勤需要や大井競馬場へのイベント需要にも応えています。
浜松町から羽田空港までノンストップの空港快速も運行。
モノレールとしては珍しく、途中の昭和島駅で先行列車を追い抜く緩急退避も見られます。
東京モノレールはJR東日本の傘下に入り、京浜東北線の快速電車が浜松町駅に停車するきっかけにもなりました。
しかし、その後に上野東京ラインが開業すると、宇都宮線や高崎線、常磐線沿線の利用者は上野から京浜東北線に乗り換えることなく品川駅に直行できるように。列車が通過する浜松町には目もくれず、品川駅から京急線を利用しやすくなったというJR東日本にとって皮肉な結果も生まれているとかいないとか。
また、運賃が492円とお高めなのが玉に瑕。
その欠点を補うために、乗車ごとに航空会社のマイルをプレゼントしたり、土休日などの特定日には空港→山手線内各駅まで500円で利用できるきっぷが発売したりと、運賃面でも頑張っています。
京急線
京急線は、品川から横浜を経由して三浦半島方面を運行する列車です。途中の京急蒲田から分岐する支線を延伸して開業したのが京急空港線です。
京急も空港アクセスに力を入れていて、エアポート快特という品川ー羽田空港間を無停車で結ぶ電車も登場。京急蒲田も通過するのは圧巻です。都営浅草線との直通運転も行っていて、利便性も高いです。
品川方面だけでなく、横浜方面からも直通列車が運行されています。
また、運賃は品川から327円とお安くなっています。
以前は400円以上していたのですが、空港線に設定していた加算運賃が見直されて値下げとなり、2023年10月の値上げを経ても以前よりも安い水準を維持しています。
JR蒲田駅ー羽田空港間のバスの利点と欠点
蒲95系統シャトルバスがあります
羽田空港から最も近いJR線の駅は「蒲田駅」です。
しかし、JR蒲田駅から羽田空港に向かう鉄道路線はありません。
近いのに不便…というのがJR蒲田駅と羽田空港の関係なのですが、そこは京急バスがしっかりフォローしてくれています。
蒲95系統という京急バスは、JR蒲田駅と羽田空港を結ぶシャトルバスで、運賃は280円。
京急線が値下げをする前までは、出発地によってはこの路線バスを利用するのが最安ルートになることもありました。
2021年になってからはSuica/PASMOのバス特サービス対象外となり、ちょっとオトク度が下がりましたが、それでも”不便”なJR蒲田駅から羽田空港に直接向かえるルートとして定着しました。
蒲95系統は時間がかかります
そんな蒲95系統は、環状八号線という混雑する道路を行き来するため、しばしば渋滞に巻き込まれます。
また、国内線を利用の場合、国際線のターミナルに立ち寄るために時間がプラスでかかります。
特に羽田空港発蒲田駅行きの場合、羽田空港国際線ターミナルの乗り場の位置関係上、国際線ターミナルの大きな周回道路(途中信号有)を2周もします。
蒲95系統での所要時間は約30分などと言われていますが、第2ターミナルを出発してから第3ターミナルを出発するまで、所定で15分も見られています。
これに環状八号線の渋滞が加われば、50分くらいかかってしまうこともあります。
それでいて、バスの運賃は”空港加算運賃”がプラスされた280円。
ちょっと…どうなんだろう。
…って考えちゃいますよね。
羽田空港までの最安ルート
JR蒲田駅から羽田空港までもっと安くて便利な行き方はないのかな?と考えた結果。
体力勝負ではありますが、一応ありまして、私も日常的に使っています。
そのルートをたどれば、蒲田駅から羽田空港まで207円で到達できます。
しかも“渋滞関係なし”です。
そのルートというのが、JR蒲田駅→京急蒲田駅→羽田空港第3ターミナル→羽田空港第1・第2ターミナル、です。
上の図では、
- JR蒲田駅から京急蒲田駅まで徒歩(0円)
- 京急蒲田駅から羽田空港第3ターミナルまで京急線(230円)
- 羽田空港内は空港連絡バスで移動(0円)
上記の”渋滞知らずの最安ルート”をご案内しています。
※時間がない場合は京急線で羽田空港第1・第2ターミナルまで直接行くことができます(278円)。
JR蒲田駅→京急蒲田駅
JR蒲田駅から京急蒲田駅までは徒歩で連絡することができます。
いろんな行き方があるようですが、ざっくり800mで徒歩10分です。
蒲田駅のエスカレーターを下ると、上記写真のような駅前に出ます。
まず、みずほ銀行の横の道を進みます。屋根付きの半アーケードのような歩道です。
写真中央部に「中央通り」と書いている商店街が見えるかと思います。ここを進みます。
さらにまっすぐ進んでいくと…
ここが唯一の注意点!京急蒲田駅は上の写真の右方向に進みます。
晴れの場合
晴れていれば、あとはまっすぐ進んでいきましょう。
京急線の高架にぶつかりますので、ここを左折します。
あとは高架の手前を進めば右手に京急蒲田駅の入口が見えてきます。
雨の場合
雨の場合は、多少人混みに入ってしまったとしても、アーケードを進むといいでしょう。
途中で下の写真のような場所が見えてきたら、ここを入ります。
アーケード内をまっすぐ歩けば京急蒲田駅の正面に到着します。
雨に濡れないほか、「京急蒲田駅への近道」とも案内されていますので、活用しましょう。
京急蒲田駅構内
京急蒲田駅では「羽田空港行き」であっても、列車によって発着番線が異なります。
これは、品川方面からくる列車と、横浜方面からきて進行方向を変える列車があるためです。
必ず、エスカレーターに乗る前に、乗り場の発着案内を見るようにしましょう。
京急蒲田駅は多層構造になっています。発着番線によって階が変わりますので、無駄足とならないように気を付けましょう。
なお、改札口にある発車案内板で確認した時に”3階ホームの発車時刻まで残り1分“の場合は、そのまま向かっても間に合いません。無理をせず、次の列車を捕まえるようにしましょう。
京急蒲田→羽田空港
ここで、もう一つのミソなのですが、
羽田空港内には2つの駅があって、利用する機会が多い国内線ターミナル(第1・第2ターミナル)は2駅目です。一方、国際線ターミナル(第3ターミナル)は手前の駅です。両駅は近いので、同額になることが多いのですが…
京急蒲田駅からだと変わります。40円も変わります。
これは無視できない誤差なので、どこのターミナルの利用であろうと迷わず第3ターミナルで下車します。
※空港まで時間に余裕をもって動いている人に向けた説明です。時間がなければ第1・第2ターミナルに直行してください。
羽田空港内の移動
京急線を第3ターミナルで見送りますが…
ここは国際線のターミナルなので、国内線の人は第1・第2ターミナルに向かう必要があります。
ターミナルは繋がっていませんので、このままでは身動きが取れません。
で、どうするかというと、羽田空港内には無料循環バスが走っていますので、これを利用します。
なんだかぐちゃぐちゃ書かれていますけど、大丈夫。
第3ターミナルを出たバスは、必ず第1・第2ターミナルに向かいます。
京急線の地下ホームから、1Fのバス乗り場まで直接行くことはできません。2Fの到着ロビーに上がり、ロビー内を歩いていきます。
京急線の改札を出ると、エスカレーターが3本並んであります。一番手前のエスカレーターは出発ロビーまで上がってしまいますので、中央のエスカレーターを上がるようにしましょう。
ターミナル内は「ターミナル間無料連絡バス」の案内に従って進んでください。
2Fから1Fに降りて、連絡バス乗り場に到着します。
こちらのバスは無料です。
このルートで行けば、JR蒲田駅から羽田空港のどのターミナルまでであっても210円(IC207円)でたどり着くことができます。
最安ルートが活かせるケース
東急沿線から羽田空港
東急は東横線や田園都市線を主路線とする路線網を形成していて、多摩川線や池上線を利用すると蒲田駅にたどり着くことができます。
東急蒲田駅はJR蒲田駅と直結していますので、上記のルートをたどることで207円での移動が可能です。
なお、東急蒲田駅は蒲田駅の北側に位置しています。改札口を出たら「京浜東北線の中央改札口」の方に向かいましょう(徒歩2分程度コンコースを進みます)。改札の前を進んでいくと、みどりの窓口を左手に見ながらエスカレーターが右手に現れますので、そこを降りてください。
JR線から羽田空港
JR線を利用する方で、特に蒲田より西から向かわれる場合は有効である可能性があります。ただし、この場合は横浜駅や川崎駅から京急線を利用することも可能ですので、費用対効果をよく考えてご判断いただいた方が良いでしょう。
東から向かわれる場合で意外とよくあるのが、発駅→品川と発駅→蒲田で値段が変わらない場合。例えば、高崎駅を発着とする場合は高崎→品川も高崎→蒲田も1980円。水戸駅を発着とする場合であれば水戸→品川も水戸→蒲田も同じ2310円。それなら蒲田までJR線で移動してしまった方が安い、ということになります。
あとは、青春18きっぷなどのJR線乗り放題きっぷを所持している場合も有効ですね。余談ですが、新千歳空港や関西空港、宮崎空港、山口宇部空港(草江駅)、成田空港などのJR線が乗り入れている空港であれば、到着空港からの移動にも青春18きっぷを活用できるのでオトクです。
あっ、成田って書いちゃいましたけど羽田ー成田で搭乗できる路線はなかったですね。
注意事項
荷物が多いと大変です
当然ですが、移動が多い分、荷物が多ければ苦しい思いをします。
特に蒲田駅での両駅間の移動は距離があるので大変です。
雨の日は大変です
羽田空港のターミナル内では、雨に困らされることはありません。
しかし、蒲田駅~京急蒲田駅付近での移動時に雨を完全に避けられるルートはありません。
一部区間はアーケードになっていますが、そこを出れば雨にあたります。
ほとんどの区間で屋根付きの道になりますので、無理をしない方が良いでしょう。
国際線のターミナルに立ち入ります
対策をされているとはいえ、この期に及んでウイルス的なのを気にされる方は避けたほうがいいのかもしれません。もちろん、空港側でも対策はされていますので、過度に気にされなければ大丈夫だとは思います。
ちなみに国際線ターミナルはかつてないほどにガラガラでしたが、今では活気を取り戻しています。
連絡バスのダイヤ
羽田空港内の連絡バスのダイヤはコロコロ変わります。
最近は本数が増えていて、4分間隔で運行されているので過度に心配する必要はありませんが、本数の調整が入った際には20分ほど空いてしまうこともありました。
気になるようでしたら最新情報をチェックした方がいいでしょう。
連絡バスの見落とし
連絡バスは黄色い車体でやってきます。目立つので見落とす心配はありません。
しかし、この黄色いバスは京急バスが運行を担当していて、稀に一般路線バスの車両が充当されることがあります。
黄色いはずだと思い込まず、行先表示を確認するようにしましょう。
なお、黄色いバスは空港内専用です。黄色いバスに乗ったのに空港外に放り出される心配はありません。
まとめ
JR蒲田駅(東急蒲田駅)から羽田空港まで最安で行きたい場合は、京急蒲田駅まで歩き、京急線を第3ターミナルまで利用して、無料シャトルバスに乗り継いでください。
羽田空港内のシャトルバスについて
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東京モノレールを選ぶメリット
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ではまた。