【1駅】勝田から水戸までの特急乗車は合理的である理由

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鉄道
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JR常磐線の普通列車でわずか1駅の勝田ー水戸間ですが、同区間で特急列車を利用することによって水戸駅で先行列車に追い付き、目的地への到着が極端に早くなることがあります。特急料金は760円ですが、JRE POINT利用で460ポイントに。一見贅沢に見えますが、どうしても早く帰りたいときに使うこともありますよ。

本記事は「短い距離なのに特急に乗る輩がいる」という出張精算担当者への疑問解決に向けて書いていますが、それ以外の方もご興味があればお楽しみください。

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勝田ー水戸間の列車

JR常磐線、勝田駅。某大手電機メーカーの工場を構えるひたちなか市の中心駅であります。ひたちなか海浜鉄道線との乗換駅で、那珂湊や阿字ヶ浦方面への玄関口としても機能しています。

一方、水戸駅は茨城県の県庁所在地の中心駅。駅ビルが立ち並ぶ地方の中心都市です。

勝田ー水戸間の列車の本数は特殊な事情から周辺と比べて多くなっています。

東京方面から下ってくる常磐線普通列車の多くは、水戸駅を通り過ぎて勝田駅で折り返します(※水戸駅止まりの列車もあります)。

一方、高萩方面から上ってくる常磐線普通列車はすべて、勝田を通り過ぎて水戸駅まで行きます。こちらは勝田止まりの列車はございません。

その結果、勝田ー水戸間は、東京方面の列車と高萩方面の列車が双方に乗り入れることになり、本数が多くなっているのです。

勝田ー水戸間の特急料金

たった一駅ですが、特急列車に乗ることも可能です。時間も普通列車と変わりませんが、しっかり特急料金はかかります。

区間通常料金チケットレスJREPOINT車内精算
勝田ー水戸760円660円460pt1020円

わずか5分程度の乗車時間ですが、760円かかります。

個人で乗るならJREPOINTを活用しましょう。460ptで乗車できます。

う~ん、なんかもったいない気がする。という感覚は正常です。

しかし…追加でお金を払ってでも(ポイントを使ってでも)特急に乗った方が良いケースもあります。

勝田駅に入線する特急列車(E657系)

最終的には個人の時間に対する価値判断となりますが、よろしければ先もお読みください。

水戸駅での接続に効果発揮

実はこれ、勝田駅で普通列車に間に合わなかった際、特急で追いかけると水戸駅での普通列車への接続に違いが出てきます。水戸から土浦方面への常磐線はもちろん、友部駅から枝分かれする水戸線への接続にも影響してきます。

水戸線への接続

特に夕方以降に威力を発揮することが多いので、下記に一例を示します。

下記の例では、商談が長引いたり、勝田駅へのバスの到着が遅れるといった事情により「勝田19時15分発の普通列車小山行きを逃した」場合を想定して書きます。

勝田→水戸勝田発水戸着友部着笠間着
特急利用
(ひたち26号)
19:2119:2619:4819:58
特急見送り
(578M利用)
19:2819:3519:5420:50

このように、水戸までであれば本数が多いため後続の普通列車を使えば問題ないことが多いです。しかし、水戸線への接続は1本変わってきます。この時間帯の水戸線は本数が少なく、その差は1時間近く開くことになります。

水戸線沿線に帰る人は、760円で1時間買ったということになります。これは十分妥当な判断であると考えます。

時短効果の早見表

上記のように時短効果が高いケースもあれば、特急に乗っても結局同じだった…ということもあります。簡単にではありますが、2021年7月現在のダイヤで、下記のようにまとめておきます。

夕方以降の時短効果早見表です。ご参考ください。ときわ号(毎時47分)は、乗車しても効果がないため、本表では省略しております。

勝田発車時刻
(特急の発車)
常磐線
赤塚~友部
水戸線
下館方面
常磐線
土浦方面
解説
17:21
ひたち22号
約25分約25分約25分普通列車の間隔があくため
追いつくメリットが大きい
18:21
ひたち24号
約7分効果なし効果なし普通列車が友部で水戸線に
追いつくため効果なし
19:21
ひたち26号
約9分約52分効果なし水戸線への効果が
最も大きいケース
20:21
ひたち28号
効果なし効果なし効果なし普通列車がないため
効果なし
21:21
ひたち30号
約25分効果なし約25分常磐線が友部に到着する
直前に水戸線が発車…

このように、効果の見込める時間帯と、見込めない時間帯があります。何でもかんでも「乗ればいい」という訳ではありませんので、見極めましょう。

注意点

ダイヤ乱れの影響

常磐線は長距離を走る路線のため、ダイヤも乱れることが多いです。ダイヤが乱れると数分の接続が崩れることがあるため、特急に乗った効果が得られないこともあります。

仙台ひたちは遅れがち

2020年3月のダイヤ改正で、仙台~首都圏の特急列車が復活しました。これは喜ばしいことなのですが、ダイヤが乱れることが多くなっています。

特に勝田19:21発のひたち26号と、勝田21:21発のひたち30号は遅れることが多いため、注意が必要です。

あくまで余力があれば…で大丈夫ですが、可能であればどこトレで確認することをお勧めします。

>> JR東日本アプリ

特急券は必ず購入すること

で…悪いこと考えている人、いますよね?一駅ならバレないんじゃないかと。

当ページではそのような行動を推奨することはできませんので釘打っておきます。

車内改札はかつてよりも頻繁に巡回されています。なぜなら、自由席がない全席指定制で、ちゃんと特急券を買っている大部分の人の改札を省略できるから。

長い車内を少ない人員で高速巡回できるので、一区間であっても早歩きで回ってきます。

そして前述のように、車内精算になると割増料金をお支払いただくことになります。最安方法に比べて倍以上。ドキドキするくらいなら普通に買ってください。それか素直に普通列車に乗りましょう。

ちなみに、時間帯や車両によっては水戸以北での巡回がないこともあります。だからといって「あぁ買わなくてもよかったのに」という発想をしないように…

日立ー水戸間も有効

本記事は勝田ー水戸という極端な例で書いてきましたが、同様のことが「日立ー水戸」や「常陸多賀ー水戸」「大甕ー水戸」「東海ー水戸」などでも言えます。

比較的短距離な特急利用となりますが、水戸駅での接続が変わってくることは同じです。

少しでも早く先に進みたいのであれば、ご検討いただくことをお勧めいたします。

もちろん、特急券は先に買ってくださいね。

>> えきねっと

まとめ

勝田ー水戸間に特急列車に乗ることの妥当性について検討し、以下の知見を得ました。

  • 同区間を特急利用することで水戸駅での接続が変わることがあります
  • 接続が変わらないこともあります
  • 仙台始発の特急列車は遅れることが多いです
  • 1駅の利用でも特急料金(760円)がかかります
  • 特急券を買わずに乗車し、車内での精算となる場合は割増料金となります

主に実費精算主義の会社における出張時に「1駅特急利用」することが許してもらえない…というケースがあるように見受けられますが、このように短距離の利用がその後の接続を左右することが起こり得る、ということを一人でも多くの人に知っていただければと思います。

ではまた。

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