朝の通勤ラッシュを走る常磐線特急。普通に考えれば、指定席は満席に近い状態になりそうです。ところが、金曜日の朝だけ運転される特急「ときわ92号」に乗ってみると、車内は驚くほどガラガラでした。私が乗車した車両にいた乗客は、なんとわずか3人。一本前と直後の特急は満席なのに、なぜか「ときわ92号」だけが空いています。
金曜日の朝だけ走る「ときわ92号」
特急「ときわ92号」は、なぜか一部の金曜日の朝だけ運転されています。
なぜか、というのは言い過ぎかもしれません。おそらく金曜日夕方に臨時で運転される下り特急列車の送り込みを兼ねているとは思いますが。
ただ、毎日運転される定期列車ではないため、常磐線を普段から利用している人でも、その存在を知らない人も多いかもしれません。

しかも、朝の上り列車でありながら、終点は品川ではなく上野です。
私としては品川まで行ってほしいところですが、線路容量や車両運用など、ダイヤ上の制約があるのではないかと想像しています。
ただし、これはJR東日本が公表している理由ではなく、あくまで個人的な推測です。
ラッシュ時間なのに1車両3人
実際に「ときわ92号」に乗ってみると、朝のラッシュ時間とは思えないほど車内が空いていました。
私が利用した車両の乗客は、私を含めても3人だけ。
極端な例だったかもしれませんが、座席を選び放題というレベルを通り越して、ほとんど貸切列車のような状態です。
静かな車内でゆったりと座りながら、「本当に朝の常磐線なのだろうか」と不思議な気持ちになりました。
なお、水戸駅で発車3分前に見た指定席券売機の画面はこちらです。

乗客3人だけの状況:
2026年5月1日(金曜日)、大雨、学生不在、大型連休直前の朝の時間帯という有利な条件であった可能性はあります。
前後の特急は満席なのに
さらに不思議なのが、前後を走る特急の混雑状況です。
- 一本前の定期特急「ときわ56号」は満席
- 金曜日限定の「ときわ92号」はガラガラ
- 直後の定期特急「ときわ58号」も満席
つまり、常磐線特急そのものに利用者がいないわけではありません。

前後の列車には利用者が集中しているのに、その間を走る「ときわ92号」だけが、ぽっかりと空いているのです。
| 列車 | 運転形態 | 行き先 | 混雑状況 |
|---|---|---|---|
| ときわ56号 | 定期列車 | 品川方面 | 満席 |
| ときわ92号 | 金曜日限定 | 上野止まり | ガラガラ |
| ときわ58号 | 定期列車 | 品川方面 | 満席 |
空いている最大の理由は「上野止まり」か
やっぱりみんな、東京品川へ直通したい
「ときわ92号」だけが極端に空いている最大の理由は、やはり上野止まりであることではないかと思います。
朝の常磐線特急を利用する人の中には、東京、新橋、品川方面へ通勤する人も多いはずです。
品川行きの特急であれば、そのまま東京駅や品川駅まで乗っていけます。
一方、「ときわ92号」は上野で運転終了です。
東京駅や品川駅へ向かう場合は、上野駅で山手線、京浜東北線、上野東京ラインなどに乗り換えなければなりません。
せっかく特急に乗るのなら、乗り換えなしで東京や品川まで行きたい。
そう考える利用者が、一本前の「ときわ56号」や直後の「ときわ58号」に集中しているのかもしれません。

…が、それだけが理由ではなさそうです。
検索にあたらず気付かれていない
「ときわ92号」が空いている理由として、私が気になっているのが指定席券売機や窓口での案内方法です。
例えば、東京駅まで利用したい人が、指定席券売機や窓口で「水戸から東京まで」と申し込んだ場合、上野止まりの「ときわ92号」は候補として案内されず、品川方面へ直通する前後の特急が案内されることがあります。
利用者から見れば、案内された列車が「おすすめの候補」です。そのため、「ときわ92号」という列車の存在に気付かないまま、前後の列車を予約している人も少なくないのではないでしょうか。
一方で、えきねっとでは乗り換えを含めた経路が表示されるため、「ときわ92号」が検索結果に現れる場合があります。 そのため、この現象は予約方法によって違いがあるのかもしれません。
もちろん、これが「ときわ92号」が空いている本当の理由なのかは分かりません。しかし、前後の「ときわ56号」「ときわ58号」が満席になる一方で、「ときわ92号」だけが極端に空いている状況を見ると、指定席券売機や窓口での案内方法が、利用者の選択に少なからず影響している可能性はありそうです。

金曜日限定なのも影響していそう
もうひとつの理由として考えられるのが、金曜日だけ運転される列車であることです。
毎日同じ列車で通勤する人にとって、曜日によって利用する列車を変えるのは少し面倒です。
また、普段使っている列車の時刻だけを覚えている人は、「ときわ92号」の存在自体に気付いていない可能性もあります。
| 空いていると考えられる理由 | 内容 |
|---|---|
| 上野止まり | 東京・新橋・品川方面へ乗り換えなしで行けない |
| 金曜日限定 | 存在が知られていない、通勤列車として定着しにくい |
| 前後に定期特急がある | 利用者が「ときわ56号」と「ときわ58号」に集中する |
| 臨時列車のような印象 | いつもの列車を選ぶ利用者から避けられやすい |
意外にも柏から乗ってくる
ところが、ガラガラのまま上野まで走るのかと思っていると、意外な変化がありました。
柏駅から乗客が増えたのです。
水戸や土浦方面からの長距離利用では避けられていても、柏から上野までの短距離利用には需要があるようです。
柏からであれば乗車時間もそれほど長くありません。
普通列車が混雑する時間帯に、特急料金を支払って確実に座りたいという利用者に選ばれているのかもしれません。
上野までなら最高の穴場特急
東京駅や品川駅まで行きたい人にとって、上野止まりは確かに不便です。
しかし、上野駅で降りる人や、上野駅から別の路線へ乗り換える人にとっては、かなり魅力的な列車です。
一本前と直後の特急が満席になる中、私が乗った車両はわずか3人。
朝のラッシュ時間帯に、これほど静かで快適な移動ができる列車は、なかなかありません。
金曜日の朝に上野方面へ向かうなら、「ときわ92号」は知る人ぞ知る穴場特急といえそうです。
まとめ
金曜日の朝だけ運転される、常磐線特急「ときわ92号」。
一本前の「ときわ56号」と直後の「ときわ58号」が満席になる一方で、「ときわ92号」は驚くほど空いていました。
最大の理由は、品川まで直通せず、上野止まりであることではないかと思います。
さらに、金曜日限定で知名度が低いことや、前後に定期特急が設定されていることも影響していそうです。
それにしても、朝ラッシュの特急で1車両に3人という光景は、なかなか衝撃的でした。
上野までの利用であれば、この列車ほど快適な選択肢はないかもしれません。
ではまた。


