特急ときわ96号 – 常磐線臨時特急列車運転情報

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鉄道
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特急ときわ96号は、主に金曜日の夕方に、常磐線の日立→上野間で運転される臨時特急列車です。出張帰りの乗客輸送や単身赴任者の帰宅支援を目的としています。直前を走る仙台発品川行きの特急ひたち22号が満席になることも多いため、その救済的な役割も担っています。

2025.10.20現在の情報です

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特急ときわ96号の時刻表

特急ときわ96号の時刻は以下の通りです。

特急ときわ96号 発着時刻表(2025年)
駅名 到着時刻 出発時刻 番線
日立 17:07
常陸多賀 17:11 17:11
大甕 17:15 17:15
東海 17:20 17:21
勝田 17:26 17:27
水戸 17:32 17:33 7
友部 17:43 17:44
石岡 17:54 17:55
土浦 18:04 18:05
18:29 18:29
上野 18:49 17

日立を17:07に出発し、特急ときわ号の標準的な停車パターンで上野まで向かいます。

赤塚や牛久、龍ケ崎市には停車いたしません。

上野東京ラインには乗り入れず、上野終着となっております。

特急ときわ96号の所要時間

特急ときわ96号の各駅間所要時間は以下の通りです。

特急ときわ96号 所要時間三角表(分)
出発\到着 日立 常陸多賀 大甕 東海 勝田 水戸 友部 石岡 土浦 上野
日立 4 8 13 19 25 36 47 57 82 102
常陸多賀 4 9 15 21 32 43 53 78 98
大甕 5 11 17 28 39 49 74 94
東海 6 12 23 34 44 69 89
勝田 6 17 28 38 63 83
水戸 11 22 32 57 77
友部 11 21 46 66
石岡 10 35 55
土浦 25 45
20
上野

例えば、水戸から上野まで1時間17分で走破します。

一般的な特急ときわ号の所要時間が1時間15分前後であることを踏まえると、臨時特急としてはかなり早いペースで走行していくことが分かります。

特急ときわ96号の料金

特急ときわ96号は、そのほかの特急列車と同じ料金体系となっています。

いわゆる「スワロー料金」と呼ばれるもので、JR東日本の在来線特急列車としては最安値水準の料金体系が採用されています。

例えば、日立→上野の特急料金は、通常1580円、チケットレス1480円、えきねっとトク割(トク35)が取れる場合は1020円です。

日立 → 上野 特急料金一覧
きっぷの種類 料金(円) 備考
通常料金 1580 窓口・券売機で購入
チケットレス 1480 えきねっとで予約、紙のきっぷ不要
えきねっとトク割 1020 35%割引、対象列車・席数限定

席数限定のえきねっとトク割(トク35)は、早期に予約終了となるものの、そのペースは金曜夕方の常磐線を走る他の特急ときわ号や特急ひたち号と比較して緩やかと見られます。

かつては当日でもトク35が取れることがありましたが、今は厳しくなっています。

特急ときわ96号の役割

特急ときわ96号は、金曜日の夕方に運行されます。

金曜夕方の時間帯に運行される常磐線の上り特急列車は、出張帰りや単身赴任者の利用が集中し、特に仙台発品川行きの特急ひたち22号は満席になることも多く、需要に対して供給が追いついていない状況です。

さらに、日立駅を発着する特急列車は多くが仙台やいわきなど北側からの長距離運転となっており、途中駅からの乗客が座席を確保しづらかったり、または途中駅からの乗客によって座席がブロックされ、長距離利用者の利用を取り逃すことにも繋がっていると思われます。特急ときわ96号は、こうした状況を踏まえて、日立始発で設定されている臨時特急といえるでしょう。

車両基地は勝田にあるにもかかわらず、わざわざ日立まで回送して運転されているのは、日立エリアからの利用者が多いことを反映した運用と考えられます。

一時的な情報
2025年10月と11月には、日曜日の夕方にも「東京行きの特急ときわ98号」として運行されました。上野終着の弱みを克服する形で設定されましたが、12月以降は再び姿を消しました。2か月間の試験期間を経て来年以降の運行を決定するものと思われます。

特急ときわ96号の活用方法

せっかく走る臨時特急列車。我々乗客の立場でも活用しましょう。

定期列車が混んでいたら使ってみよう

前述の通り、この時間帯の上り特急列車はかなり混雑しています。

特急券を買おうとしても、窓側が取れなかったり、複数人で利用する際に席が離れてしまうケースもあります。

特急ときわ96号も混み合うものの、臨時列車である上に、遅いイメージのある特急ときわ号としての設定で、かつ上野終着なので売れ行きは緩やかです。

納得のいく席が取れそうになかったら、特急ときわ96号の空席状況を覗いてみましょう。

えきねっとトク割(トク35)を狙ってみよう

常磐線の特急列車では、一部区間において割引特急券が発売されています。これが「えきねっとトク割」(以下トク35)と呼ばれるもので、常磐線の場合は35%引きとなっています。

もちろん全ての列車にトク35が設定されているのですが、トク35は座席数限定での発売で、かなり早い段階で予約するか、運よくキャンセルを拾えるかしない限り手にすることはできません。

しかし、特急ときわ96号のトク35は比較的遅い段階でも残っていることがあります。これは、臨時列車であることの他に、上野終着であることも関係しているでしょう。不確定ですが、乗客の利用を誘導するためにJR東日本がトク35用の座席数を多めに用意している可能性もあります。

もし他の列車で取れなかったら、特急ときわ96号を狙い撃ちして見てみるといいでしょう。

東京・品川・東海道線へも特急ときわ96号を使えるよ!

さて、あなたが品川駅まで行こうとしている利用者だとしたら「日立→品川」で検索しちゃいますよね。しかし、これだと上野終着の特急ときわ96号の選択肢が出てきません。

繰り返しになりますが、他の列車は混雑しがちで、ほとんど満席かもしれません。

しかし、諦めるのはまだ早い。

特急ときわ96号から接続する東海道線の普通列車(1633E)があります。

これを利用すれば、上野までしか行けない特急ときわ96号を利用した場合でも、スムーズに東京や品川へ向かうことができます。

しかも、1633Eは上野駅が始発なので、よほどのことがない限り着席できます。

この乗り継ぎを大いに活用しましょう。

上野駅 乗り換え案内表(2025年)
列車名 区間 上野到着/発車 備考
特急ときわ96号 日立 → 上野 18:49着 日立17:07→水戸17:33→土浦18:05発/全車指定席
普通 1633E 上野 → 小田原 18:54発 東京19:00 → 品川19:11 → 横浜19:30 → 小田原20:25着/上野駅始発で運転

水戸線との乗り継ぎも改善されるよ!

日立~東海から水戸線方面に乗り継ぐ人にも活用できそうです。

通常であれば、後続の普通列車(日立17:13発)で勝田まで行き、勝田で常磐線に乗り換えて友部まで行き、さらに水戸線に乗り換えて小山方面に向かうことになります。

日立発 小山行き 乗り継ぎ案内表(2025年)
列車名 区間 主要駅到着/発車 備考
普通 560M 日立 → 勝田 日立17:12発 → 勝田17:35 → 水戸17:42着 常磐線上り
普通 1236M 勝田 → 友部 勝田17:52発 → 水戸18:00 → 友部18:14着 常磐線上り
普通 764M 友部 → 小山 友部18:20発 → 下館18:34 → 小山18:56着 水戸線経由

しかし、特急ときわ96号を友部まで使えば1本早い水戸線に乗り換えることができます。

友部駅 乗り換え案内表(2025年)
列車名 区間 友部到着/発車 備考
特急ときわ96号 日立 → 友部 17:44着 日立17:07 → 水戸17:33 → 友部17:44着/全車指定席
普通 764M 友部 → 小山 17:53発 笠間18:01 → 下館18:32 → 小山18:56着/水戸線経由

特急ときわ96号のおもしろいところ

少々鉄オタ寄りの情報を入れておきます。

特急ときわ96号には、この列車にしか見られない特徴があります。

列車番号が8096M

特急ときわ96号の列車番号は8096Mです。

運行日限定の列車の場合、列車番号の先頭に「8」か「9」が付きます。

「8」がつく場合は「季節列車」で、「9」がつく場合は「臨時列車」という扱いです。

かつて、特急ときわ96号は9096Mが付与されており、臨時列車扱いでした。しかし、いまでは金曜日運転が定着し、8096Mに変わりました。

私事ではございますが、これは「この列車は利用が定着しているからしばらく安泰だ」というJR東日本からのメッセージとしてとらえております。JR東日本は数字でシビアに判断する会社ですから、9096M時代に日立→水戸間の短距離でも積極的な利用をした自分をほめてあげたいところです。

日立駅2番線を使用

特急ときわ96号は、日立駅に停車する際、2番線に入線します。

日立駅の2番線は、特急退避などの際に普通列車が入線する運用がありますが、当番線に特急型車両が入線するのは珍しく、特急ときわ96号の大きな特徴です。

当列車が2番線に停車している際に、日立16:59発の高萩行きや17:01発の特急ひたち22号をやり過ごしています。

客観的にみれば、普通列車に抜かされているようにも見えます。

また、特急ひたち22号と特急ときわ96号の並びも見ることができます。

この列車で唯一見られる光景です。

上野駅17番線を使用

特急ときわ96号は、終着・上野駅の17番線に入線します。

定期の特急列車は高いホームを使用し、上野東京ラインに入りますが、特急ときわ96号は上野終着のために低いホームの17番線に入線します。

到着後は上野19:15発の特急ときわ97号(勝田行き)として運転するための準備に入ります。

これもなかなか見られない光景です。

まとめ

  • 所要時間は水戸→上野で77分。臨時列車ながら、定期列車と遜色ない速達性を誇ります。
  • 特急料金(日立→上野)は、通常1580円・チケットレス1480円・えきねっとトク割なら1020円。上野終着のためトク割が狙いやすいのも特徴です。
  • 上野駅では東海道線1633Eに乗り継ぎ可能。乗り換えは必要ですが、東京・品川方面へも着席移動ができます。
  • 日立駅では2番線、上野駅では17番線に停車。この列車だけの番線運用も見どころです。

金曜の夕方、日立から上野へ。臨時特急ときわ96号がくれるのは、座席だけじゃない。少しだけ、余裕のある帰り道。

ではまた。

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